Project/Area Number |
23K24463
|
Project/Area Number (Other) |
22H03204 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
村田 大紀 佐賀大学, 医学部, 助教 (00772683)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池谷 真 京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (20442923)
東 千夏 琉球大学, 病院, 講師 (60579085)
伊藤 学 佐賀大学, 医学部附属病院, 講師 (50555084)
中山 功一 佐賀大学, 医学部, 教授 (50420609)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
|
Keywords | 靭帯再建 / iPS細胞由来中胚葉系細胞 / スキャフォールドフリー / 細胞構造体 / 靭帯組織体 / 自動伸展循環培養装置 / バイオ3Dプリンタ / 細胞凝集塊 / 靭帯損傷 |
Outline of Research at the Start |
靭帯損傷に対する再生医学の応用として近年,靭帯に模倣した細胞足場にiPS細胞などを接着させ,靭帯様構造物を作製して移植する方法が実験的に試されている。しかし構造物には細胞足場として人工材料が用いられており,生体内での異物反応や細菌感染によるバイオフィルム形成など多くの問題が存在する。そこで申請者らは,人工材料を用いることなく細胞のみを立体構築することが可能なバイオ3Dプリンタを用いて,主にiPS細胞由来中胚葉系細胞からなる細胞構造体を造形し,独自に開発した自動伸展循環培養装置を駆使して,靭帯さながらの靭帯組織体を創出することが現実的に可能か検証することにした。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,新たな靭帯再建法の確立を目指し,バイオ3Dプリンタを用いて主にiPS細胞由来中胚葉系細胞からなる細胞構造体を造形し,独自に開発した自動伸展循環培養装置を駆使して,靭帯さながらの靭帯組織体を創出する計画である。 ①本年度はまず,ヒトiPS細胞由来中胚葉系細胞などを増殖させて細胞凝集塊を作製し,細胞数,培養期間,および使用する培地の違いが,凝集塊の大きさと真円度に与える影響について比較・評価した。その結果,細胞数と凝集塊の大きさは正の相関を示した一方で,培養期間と凝集塊の大きさは負の相関を示した。また,使用する培地が異なることによって,それらの相関にはばらつきが認められ,凝集塊の真円度にも大きな影響を及ぼすことが確認された。 ②次に,上記①における凝集塊作製の条件検討実験を基に,バイオ3Dプリンタでの積層に適した凝集塊を作製し,チューブ状の細胞構造体を造形した。造形した構造体について,引張試験機を用いて破断強度[N/mm^2]を測定し,力学的特性を評価した。その結果,来年度に実施予定の自動伸展循環培養装置を用いた伸展刺激に十分耐え得る構造体を,短期間で作製することに成功した。また,当該構造体を組織学的にも評価した結果,細胞外基質として主に不規則に分布するⅠ型コラーゲンが確認された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①ヒトiPS細胞由来中胚葉系細胞などを増殖させて細胞凝集塊を作製し,細胞数,培養期間,および使用する培地の違いが,凝集塊の大きさと真円度に与える影響について比較・評価した。その結果,それぞれのパラメーターが互いに与える影響について確認することができ,パラメーター同士における相関関係を見出すことに成功した。またそれにより,バイオ3Dプリンタでの積層に適した凝集塊の作製条件を確立することにも成功した。 ②上記①において確立した条件を基に,バイオ3Dプリンタで凝集塊を積層し,チューブ状の細胞構造体を造形することにも成功した。また,造形した構造体について力学的特性を評価した結果,伸展刺激に十分耐え得る構造体を,短期間で作製することに成功した。また,当該構造体を組織学的にも評価した結果,細胞外基質として主に不規則に分布するⅠ型コラーゲンが確認できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究において今年度は,ヒトiPS細胞由来中胚葉系細胞などを増殖させて細胞凝集塊を作製した上で,バイオ3Dプリンタにより凝集塊を積層することで,チューブ状の細胞構造体を造形し,当該構造体に関する力学的および組織学的特性を評価することに成功した。今後は,造形した構造体に対して,自動伸展循環培養容器を用いて伸展刺激を与えながら,靭帯への分化誘導因子と共に培養することで,靭帯組織体を創出することに取り組む予定である。
|