Project/Area Number |
23K24490
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Project/Area Number (Other) |
22H03231 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
中林 一彦 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期病態研究部, 室長 (10415557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 徹 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 成育遺伝研究部, 室長 (10436107)
阿久津 英憲 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 生殖医療研究部, 部長 (50347225)
熊坂 夏彦 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, エコチル調査研究部, リサーチアソシエイト (80525527)
横溝 陵 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90773276)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
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Keywords | クロマチン高次構造 / 胎盤 / 子宮内膜 / エンハンサー・プロモーター相互作用 / スーパーエンハンサー / エンハンサー |
Outline of Research at the Start |
産科・婦人科関連疾患のゲノム要因解明が困難な一因として、ヒト胎盤・子宮内膜を構成する細胞の転写ネットワーク情報が乏しいことが考えらえる。その解決のために、エンハンサー・プロモーター相互作用を高解像度かつ網羅的に同定できるmicro-C法を、胎盤由来細胞・子宮内膜由来細胞に適用する。各細胞のアイデンティティ維持を担うマスター転写因子群と細胞運命を決定するパイオニア転写因子候補群の解明を試みる。転写因子情報は細胞運命を人工的に制御する方法開発のための、網羅的エンハンサー情報は疾患リスクバリアント機能解明や先天性希少疾患非コード領域責任変異同定のための基盤情報となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト胎盤由来細胞におけるエンハンサー・プロモーター相互作用の網羅的解明のためのmicroC解析を実施した。実験系構築のために、マウス9.5日胚をモデル材料としてcapture-microCライブラリを作製しシーケンスデータを解析した。キャプチャーベイトが設定されているマウス遺伝子プロモーター領域以外の配列が高比率で含まれていたことから、プロモーター・エンハンサー(P/E)相互作用の網羅的同定が可能と思われる高品質のライブラリが得られていると判断された。このモデルデータを使って、P/E相互作用データ解析系の構築を進めている。 次に、ヒト胎盤幹細胞(TS)、そこから分化誘導した合胞体トロフォブラスト細胞(ST)、絨毛外トロフォブラスト(EVT)のそれぞれについてマイクロコッカルヌクレアーゼによるクロマチン消化条件を最適化し、各細胞についてmicroCライブラリを作製した(合計12ライブラリ)。テストスケールでのシーケンスデータを評価し、遠距離相互作用を捕捉したと判定されるリードを高比率で含むライブラリが取得できていることを確認した。ヒト遺伝子プロモーター領域を標的としたcapture-microCライブラリ(合計8個)の作製を完了した。R6年度にシーケンスデータを取得し、データ解析を実施する。 運命決定パイオニア転写因子 (PF) 探索のために必要な5hmC解析の手法として当初は抗5hmC抗体免疫沈降シーケンス法を想定していたが、一塩基解像度で5hmC修飾塩基の同定が可能な方法であるAPOBECシーケンス法についても検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト胎盤由来細胞におけるエンハンサー・プロモーター相互作用の網羅的解明のためのmicroC解析に関しては、概ね予定通りに進んでいる。ヒト胎盤構成細胞の運命決定に関わるパイオニア転写因子候補探索のための5hmC解析に関して方法の変更を決定したことから、R6年度もデータ取得を継続する。
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Strategy for Future Research Activity |
1.ヒト胎盤由来細胞におけるエンハンサー・プロモーター相互作用の網羅的解明: 3種類の細胞についてcapture-microCデータを取得し、各細胞を特徴付けるエンハンサー・プロモーター相互作用情報を抽出する。産科・婦人科関連疾患GWASで同定された疾患関連バリアント座位(子宮内膜症GWAS座位は14箇所)とエンハンサー・プロモーター相互作用ゲノム位置情報とを比較し、疾患関連バリアントが作用する遺伝子と細胞タイプの特定を試みる。
2.ヒト胎盤構成細胞の運命決定に関わるパイオニア転写因子探索:TS分化誘導系で5hmCデータを取得・解析し、パイオニアファクター候補因子結合ゲノム部位を網羅的に同定する。そのゲノム領域群を対象とした転写因子モチーフ解析やChIP-seqデータとの比較により、パイオニアファクター候補群の同定を試みる。
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