Project/Area Number |
23K24337
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Project/Area Number (Other) |
22H03076 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 拓児 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (80344670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 剛 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (20586383)
伊狩 潤 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50734604)
久田 修 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60466571)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | マクロファージ / 肺胞蛋白症 / 呼吸器感染症 / 肺傷害 / 肺障害 |
Outline of Research at the Start |
肺マクロファージ移植治療法は、肺へ直接細胞を投与する方法であり、遺伝性肺胞蛋白症に対する低侵襲で有効で安全な新規細胞治療法として開発研究してきている。しかし、そのメカニズムや他の難治性呼吸器疾患への応用は重要な課題である。マクロファージには組織恒常性維持機構に加え、生体防御や組織修復の機能がある。そこで本研究では「肺マクロファージ移植治療法」について、肺の生体防御への効果(難治性感染症の治療法の可能性)、肺の組織修復への貢献(肺傷害や線維症の治療法の探求)、恒常性バランスの維持機構における分子メカニズムの解明と、新たな次世代肺マクロファージ移植に向けて塩基編集技術の応用について研究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
肺マクロファージ移植治療法は、肺へ直接細胞を投与する方法であり、遺伝性肺胞蛋白症に対する低侵襲で有効で安全な新規細胞治療法である。マクロファージの機能は多彩であり、臓器恒常性バランスの維持、生体防御機能に加え、組織修復の機能が知られている。肺胞蛋白症モデルマウスに対するノカルジア感染の実験系において、肺マクロファージ移植をおこなった群で感染後の肺内細菌量が少ない結果を得ており、生体防御の役割を確認している。また、同治療法による肺の組織修復について肺傷害モデルおよび肺線維症モデルにおいて検討評価し、その病態メカニズムを解析する。ブレオマイシン肺線維症モデルにおける肺マクロファージ移植の実験系においては肺局所における移植マクロファージの増殖がみられ、線維化微小環境におけるマクロファージの線維化の役割が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ノカルジア感染の実験系において、肺マクロファージ移植をおこなった群で感染後の肺内細菌量が少ない結果を得ており、健常マクロファージの生体防御の役割を確認しているが、そのメカニズム解析には至っていない。ブレオマイシン肺線維症モデルにおける肺マクロファージ移植の実験系においては、予備実験では線維化に対する抗線維化の治療効果が期待されていた。しかし今回の検討では肺局所における移植マクロファージの増殖がみられ、肺マクロファージ移植群においてむしろ線維化の進行がみられ、線維化微小環境におけるマクロファージの線維化の役割が確認された。追跡可能なGFP陽性マクロファージを用いた実験を行い、遺伝子発現解析など病態解明の研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
肺マクロファージ移植治療による生体防御機能についてはマウスへのノカルジア感染モデルを用いて研究を進める。ノカルジア(Nocardia asteroides)を経鼻投与で肺に感染させ、生存曲線および感染5日後の肺における菌の増殖(コロニー形成量の判定)、体重変化、肺病理組織、肺および気管支肺胞洗浄(BAL)細胞の網羅的遺伝子発現解析ならびに肺および血清中のサイトカイン産生について引き続き比較解析を行う。 肺の組織修復についてブレオマイシン投与による肺線維症モデルについて研究を引き続き進める。生存曲線、体重変化、肺病理組織、肺ハイドロキシプロリン定量、BAL細胞分画およびBAL液の蛋白やサイトカイン、BAL細胞のRNA-seqについて比較解析を行う。また、GFPマウス由来マクロファージの肺移植を行うことにより肺内での局在や挙動について調べるとともに、シングルセル解析を用いて詳細な病態解明を検討する。
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