Project/Area Number |
23K24294
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Project/Area Number (Other) |
22H03033 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
住吉 晃 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 分子イメージング診断治療研究部, 主幹研究員 (80612530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 則雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50415212)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
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Keywords | MRI / 睡眠 / 脳脊髄液 / 造影剤 / マウス |
Outline of Research at the Start |
睡眠の重要な機能の一つに脳内に蓄積した老廃物を洗い流すクリアランス機能がある。この機能の破綻はアルツハイマー病に代表されるような認知症の原因の一つと考えられている。MRIを用いて睡眠中のクリアランス機能を可視化する新たな画像化技術の確立が求められている。本研究では脳脊髄液の各分子サイズに対応した新たなMRI造影剤の開発に着手する。将来的な臨床応用を目指しマウスを用いた基礎研究を展開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
睡眠の重要な機能の一つに脳内に蓄積した老廃物を洗い流すクリアランス機能がある。この機能の破綻はアルツハイマー病に代表されるような認知症の原因の一つと考えられている。MRIを用いて睡眠中のクリアランス機能を可視化する新たな画像化技術の確立が求められている。本研究では脳脊髄液の各分子サイズに対応した新たなMRI造影剤の開発に着手する。将来的な臨床応用を目指しマウスを用いた前臨床の基礎研究を展開する。本研究では以下の3つの研究課題に取り組む。①タンパク質・ペプチド・糖のようなサイズの異なる溶質の排出能は睡眠でどのように変化を受けるのか?②第4脳室以外の脳脊髄液の流入・流出経路は睡眠中にどのように変化を受けるのか?③検査を簡便化するため電気生理信号を使用せずに機能MRIによる脳活性化マップから睡眠の判定が出来ないのか?研究代表者が開発した脳波計測システム、研究分担者が開発したマウス固定具をベースにして、覚醒下マウスにおいて、脳波・機能MRI・脳脊髄液の同時計測系を確立する。令和6年3月現在において、本科研費の申請時(令和3年10月)とは世界を取り巻く研究進捗状況が格段に変化した。特に中国の研究グループから、マウス覚醒睡眠サイクルにおいての、脳波と機能MRIの同時計測の論文が発表された(Yu et al., Nat Commun, 2023)。マウス脳波電極の設置方法や、ノイズ除去方法の開発、あるいは適切なマウスの睡眠姿勢まで報告された。ただし本論文では、脳波や機能MRIの信号解析に留まっており、脳脊髄液の同時計測までには至っていない。今後は中国のグループの論文を参考にしながらも、脳脊髄液の観測を主眼にしたMRI造影剤の開発に着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MRIのガントリー中でマウスの脳波とMRIの同時計測が実現出来るように、マウス脳波電極の選定や、頭部固定具の選定、MRIコイルの最適化、馴化プロトコルの確立、あるいは脳波計測システムのMRI装置への接続様式を確立した。MRIノイズを除去する解析プログラムを開発し、睡眠覚醒判定に使用するアルファ波、デルタ波、シータ波の各脳波成分の抽出にも成功した。実験はマウス麻酔下の同時計測から始め、徐々に覚醒下の計測に移行している。今後は再現性確認のために、複数の覚醒マウスからの計測を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
サイズの異なる溶質を想定した脳脊髄液のMRI分子イメージング技術を開発する。過去の研究ではガドリニウム錯体を大槽内に投与して、その動態をMRIで画像化する事で、脳脊髄液の流れを可視化してきた。しかし脳脊髄液にはタンパク質、ペプチド、糖などサイズの異なる溶質が存在している。代表的なサイズのレンジ、及び各種のT1陽性造影剤を髄腔内に投与し、どのような経路で分布・排出されるかを明らかにする。
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