Project/Area Number |
23K24381
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Project/Area Number (Other) |
22H03122 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
長谷川 直樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (20198724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 崇徳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (10645609)
南宮 湖 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50594644)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 肺非結核性抗酸菌(NTM)症 / 肺MAC症 / 気管支拡張症 / 気道上皮細胞 / トランスクリプトーム / 分泌型ムチン / MUC5B / MUC5AC |
Outline of Research at the Start |
非結核性抗酸菌(NTM; nontuberculous mycobacteria)は環境に存在する弱毒菌で、主に中高年以降の女性や既に肺疾患を有する患者に好発する難治性の慢性進行性呼吸器感染症である。抗菌薬治療における効果は限られ治癒が困難であること、新規抗菌薬開発が危機的状態にあることから新たな治療戦略が求められる。本研究では肺NTM症の末梢気道病変に着目し、肺組織検体を用いて詳細な分子生物学的解析を施行し、他の実験系(細胞培養、マウス)・患者由来の臨床検体、情報と共に解析することで、新たな治療標的を創出することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
非結核性抗酸菌(NTM; nontuberculous mycobacteria)は環境に存在する弱毒菌で、主に中高年以降の女性や既に肺疾患を有する患者に好発する難治性の慢性進行性呼吸器感染症である。抗菌薬治療における効果は限られ治癒が困難であること、新規抗菌薬開発が危機的状態にあることから新たな治療戦略が求められる。本研究では肺NTM症の末梢気道病変に着目し、肺組織検体を用いて詳細な分子生物学的解析を施行し、他の実験系(細胞培養、マウス)・患者由来の臨床検体、情報と共に解析することで、新たな治療標的を創出することを目的とした。 慶應義塾大学病院、北里研究所病院、聖隷横浜病院を含む多施設で肺組織を集積する体制を構築した。非喫煙者、肺癌患者の正常部分肺および疾患肺を取得し、凍結保存、ホルマリン固定パラフィン包埋標本を作成するとともにCRC-Y法を用いることで基底細胞を拡大培養し保存した。中枢・末梢気道由来の分化した気道上皮細胞から気道部位特異的な分子生物学的マーカーであるSFTPBやSCGB3A2の差異が保たれていることを確認した。 肺NTM症を含む気管支拡張症肺を用いた解析では病理切片上のSFTPBやSCGB3A2陽性の遠位細気管支の数および発現が疾患肺で増加しており、気管支特異的なマーカーであるNTSやUD2A1の発現は差がなかった。また、患者由来の喀痰においてSFTPBやSCGB3A2の上昇を確認した。以上の結果から、末梢気道、特に遠位細気管支に特徴的な変化がみられることを明らかにした。 末梢気道に関して、粘液線毛クリアランスの異常を評価するために分泌型ムチン(MUC5B, MUC5AC)および関連分子をRNAscopeおよび免疫染色で評価した。近位細気管支においてMUC5BおよびMUC5AC、遠位細気管支ではMUC5B特異的に上昇していることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常肺および疾患肺を集積し、気道上皮細胞を効率的に樹立・培養・保存する体制を確立することができた。また、疾患特異的にみられる細気管支の変化を明らかにできた。
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Strategy for Future Research Activity |
集積した肺を用いて空間的トランスクリプトームなどの網羅的な解析を追加することで特に気道上皮細胞に着目した変化を探索していく予定である。
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