Project/Area Number |
23K24479
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Project/Area Number (Other) |
22H03220 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
碓井 宏和 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (90375634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 名律子 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00850744)
石井 久美子 千葉大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (10824774)
中田 恵美里 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (30447289)
羽生 裕二 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (40816162)
松岡 歩 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (60746981)
鈴木 義也 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (50816163)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2022: ¥11,440,000 (Direct Cost: ¥8,800,000、Indirect Cost: ¥2,640,000)
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Keywords | 絨毛性腫瘍 / 循環腫瘍細胞由来DNA / 次世代シークエンサー / cell free DNA / SNPs / hCG / リキッドバイオプシー / 絨毛癌 / Cell free DNA |
Outline of Research at the Start |
絨毛性腫瘍は組織診断なく治療を行うことが多い疾患である。このため、腫瘍のゲノムDNAの解析に基づき提供されるがんゲノム医療の恩恵を受けることができない状況が続いていた。本研究は、絨毛性腫瘍患者の血漿中の循環腫瘍細胞由来DNA circulating tumor DNA(ctDNA)を標的とし、エクソームシークエンス解析を行い、絨毛性腫瘍のゲノムプロファイルを得ることができるか検証する探索的研究である。ctDNAのモニタリングが、ヒト絨毛性ゴナドトロピンhuman chorionic gonadotropin (hCG)よりも高感度か検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
3名の絨毛性腫瘍患者からは本人血液及びcell-free DNA用血漿を採取した。さらに1名の患者からは手術により摘出した検体を収集した。治療開始前の血漿からcell-free DNAを抽出し、STR多型解析を実施した。従来より使用しているPromega社のPowerPlex 16HSに加え、Thermo Fisher社のAmpFlSTR Identifilerキットを用いた解析も行った。PowerPlex 16HSキットおよびAmpFlSTR Identifilerキットを用いて、治療開始前の血漿由来cell-free DNAから腫瘍由来のSTRアレルを同定できた。しかし、2サイクル治療後の血漿由来cell-free DNAからは腫瘍由来のSTRアレルを同定できなかった。前年度に確立した40箇所のhigh-resolution melting assayを用いて、腫瘍由来SNPアレルの検出感度を評価した。STRアッセイと同様、治療前の血漿由来cell-free DNAからは腫瘍由来のSNPアレルを検出できたが、2サイクル治療後の血漿由来cell-free DNAからは検出できなかった。40箇所のHRM-PCRアッセイのうち、安定している24箇所のPCRプライマーを混合して作成したマルチプレックスアンプリコンシークエンスについて検討した。2種類の条件で作成したライブラリーをNGSで解析し、得られたfastqファイルを基にマルチプレックスアンプリコンシークエンス実験系の機能を確認した。また、増幅されたリードを解析し、腫瘍由来SNPの検出感度を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象疾患である絨毛性腫瘍の患者3名をリクルートし、研究の説明を行った上で同意を得ることができた。その結果、3名から経時的にcell-free DNA用血漿を採取できた。採取した血漿からcell-free DNAを抽出し、予定通りSTR解析とHRM解析により残存腫瘍由来DNAの検出感度を推定できた。血清hCGが検出可能な段階で、STR解析とHRM解析による残存腫瘍由来ゲノムの検出が不可能になったことを確認した。残存腫瘍の存在に関しては、STR解析とHRM解析の評価はhCG測定よりも感度が著しく劣っていることが明らかになった。このため、NGSを利用したアンプリコンシークエンスによるディープシーケンスを通じて、腫瘍由来ゲノムのSNPの存在をカウントする方向性が明らかとなり、実際に2種類の条件でライブラリーを作成し、マルチプレックスアンプリコンシークエンスの有効性を確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
アンプリコンシークエンスの最適化を図る。HRM assayで腫瘍特異的なSNPを同定し、同定されたローカスに対して、アンプリコンシークエンスを実施する作業フローを確立し、感度が向上するか検証する。対象患者をさらにリクルートし、血清hCGによるモニタリングと、cell free DNAによる残存腫瘍評価とどちらの測定系の感度が高いか検証を行う。また、組織検体のない患者のcell free DNAのエクソームシークエンスを行い、腫瘍由来のゲノム情報のオンコジェニックな変異を抽出するワークフローを確立する。現在保存してある、3検体のcell free DNAを用いて解析する。
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