Project/Area Number |
23K24494
|
Project/Area Number (Other) |
22H03235 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
丹生 健一 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20251283)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四宮 弘隆 神戸大学, 医学部附属病院国際がん医療・研究センター, 特命准教授 (00725385)
手島 直則 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (10749146)
上原 奈津美 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40570502)
井之口 豪 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (10457046)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
|
Keywords | 頭頸部癌 / 腫瘍免疫 / 遺伝子導入 / B-7 / immune checkpoint / squamous cell carcinoma / adenoviral vector / 扁平上皮癌 / 免疫チェックポイント阻害剤 / B7 / CD80 / アデノウイルスベクター / 頭頸部がん |
Outline of Research at the Start |
がんの免疫逃避機構が解明され、PD-1/PD-L1やCTLA-4/CD80などの抑制性免疫補助シグナル をブロックする免疫チェックポイント阻害剤の臨床開発が進んでいる。しかし、現時点で、 頭頸部癌に対して承認されている抗PD-1抗体の奏効率は、再発・転移性頭頸部癌に対して 20%程度に留まる。本研究では、切除不能局所進行ならびに再発転移頭頸部扁 平上皮癌に対する新たな治療法の確立を目指し、これまで我々が培ってきた非増殖型ならび に腫瘍特異的増殖型アデノウイルスベクターを用いた遺伝子導入技術を駆使して、遺伝子治 療と免疫チェックポイント阻害剤の併用による治療法の開発を目的として計画した。
|
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】頭頸部癌においても再発・転移癌において免疫チェックポイント阻害薬が保険適応となり日常診療で広く用いられているが、奏功率は20%程度に留まっている。こうした背景から、再発転移頭頸部癌に対する新た治療法の開発を目指し、共刺激分子B7(CD80)遺伝子導入による再発転移頭頸部癌に対する免疫チェックポイント阻害剤の作用増強効果について検討した。 【方法】マウス扁平上皮癌モデルに対する共刺激分子B7(CD80)の遺伝子を組み込んだ非増殖型アデノウイルスベクター(Ad-B7)の腫瘍内投与と抗PD-1抗体の併用効果を、コントロール群、抗PD-1抗体投与群、Ad-B7遺伝子導入群、抗PD-1抗体+Ad-B7遺伝子導入群の4群を作成して比較検討した。 【結果】抗PD-1抗体+Ad-B7遺伝子導入群のマウスにおいて、有意に腫瘍縮小効果が得られた。他群と比較し、抗PD-1抗体+Ad-B7遺伝子導入群において、脾臓内のT細胞ではインターフェロンγが有意に上昇し、腫瘍内では制御性T細胞が有意に減少し、Ki-67陽性の腫瘍浸潤CD8陽性T細胞が有意に増加していた。 【考察】B7遺伝子の導入と抗PD-1抗体の併用により、T細胞のがん細胞に対する免疫応答が活性化され、顕著な抗腫瘍効果が得られた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
頭頸部癌においても再発・転移癌において免疫チェックポイント阻害薬が保険適応となり日常診療で広く用いられているが、奏功率は20%程度に留まっている。こうした背景から、再発転移頭頸部癌に対する新た治療法の開発を目指し、共刺激分子B7(CD80)遺伝子導入による再発転移頭頸部癌に対する免疫チェックポイント阻害剤の作用増強効果について検討した。抗PD-1抗体+Ad-B7遺伝子導入群のマウスにおいて、有意に腫瘍縮小効果が得られた。他群と比較し、抗PD-1抗体+Ad-B7遺伝子導入群において、脾臓内のT細胞ではインターフェロンγが有意に上昇し、腫瘍内では制御性T細胞が有意に減少し、Ki-67陽性の腫瘍浸潤CD8陽性T細胞が有意に増加していた。B7遺伝子の導入と抗PD-1抗体の併用により、T細胞のがん細胞に対する免疫応答が活性化され、予想どおりに顕著な抗腫瘍効果が得られた。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で、B7遺伝子の導入と抗PD-1抗体の併用により、T細胞のがん細胞に対する免疫応答が活性化され、顕著な抗腫瘍効果が得られることを確認できた。今後は、更にシスプラチンなどの殺細胞性抗がん薬や放射線治療との相乗効果を検討していく予定である。
|