神経・血管の視点から解き明かす筋骨格系の恒常性維持機構と筋骨格系疾患の新たな病態
Project/Area Number |
23K24455
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Project/Area Number (Other) |
22H03196 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 信吾 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 講師 (40462220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 広樹 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 運動機能系障害研究部, 研究員 (30582283)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 組織透明化技術 / 三次元イメージング / 神経・血管系 / 宇宙実験 / メカニカルストレス |
Outline of Research at the Start |
骨の細胞と神経・血管系はお互いにネットワークを形成し、外界の環境の変化やストレスを感受していると考えられている。近年、研究代表者らは、骨組織・筋組織内の神経・血管の詳細な走行が観察可能な独自の筋骨格系透明化技術を開発し、筋骨格系組織の恒常性維持には神経・血管系が重要である可能性を見出している。 そこで本研究は、筋骨格系透明化技術・三次元イメージング・宇宙実験といった最先端技術を駆使し、筋骨格系組織の恒常性維持における神経・血管系の生理的・病態生理的意義を明らかにする。また、透明化技術を様々な骨疾患の病態解析に応用し、新規治療法の開発にも繋げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
1)筋骨格系透明化技術を用いた三次元イメージングと神経系による骨恒常性維持機構の解明 骨透明化技術を用いてSox10-Venusマウスの長管骨の三次元イメージングを実施したところ、神経は特定の一点から長管骨内へと侵入し、骨内に侵入後、近位・遠位へと投射することを見出した。また、マウス長管骨内に侵入する神経を外科的に切離する除神経モデルを独自に確立し、神経が切離された骨組織の解析を行ったところ、骨内の神経形成の著しい低下と、骨形成の低下に起因する骨量の減少が認められた。骨内神経の大半はカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を発現する感覚神経であることから、除神経を行ったマウスにCGRPの持続皮下投与を行ったところ、CGRPの投与により除神経による骨量減少は有意に抑制された。さらに、CGRPがマウス骨芽細胞の活性や分化に与える影響を検討したところ、CGRPの添加により骨芽細胞の活性は亢進し、骨形成が促進されることも見出した。これらの結果から、骨内に侵入する感覚神経がCGRPの分泌を介して骨芽細胞の活性を調節し、骨量ならびに骨恒常性の維持に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。なお、本研究成果をまとめた論文はScientific Reports誌に掲載された(佐藤ら、Sci Rep. 2023)。
2)神経・血管系に着目したメカニカルストレス・重力による筋骨格系恒常性維持機構の解明 メカニカルストレス減少/増加モデルマウスの透明化三次元構造解析:宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、宇宙微小重力環境で飼育されたマウスおよび人工過重力環境飼育装置で飼育されたマウスの筋骨格系組織の透明化三次元構造解析等を実施し、メカニカルストレスの減少/増加が筋骨格系組織の神経・血管系に与える影響を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り概ね順調に研究は進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)神経・血管系に着目したメカニカルストレス・重力による筋骨格系恒常性維持機構の解明 a)メカニカルストレス減少モデルマウスの透明化三次元構造解析:2022年度に引き続き、2023年度も宇宙微小重力環境で飼育されたマウスの筋骨格系組織の透明化三次元構造解析等を進め、メカニカルストレスの減少が筋骨格系組織の神経・血管系に与える影響を明らかにする。 b)メカニカルストレス増加モデルマウスの透明化三次元構造解析:2022年度に引き続き、2023年度も人工過重力環境飼育装置で飼育されたマウスの筋骨格系組織の透明化三次元構造解析等を進め、メカニカルストレスの増加が筋骨格系組織の神経・血管系に与える影響を明らかにする。
2)筋骨格系透明化技術の骨代謝異常疾患の病態解析への応用 a)閉経後骨粗鬆症:卵巣摘出術を施行したマウスの筋骨格系組織の透明化三次元構造解析等を実施し、閉経後骨粗鬆症の進行が筋骨格系組織内の神経・血管系のネットワークに与える影響を明らかにする。 b)骨折治癒:マウス長管骨の骨折モデルを確立し、骨折部の透明化三次元構造解析等を実施することで、骨折の治癒過程における神経・血管の伸長や分布の変化について明らかにする。 c)がんの骨転移:マウスの尾動脈より高転移能がん細胞株を移植して大腿骨および脛骨への骨転移を誘導し、形成された骨転移病変の透明化三次元構造解析等を実施することで、骨転移の形成過程における神経・血管の分布の変化やがん細胞との相互作用を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] L-type amino acid transporter 1 in hypothalamic neurons in mice maintains energy and bone homeostasis.2023
Author(s)
Park G, Fukasawa K, Horie T, Masuo Y, Inaba Y, Tatsuno T, Yamada T, Tokumura K, Iwahashi S, Iezaki T, Kaneda K, Kato Y, Ishigaki Y, Mieda M, Tanaka T, Ogawa K, Ochi H, Sato S, Shi YB, Inoue H, Lee H, Hinoi E.
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Journal Title
JCI Insight
Volume: 8
Issue: 7
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Foxf2 represses bone formation via Wnt2b/β-catenin signaling2022
Author(s)
Tanaka Tomoyuki、Takahashi Akira、Kobayashi Yutaka、Saito Masanori、Xiaolong Sun、Jingquan Chen、Ito Yoshiaki、Kato Tsuyoshi、Ochi Hiroki、Sato Shingo、Yoshii Toshitaka、Okawa Atsushi、Carlsson Peter、Inose Hiroyuki
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Journal Title
Experimental & Molecular Medicine
Volume: 54
Issue: 6
Pages: 753-764
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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