Project/Area Number |
23K24222
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Project/Area Number (Other) |
22H02961 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 51030:Pathophysiologic neuroscience-related
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
玉田 篤史 関西医科大学, 医学部, 准教授 (60270576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
六車 恵子 関西医科大学, 医学部, 教授 (30209978)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 大脳皮質基底核変性症 / iPS細胞 / 脳オルガノイド / 疾患モデル |
Outline of Research at the Start |
1大脳皮質基底核変性症は、大脳皮質および大脳基底核の神経細胞が選択的に障害される神経変性疾患であり、根治はもとより進行を止める治療法も存在しない。本研究では、大脳皮質基底核変性症の疾患モデルを構築し、病態の解析を進めることを目的とする。症例由来のiPS細胞から、脳オルガノイド作製技術を駆使し、大脳皮質および基底核の組織を分化誘導する。この系において、病態を再現する疾患モデルを構築し、病態の発現機構の解析を進める。これにより、大脳皮質基底核変性症の病態解明、治療法開発に寄与することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質基底核変性症(Corticobasal Degeneration; CBD)は、大脳皮質および大脳基底核の神経細胞が選択的に障害される神経変性疾患であり、根治はもとより進行を止める治療法も存在しない。リン酸化タウが異常蓄積するタウオパチーであることは既知であるが、原因遺伝子は不明で、疾患モデルも存在せず、病態解明も進んでいない。本研究では、疾患由来iPS細胞を活用することで、CBDの疾患モデルを構築し、病態の解明を進めることを目的とする。症例由来のiPS細胞から、現有のオルガノイド作製技術の改良により、大脳皮質および基底核の組織を分化誘導する。この系において、タウ封入体形成、細胞変性等の表現型解析を行い、病態を再現する疾患モデルを構築し、さらに、病態の発現機構の解析を進める。これにより、CBDの病態解明、治療法開発に寄与するとともに、他のタウオパチーの理解にも貢献することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、iPS細胞からCBDの標的領域である大脳皮質および大脳基底核のオルガノイドを作製する技術の確立を試みた。まず、現有のSFEBq法(Serum-free Floating culture of Embryoid Body-like aggregates with quick reaggregation)により、大脳皮質オルガノイドを作製した。さらに、高品質な大脳皮質オルガノイドを安定的に作製するための技術改良を実施した。生体の発生過程を模倣する培養条件を用いることで、生体をより忠実に再現した大脳皮質オルガノイドを安定的に形成することが可能になった。また、SFEBq法にSAG(Smoothened agonist)による誘導を追加することで、大脳基底核のオルガノイドを作製した。CBDにおいてタウの蓄積が認められるのは神経細胞とアストロサイトであるので、両者が病態の再現に必要である可能性がある。しかし、アストロサイトは神経細胞の後で分化することが知られており、短期間培養では十分量のアストロサイトが得られない可能性がある。そこで、piggyBacトランスポゾンによる転写因子導入法を用いて、アストロサイトを効率よく分化させた。この方法でアストロサイトを含有する大脳オルガノイドの作製を試みている。標的領域への分化の評価には、マーカー分子の末端に蛍光分子をノックインしたレポーター細胞株を用い、培養装置付き共焦点顕微鏡システムを利用し、3Dタイムラプスイメージングを行うことで、オルガノイドの詳細な組織構造とその経時変化を定量的に解析する手法を確立しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、今年度に確立した大脳皮質および大脳基底核のオルガノイドを作製する技術を、CBD症例由来の複数のiPS細胞株に適用する。健常者由来株とCBD疾患株からそれぞれ、大脳皮質および大脳基底核オルガノイドを作製し、両者の組織構造を比較し、疾患株特異的な病態の表現型を明らかにしていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)