Project/Area Number |
23K24495
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Project/Area Number (Other) |
22H03236 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中川 尚志 九州大学, 医学研究院, 教授 (70274470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 秀哉 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30553276)
白銀 勇太 九州大学, 医学研究院, 講師 (40756988)
小宗 徳孝 九州大学, 大学病院, 講師 (80529884)
益田 宗幸 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 副院長 (90284504)
佐藤 晋彰 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 頭頸科医師 (10859622)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 側頭骨癌 / 扁平上皮癌 / 頭頸部癌 / トランスクリプトーム / マルチオミックス解析 / 外耳道癌 / 側頭骨 / エピジェネティック |
Outline of Research at the Start |
側頭骨扁平上皮癌の癌化および浸潤能、転移能に関与する分子生物学的なメカニズムは依然として不明である。我々は、側頭骨扁平上皮癌の豊富な治療経験に基づき、実際の腫瘍組織を用いて、遺伝子解析(ゲノミクス解析)、遺伝子発現制御解析(エピゲノム解析)、遺伝子発現解析(トランスクリプトーム解析)を行っている。多角的に解析を行うことで、腫瘍の悪性度を決定するエピジェネティックな腫瘍制御機構の解明を目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
当院で治療を行った外耳道癌症例のうち、これまで、収集できた症例の検体を用いて、RNAシークエンス解析を用いたトランスクリプトーム解析を継続的に行なっている。昨年度は、それに加え、収集できた一部の腫瘍検体と正常組織検体を用いて、CHIPシークエンスにより新規のエンハンサーの同定解析を行なった。 外耳道癌は、先行研究(18H2951) から、がん抑制遺伝子の機能失活型変異を有意に認める悪性腫瘍であり、がん遺伝子の機能増強変異を標的とした現行のがんゲノム医療が奏功する可能性が低いことが言われている。これまで、共同研究者である佐藤らは、発癌の腫瘍なドライバー遺伝子変異を加えることなく、組織再生・脱分化の転写プログラムに関与する転写調節因子Yes-Associated Protein 1(YAP1)を活性化することで、用意の口腔扁平上皮癌を発症するマウスモデルを作成している。その結果を考慮して、昨年度は、まず 外耳道扁平上皮癌原発巣と正常皮膚から採取した組織サンプルを用いて、YAP1およびアクティブなエンハンサーに特徴的なヒストンマーカーであるH3K27Acに対する抗体を用いたCHIP-seqとRNAseqを同時に行い、YAP1が結合するエンハンサーおよびスーパーエンハンサー の同定を試みた。YAP1が結合するエンハンサーおよびスーパーエンハンサーに特異的な転写因子結合配列モチーフ解析をおこなったところ、これまでパートナー転写因子として既に報告があるTEADやAP-1ファミリーにくわえて、新たな転写因子(分子A)のDNA結合配列が認められた。今年度は、分子Aの発現の影響を検討したところ、分子A発現により腫瘍増殖が促進することが証明された。また、分子Aと共役している可能性のある候補分子を絞り込むことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度(初年度)に施行した研究によって、一つの候補分子の同定につながった。 本年度は、分子Aの発現による影響を検討でき、腫瘍増殖を促進する重要な転写因子であることがわかった。また、分子Aと共役する可能性のある候補分子を絞り込むことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度までの研究で継続してきたRNAシークエンス解析を用いたトランスクリプトーム解析は、引き続き継続して行っていく。手術もしくは生検にて新しく採取された腫瘍組織および非腫瘍組織の一部を用いて、RNAシークエンス解析によるmRNA発現の網羅的解析と、それに並行して、CHIPシークエンスにより新規のエンハンサーの同定解析も継続していきたい。同定した新規分子(分子A)の機能解析は、我々が新規で樹立したTBSCC細胞株も含めて詳細に行っていく予定である。分子Aと共役する候補分子の機能解析も行っていきたい。我々の作成したCDXモデルにおいても、分子Aおよび共役する候補分子の機能解析を行いたい。
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