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組織再生誘導技術開発を目指した上皮器官形態形成と免疫クロストークの解明

Research Project

Project/Area Number 23K24554
Project/Area Number (Other) 22H03296 (2022-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2022-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

山田 亜矢  東北大学, 歯学研究科, 准教授 (40295085)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉崎 恵悟  九州大学, 歯学研究院, 助教 (10507982)
福本 敏  九州大学, 歯学研究院, 教授 (30264253)
千葉 雄太  東北大学, 歯学研究科, 助教 (10821986)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Keywords歯の発生 / エナメル質 / エナメル芽細胞 / 歯原性上皮細胞 / 免疫 / 歯 / NFkB / 組織再生 / 歯の形成不全
Outline of Research at the Start

本研究では、NFkB経路を中心とした免疫関連シグナルが、歯の形態形成に及ぼす影響を明らかするとともに、これら分子が歯関連細胞内において、免疫調節機構にどのように関わっているかを把握し、上皮陥入組織における形態形成機構と免疫クロストークを明らかにする。

Outline of Annual Research Achievements

歯の発生は上皮―間葉細胞の相互作用により進む。この過程においては増殖因子や細胞間結合分子、細胞外マトリックスなどのさまざまな分子が関与する。その中で歯の先天欠如の原因遺伝子として同定されているEDA及びEDA受容体(EDAR)は、その遺伝子変異により疾患を生じるが、その分子機構については未だ不明な点が多い。EDAシグナルの下流においてはNFkBシグナルが関与するが、これら分子は免疫応答に関連していることから、歯の発生と免疫システムとのクロストークの存在が示唆された。
これまで我々は、NFkBシグナルにおいて、p50、p52、NIK遺伝子改変マウスを用いて、歯の表現系解析を行なってきたが、前年度においてこれら分子がエナメル上皮におけるShhの発現を制御していることを明らかにした。さらに今年度はShhの発現制御は、Wnt7bによる間接的な制御機構において行われていることを見出した。胎生14日の正常な歯胚においてはShhはエナメルノット及び内エナメル上皮に限局して発現するが、p50とNIKの2重変異マウスにおいては、Shhが内エナメル上皮の舌側での発現が抑制されていることが明らかとなった。一方でShhの発現が消失した舌側においては、Wnt7bの発現が上昇していた。これらの結果から、Wnt7bとShhが相互に発現を抑制するように働いていることが示唆された。ShhとWnt7bの相互作用を確認するために、歯原性上皮細胞株SF2を用いて、外来性にShhを添加した結果、Shhの濃度依存性に細胞増殖の亢進が認められ、in vivoの結果と同様に、Wnt7bの発現抑制が認められた。以上の結果から、ShhとWnt7bの相互抑制により歯胚上皮の細胞増殖を制御し、歯胚の大きさの決定に関与していることが考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでのEDA及びEDARに加え、NFkBに関連するすべての分子群について、組織内発現と歯原性上皮細胞株SF2での発現状況を把握することができ、さらにこれらの分子群の働きが、Shhの発現制御に関わっていることを確認することができた。またこのShhの発現制御に関わる分子をスクリーニングする過程で、Wntファミリー(リガンドとその受容体)の歯胚における発現様式から、Wnt7bがShh発現を制御している可能性を推察し、実際にSF2細胞においてShhを添加するとWnt7bの発現が低下することを見出した。これまでのさまざまな分子群の歯胚発生における発現様式の把握に加え、さらにその関連分子の発現も詳細に明らかにすることができ、これらの成果は本研究のみならず、歯の発生の理解に大きく貢献する知見と言える。
さらにShhとWnt7bの相互作用において、より詳細な分子機構を明らかにするために、シングルセルRNAシークエンスを用いた解析を進めているが、増殖因子刺激後の早い段階での正確な遺伝子発現解析が必要であることから、外注ではなく自身の研究室にて自前で解析を行えるようにセットアップしているところで、解析を実施できるようになったが、Shh及びWnt7bに関する解析は、次年度へと持ち越しとなったことで、予想以上の結果ではなかったため、「概ね順調に進展している」との評価にとどまった。

Strategy for Future Research Activity

シングルセルRNAシークエンス解析が自前で行えるようになったため、SF2細胞をShhやWnt7bで刺激した際の遺伝子発現解析を網羅的に実施できることから、これまでのリアルタイムPCRによる単一の遺伝子解析でなく、少なくとも500-1000遺伝子を同時に解析する予定である。さらにCAGE法やRNAシークエンス法を用いることで、約30000遺伝子の発現解析とGO解析により、EDAシグナルの下流に位置するNFkB経路から、Shh-Wnt7b発現制御における一連の過程を把握していく予定である。
またこれら培養細胞を用いて得られた遺伝子発現解析の結果から、歯の大きさを制御する可能性のある新規分子を見出し、これら候補分子の組織内発現についてEDA及びEDAR、さらにはNFkB経路の各種遺伝子改変マウス内での発現状況を確認し、歯胚発生と免疫関連分子の分子クロストークを詳細に解析していく予定である。具体的には下記に示す。
1)SF2をShh及びWnt7bで刺激した際の遺伝子発現について、シングルセルRNAシークエンス解析、CAGE法やRNAシークエンス法を併用することで、包括的な遺伝子スクリーニングを行う(GO解析)。
2)上記の方法で同定された候補分子のマウス歯胚発生過程における発現を、当分野で保有する歯胚発生過程にシングルセルRNAシークエンス解析をもとに、どの時期の細胞群に発現しているか確認する。さらに内エナメル上皮に発現している分子のみを対象として、EDA及びEDAR、さらにはNFkB経路の各種遺伝子改変マウスの歯胚(E14、E16、E18)の組織切片を用いて、in situ hybridizationや免疫染色によって確認する。

Report

(2 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2023 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Int'l Joint Research] 米国国立衛生研究所(米国)

    • Related Report
      2022 Annual Research Report
  • [Journal Article] Deficiency of G protein‐coupled receptor <i>Gpr111/Adgrf2</i> causes enamel hypomineralization in mice by alteration of the expression of kallikrein‐related peptidase 4 ( <i>Klk4</i> ) during <scp>pH</scp> cycling process2023

    • Author(s)
      Chiba Yuta、Yoshizaki Keigo、Sato Hiroshi、Ikeuchi Tomoko、Rhodes Craig、Chiba Mitsuki、Saito Kan、Nakamura Takashi、Iwamoto Tsutomu、Yamada Aya、Yamada Yoshihiko、Fukumoto Satoshi
    • Journal Title

      The FASEB Journal

      Volume: 37 Issue: 4

    • DOI

      10.1096/fj.202202053r

    • Related Report
      2023 Annual Research Report 2022 Annual Research Report
    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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