Project/Area Number |
23K24225
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Project/Area Number (Other) |
22H02964 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡崎 達馬 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40396479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 孝枝 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30396478)
出江 紳一 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80176239)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,070,000 (Direct Cost: ¥13,900,000、Indirect Cost: ¥4,170,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥11,960,000 (Direct Cost: ¥9,200,000、Indirect Cost: ¥2,760,000)
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Keywords | 高齢者肺炎 / サルコペニア / 脈管 / 呼吸筋 / リンパ管 / 呼吸筋力 / 胸膜炎 / コホート研究 / 介入研究 |
Outline of Research at the Start |
高齢化で肺炎と誤嚥性肺炎が増えている。サルコペニアは筋力等の加齢に伴う低下である。咳は肺炎防御の中心でその強さを呼吸筋が制御し、その筋力低下で肺炎を発症する。本邦では呼吸筋力を肺活量で代用している。肺炎の悪化で胸水が貯留し、胸水は胸膜の血管が産生しリンパ管が排出する。現在不明な点は1)高齢者の肺活量と肺炎死亡の関係及び良好な筋力による改善効果、2)呼吸筋力増強の肺炎再発予防効果、3)胸膜脈管系の解剖や胸水による変化と治療法、である。1)は高齢者約千名を16年間追跡した鶴ヶ谷コホートで、2)は肺炎症例の呼吸筋力を訓練するコホートで、3)は胸膜脈管可視動物モデルで解析し、新規高齢者肺炎対策を示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
1) 鶴ケ谷コホートで癌等の3大死因のうち低肺活量群の肺炎による死亡リスク増大を示した。本コホートは2002と2003年に呼吸機能や脚力等を調べ11年間死因を追跡した。癌、心血管疾患、肺炎、の3大死因のうち低肺活量群の肺炎による死亡リスク増大を示し強い脚力による死亡リスク低下を示した。そして論文として報告した. Shiokawa N, Okazaki T, 他 Association between low forced vital capacity and high pneumonia mortality, and impact of muscle power. Journal of Clinical Medicine May12(9), 3272. 2023
2) 呼吸筋力増強の肺炎再発予防効果を確認するため、高齢肺炎症例の前向き縦断介入研究を実施している。このため石巻市斉藤病院の入院肺炎症例(70歳以上)を対象としてエントリーしている。
3) 胸膜脈管系の正常解剖や膿胸による変化を観察するためマウス胸壁胸膜可視化モデルで脈管の解剖やリンパ管の種類を各々の標識抗体群で免疫染色している。これまで共焦点顕微鏡で胸壁胸膜を撮影し3次元画像解析ソフトで立体構造を同定した。また胸膜炎を発症させリンパ管や血管の新生、リモデリングを確認した。これらを論文として報告した。 Ren Y, Okazaki T 他 Anatomy and function of the lymphatic vessels in the parietal pleura and their plasticity under inflammation in mice. Microvascular Research Jul;148:104546. 2023
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)高齢者の肺活量と肺炎発症や死亡リスクの関係及び良好な筋力よる改善効果:本課題はこれまで鶴ヶ谷コホートを使用した解析を終え、2本論文を出版し3本目を投稿準備中である。概要記載以外の論文として下記がある。 Miyatake M, Okazaki T 他 High Mortality in an Older Japanese Population with Low Forced Vital Capacity and Gender-Dependent Potential Impact of Muscle Strength: Longitudinal Cohort Study. Journal of Clinical Medicine Sep 6;11(18):5264. 2022
2)呼吸筋力増強の肺炎再発予防効果及び呼吸筋のサルコペニア治療法:本課題は現在石巻市の齋藤病院で症例登録中である。また、仙台市立病院で症例登録を開始予定している。2023年度に同院の倫理委員会の承認をえた。予備研究の論文を2023年度に2本出版し、3本目を投稿中である。
3)胸膜脈管系の正常解剖や膿胸による変化:本課題はこれまで解析をほぼ終了し2023年度に論文を2本出版している。概要記載以外の論文として下記がある。 Ngamsnae P, Okazaki T 他 Anatomy and pathology of lymphatic vessels under physiological and inflammatory conditions in the mouse diaphragm. Microvascular Research Jan:145:104438. 2023
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Strategy for Future Research Activity |
1)高齢者の肺活量と肺炎発症や死亡リスクの関係及び良好な筋力よる改善効果:この課題につき、鶴ヶ谷コホートを解析していて高齢者肺炎による死亡の危険性を改善させる可能性のある因子群が明らかになってきた。現在これらの因子群の解析につき、研究チーム内で研究方法を検討中である。
2)呼吸筋力増強の肺炎再発予防効果及び呼吸筋のサルコペニア治療法:この課題につき石巻市の齋藤病院での症例登録と介入を継続して進めていく予定である。また、仙台市立病院で医師や理学療法士、作業療法士、言語療法士、栄養士、検査技師等を対象に説明会を開催する予定で日程調整中である。その後症例登録と介入を進め、多施設共同研究として研究の信頼性を向上させていく。
3)胸膜脈管系の正常解剖や膿胸による変化とその治療法:この課題につき胸膜炎を起こしたマウスへリンパ管新生阻害剤や血管新生阻害剤を投与していく。そして脈管の変化や機能を解析し新しい胸膜炎、膿胸の治療法を探り、開発していく。
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