Project/Area Number |
23K24469
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Project/Area Number (Other) |
22H03210 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西山 博之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南雲 義之 筑波大学, 医学医療系, 講師 (00899122)
神鳥 周也 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50707825)
河原 貴史 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50758919)
坂田 麻実子 (柳元麻実子) 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80451805)
根来 宏光 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80708595)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 尿路上皮癌 / 膀胱癌 / がん免疫微小環境 |
Outline of Research at the Start |
実臨床ではがん免疫療法が奏効しない症例が問題となっている。抵抗性機序の解明には、腫瘍局所の多細胞間での時空間的相互作用を明らかにし、発癌・進展・治療過程における腫瘍局所と全身の免疫相関を捉えることが重要である。 本研究では尿路上皮癌を対象とし、scRNA-seqや多重組織染色解析を用い、マウスモデルにおける腫瘍局所の空間分布を含めた細胞アトラス構築を行い、その経時的変化を明らかにする。さらにヒト臨床検体を用いて診断時および治療過程における免疫相関機序の変化を明らかにする。本研究により、プレシジョン医療に向けたがん免疫治療奏効性のバイオマーカーや創薬の標的となる新たな分子の同定、機序解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
マウス膀胱発癌過程におけるscRNAseqをいた細胞アトラスの構築に向けて、本年度は解析するサンプルの週数および解析対象の細胞集団の選定を行った。これまで経時的な腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の解析により、N=1の膀胱サンプルでは、特に病理学的な腫瘍形成前のBBN投与開始前(0週)、4、8週時におけるCD45+リンパ球は少数であることが明らかとなった。そこで最初の細胞アトラス構築は0週と8週のサンプルで行うこととし、それぞれN=20、N=18のサンプルからFACSにて採取した細胞を合わせることにより、最終的に各30035個、24485個のCD45+ live cellsを採取することが可能であった。各サンプルから15000細胞を用いライブラリを調製後、QCを行いシーケンシングを受託依頼した。 また腫瘍局所と全身での免疫相関を明らかにするために、膀胱癌細胞株皮下接種モデルのリンパ臓器におけるFACSを用いた免疫細胞のフェノタイピングを行った。まず腫瘍局所のTILに関しては、7-14日目にかけて各種TIL(CD4+T細胞、CD8+T細胞、CD8+PD-1+T細胞、TAM、MDSC)が増加し、以降1か月程度までは概ね水平に推移していた。同モデルのリンパ節と脾臓における免疫細胞に関しては、脾臓では上記の各種免疫細胞の存在を認めた一方で、リンパ節にはTAMやMDSCといった骨髄球系細胞の浸潤がほとんど認められなかった。 脂質構成プロファイリングに関しては、マウス膀胱発癌モデルのサンプル解析データと各脂質の代表的なm/zリファレンスリストを用いて、発癌過程における経時的な癌部と非癌部における差異解析を開始した。また、ヒト膀胱癌組織を用いたイメージング質量顕微鏡解析も開始したが、サンプル前処理にいくつか問題があることが判明し、有効な分析データ取得には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シングルセルRNAシークエンスを用いた腫瘍局所の細胞アトラス構築に際し、解析対象の細胞集団の選定およびライブラリ調製の準備に時間を要した。また、イメージング質量顕微鏡解析のうち、ヒト膀胱癌組織を用いたサンプル前処理に難渋しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス膀胱発癌モデルの0週および8週膀胱サンプルのシングルセルRNAシークエンス解析をin silicoで行い、各サンプルで特徴的な細胞腫および遺伝子発現プロファイルを同定する。さらに、12週、16週、20週の膀胱サンプルについても、順次サンプルを準備しシークエンスおよび解析を行っていく。全身系の評価として、皮下接種モデルのリンパ臓器における免疫細胞に関して、経時的にその特性を明らかにしていく。脂質構成プロファイリングでは、特にヒト膀胱癌組織のサンプル前処理の問題解決に向けて、いくつか考えうる解決策を順次試していく予定である。
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