Development of a versatile methodology for brain circuit manipulation through multicolor and high-efficiency X-ray optogenetics
Project/Area Number |
23K24200
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Project/Area Number (Other) |
22H02939 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 51010:Basic brain sciences-related
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
山下 貴之 藤田医科大学, 医学部, 教授 (40466321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 健之 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (20517669)
越水 正典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (40374962)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | 光遺伝学 / X線 / 電気生理学 / シンチレータ / シンチレーター / マウス / オプシン / ドーパミン / ナノ粒子 |
Outline of Research at the Start |
自由行動中の動物において深部脳細胞を効率よく体外から遠隔操作することは未だ困難である。本研究代表者たちは、生体を透過するX線を用いて神経細胞の活動を遠隔操作する「X線光遺伝学」を独自に開発した。本技術では放射線励起蛍光体であるシンチレータを用いるが、本技術での有効性が証明されたシンチレータは未だ1種類のみであり応用が限定されている。そこで、本研究では、様々な発光波長を持つ高効率シンチレータを活用するとともにX線エネルギーを高効率で光感受性タンパク質に伝達する技術を開発することで、汎用的な脳神経機能の遠隔操作技術を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
私たちは、生体を透過するX線を用いて神経細胞の活動を遠隔操作する「X線光遺伝学」を独自に開発した(Matsubara et al., Nat. Commun., 2021)。しかしながら、本技術は技術として未成熟であり、汎用性を高める必要がある。そこで、本研究では、様々な発光波長を持つ高効率シンチレータを活用するとともにX線エネルギーを高効率で光感受性タンパク質に伝達する技術を開発することで、汎用的な脳神経機能の遠隔操作技術を確立することを目標とする。 新たなシンチレータ素材候補としてRb2CuRr3, Cs3Cu2I5,(C38H34P2)MnBr4のバルク結晶を作成するとともに、中国の研究者よりさらに3種類のシンチレータ材料を得た。これら結晶を粉砕して粒子化し、マウス脳に注射して留置したところ、いずれも注入部位に強い炎症反応が見られた。したがって、これら粒子をX線光遺伝学に利用するためには被膜を施すなどの工夫が必要であることが分かった。これらの結果を踏まえ、シリカ被膜法の条件検討と生体無害なシンチレータと予想される素材(未公表のため割愛)の新規合成を進めた。他方、Ce:GAGG粒子を最小化するため、Ce:GAGGナノ粒子を生成し、条件検討により量子効率90%を達成した。 また、新たなシンチレータ素材を用いたX線光遺伝学の有効性を直接的に検討するため、ヒト用レントゲン照射装置と電気生理学的計測を組み合わせたセットアップを構築した。生体マウス脳から神経活動を記録しながら、Ce:GAGGとChRmineを用いた従来のX線光遺伝学法を用いて神経活動を操作し、神経細胞の発火頻度上昇を確認した。さらに、2021年度中にX線光遺伝学を用いた行動実験を行うことができる高出力のX線照射が可能なX線照射装置が新たに導入された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定以上の6種類のシンチレータ粒子の有効性を検証したが、すべて生体毒性があり、そのままではX線光遺伝学に用いることができないことが分かった。この結果は必ずしも当初予期していなかったが、この経験から気付きを得て、シリカ被膜法の条件検討や別のシンチレータの合成が開始されたという点で一定の進歩はあったと考える。 一方、実験系の構築は順調であり、Ce:GAGGのナノ粒子化や電気生理学とX線照射の組み合わせ、新たなX線照射装置の導入もすでに完了している。生体無害なシンチレータ素材が見つかれば、いつでも概念実証実験ができるようになったという点で評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までに構築した実験系を用い、シンチレータ素材の新たな合成が完了し次第、生体毒性のテストを行い、炎症反応がなければ、概念実証実験へと進む。Ce:GAGGのナノ粒子については、生体マウスにおける概念実証実験(電気生理学、cFos確認、行動実験)を進める。これまで生体毒性が確認されたシンチレータ素材に関しては、シリカ被膜を処し、再度炎症テストを行って、毒性の低下が十分認められた場合には上記概念実証実験を進める。 行動実験に関しては、すでに実績のある場所嗜好性試験で上記の概念実証実験を行うが、それに加えて社会性行動試験の実験系を新たに構築し、社会性行動に関連する特定神経の活性化・不活性化により社会性行動が変化するか否かをテストする。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] X線を用いた細胞機能の遠隔光操作2022
Author(s)
松原 崇紀、山下 貴之
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Journal Title
Seibutsu-kogaku Kaishi
Volume: 100
Issue: 8
Pages: 437-440
DOI
ISSN
0919-3758, 2435-8630
Year and Date
2022-08-25
Related Report
Open Access
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