Investigation for modulating effects of tumor microbiota on cancer therapeutics: Towards microbiome-modulating strategies against metastasizing cancer
Project/Area Number |
23K24191
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Project/Area Number (Other) |
22H02930 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Jichi Medical University (2024) Japanese Foundation for Cancer Research (2022-2023) |
Principal Investigator |
稲村 健太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (40442545)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 腫瘍内細菌 / マイクロバイオーム / がん微小環境 / 腫瘍細菌学 / 抗がん薬物療法 / 腫瘍免疫 / 人体病理学 |
Outline of Research at the Start |
がん微小環境に生息する細菌は抗がん薬物の効果に大きな影響を与える。本研究では、薬物療法後の進行がん患者から採取された全身の組織を、細胞レベル、組織レベル、個体レベルで解析し、各レベルでの解析結果を統合的に解釈する。がん細菌ネットワークにおける腫瘍内細菌の位置付けを明確にするとともに、デジタル形態病理学的アプローチにより腫瘍内細菌とがん細菌ネットワークが抗がん薬物効果におよぼす複雑な影響を明らかにする。本研究を達成することにより、転移性がんの細菌標的治療戦略に応用できる礎を築くとともに、腫瘍の薬物応答機構の解明に貢献したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
がん微小環境に生息する細菌は抗がん薬物療法の効果に影響する。本研究では、薬物療法後の進行がん患者から採取した全身の組織を、細胞、組織、個体の各レベルで詳細に解析し、その結果を統合的に解釈する。特に、がん細菌ネットワークにおける腫瘍内細菌の位置づけや、腫瘍内細菌とがん細菌ネットワークが抗がん薬物効果におよぼす影響を明らかにする。 細胞レベル、組織レベル、個体レベルの解析結果を統合的に解釈し、腫瘍と細菌の関係を明らかにするという本研究の基盤となるアプローチについて共同執筆した総説が、Gut誌に掲載された(Inamura K, et al. Cancer as microenvironmental, systemic and environmental diseases: opportunity for transdisciplinary microbiomics science. Gut 2022;71:2107-2122)。 がん研有明病院で切除された大腸がん肝転移巣約250例の患者背景、術前治療の種類と効果、病理学的検討による治療効果、腫瘍の病理組織学的特徴、再発や予後に関する情報をふくむデータベースを構築した。 切除検体から核酸を抽出し、16S rRNAシーケンスによる腫瘍内細菌のプロファイリングに取り組んでいる。また大腸がん肝転移巣に存在するFusobacterium nucleatumの定量を進めており、菌体の有無や多寡と術前抗がん療法効果や腫瘍免疫微小環境の特徴を含む臨床病理学的事項との関連を調べる予定である。 さらに、切除検体を用いて構築された組織マイクロアレイの免疫染色を施行し、各種免疫細胞の浸潤密度や分布を定量し、腫瘍免疫微小環境の評価を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
がん研有明病院で切除された大腸がん肝転移巣約250例の患者背景、術前治療の種類や効果、病理学的検討による治療効果、腫瘍の病理組織学的特徴、再発・予後に関する情報をふくむデータベースの構築が完了した。切除検体から構築された組織マイクロアレイをもちいて各種免疫細胞マーカーの免疫染色を施行し、腫瘍免疫微小環境の評価に取り組んでいる。また切除検体から抽出された核酸をもちいて16S rRNAシーケンスによる菌叢解析を進めている。今後は、大腸がん肝転移巣の腫瘍内細菌を評価し、抗がん薬物療法効果や腫瘍免疫微小環境との関連を解析する予定であり、研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
大腸がん肝転移などの転移巣に存在する腫瘍内細菌を16S rRNAシーケンスやRNA ISHにより同定する。抗がん薬物治療効果や腫瘍免疫微小環境との関連を比較することで、腫瘍内細菌が抗がん薬物治療効果や腫瘍免疫微小環境におよぼす影響を明らかにする。また原発巣の腫瘍内細菌、各種転移巣に存在する腫瘍内細菌、口腔内細菌、腸内細菌との間に存在するがん細菌ネットワークを調べ、抗がん薬物治療効果をはじめとする分子病理学的事項との関係を明らかにする。また転移巣の腫瘍内細菌が産生する毒素にも注目し、全身免疫、腫瘍免疫微小環境、抗がん薬物治療効果との関連を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)