Project/Area Number |
23K24474
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Project/Area Number (Other) |
22H03215 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
馬場 理也 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (10347304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神波 大己 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (20402836)
長嶋 洋治 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10217995)
宮脇 恒太 九州大学, 大学病院, 助教 (50774709)
中村 英二郎 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (90293878)
田中 靖人 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (90336694)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 非淡明細胞型腎細胞癌 / 空間的オミクス解析 / 腫瘍微小環境 |
Outline of Research at the Start |
ゲノム解析やオミクス解析データの蓄積から、がんにおける遺伝子変異やゲノム再構成が明らかにされてきた。一方で腫瘍組織はがん細胞だけではなく、線維芽細胞や間質、血管内皮細胞や壁細胞、腫瘍関連マクロファージやリンパ球をはじめとする免疫担当細胞等と共に極めて複雑な相互作用からなる腫瘍生態系(エコシステム)を形成しており、がん細胞単独のゲノム解析で発がんやがんの進展を理解するという従来の研究手法には限界がある。本研究では、転座腎細胞癌において、組織内の位置情報を保持したオミクス解析(空間的オミクス解析)を行う事で、腫瘍組織の複雑な細胞間相互作用ネットワークを紐解く。
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Outline of Annual Research Achievements |
腎細胞癌のおよそ2割を占める非淡明細胞型腎細胞癌(nccRCC)は、その進行例に対して確立した治療法は存在せず、発がん分子機構に基づいた新規治療法の開発が急務である。ゲノム解析やオミクス解析データの蓄積から、nccRCCにおける遺伝子変異やゲノム再構成が明らかにされてきた。一方で腫瘍組織はがん細胞だけではなく、線維芽細胞、血管内皮細胞、腫瘍関連マクロファージやリンパ球をはじめとする免疫担当細胞等と共に極めて複雑な相互作用からなる腫瘍生態系(エコシステム)を形成しており、がん細胞単独のゲノム解析で発がんやがんの進展を理解するという従来の研究手法には限界がある。本研究では、組織内の位置情報を保持したオミクス解析(空間的オミクス解析)を行う事で、nccRCC腫瘍組織の複雑な細胞間相互作用ネットワークを紐解く。 これまでに、腫瘍組織をAMACR陽性腫瘍細胞とAMACR陰性非腫瘍細胞に分け、更にCD31陽性血管内皮細胞とCD31陰性非血管内皮細胞に分けて、空間的トランスクリプトーム解析を実施した。更に、解析領域内(AOI)のCD31陽性細胞数と陰性細胞数からmicrovessel density(MVD)を算出し、AOI をMVD-high群とMVD-low群に分け、血管内皮細胞と非血管内皮細胞毎にクラスター解析を行った。MVD-high-AOIの非血管内皮細胞においては血管新生因子VEGFの発現が高く、空間的トランスクリプトーム解析の系が期待通りに機能していることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腫瘍組織構成細胞の免疫染色をヒトnccRCC検体に対して実施し、各構成細胞数を定量した。その結果、対象nccRCC検体においては免疫担当細胞の浸潤が少なく、各AOI中にトランスクリプトーム解析を行うのに充分な免疫担当細胞が存在しないことが明らかとなった。そこで各AOIにおける免疫担当細胞のトランスクリプトーム解析は断念し、AOIのトランスクリプトームからDeconvolution解析を行い、各種免疫担当細胞の割合を推定することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトnccRCC検体空間的トランスクリプトームのデータ解析を進める。各AOIにおいて、AMACR陽性腫瘍細胞、CD31陽性血管内皮細胞、AMACR陰性/CD31陰性間質細胞に分けてトランスクリプトーム解析を進める。また、AMACR陰性/CD31陰性間質細胞のトランスクリプトームデータからDeconvolution解析を行い、各AOIにおける各種免疫担当細胞の割合を推定する。これらの情報を腫瘍内の位置や病理組織像などの空間情報と統合して解析を行う。
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