Research on resource allocation and the coordination of health and social services in public health emergencies.
Project/Area Number |
23K24583
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Project/Area Number (Other) |
22H03325 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
冨尾 淳 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (10569510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 敦士 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (30841928)
中澤 栄輔 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90554428)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥13,910,000 (Direct Cost: ¥10,700,000、Indirect Cost: ¥3,210,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | 健康危機管理 / 保健医療サービス / 資源配分 / Crisis Standards of Care |
Outline of Research at the Start |
本研究は、健康危機の中でも特に保健医療福祉サービスの需給が逼迫する緊急事態における資源配分および保健医療福祉サービスの提供水準のあり方ついて、 1)国内外の事例や法令等の分析 2)保健医療・福祉サービスの水準の変化が健康に及ぼす影響の分析 3)資源配分やサービス水準の調整のあり方についての専門家の見解の集約 4)地域住民の意見の聴取と分析 などにより学術的観点から論点を整理し、基本的な考え方と解決すべき課題について提言を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、健康危機により医療資源が大きく不足する状況での資源配分のあり方を提案することを目的として、事例や法令等の分析、保健医療・福祉サービスの水準の変化の健康影響の分析、資源配分やサービス水準の調整にかかる専門家の見解の集約、地域住民を対象とした公的討議などを実施するものである。1年目の主な実績は下記の通り。 1.国内外の事例収集・分析による課題の整理と類型化:わが国および同等の保健医療水準を有する主要先進国として、主に米国、英国、EU加盟国、イスラエルについて文献調査および関係機関へのヒアリングを行った。特に、米国のCrisis Stanadards of Care(CSC)の適用状況やこれに関連する議論について、学術論文や公的機関による指針等をレビューした。米国ではバイオテロや新型インフルエンザを契機にCSCのガイドラインが策定され、倫理的基盤、地域社会の関与、法的要件の確認、明確な実施基準、エビデンスに基づいた診療・対応、などが主な要素とされている。COVID-19のパンデミック期において、約半数の州は州としてのガイドラインを策定していた。また、日本での導入にあたっては、明確な基準設定のための情報集約、オールハザード対応の危機管理体制、医療専門職等の法的な扱い、トリアージに関する責任のあり方などが論点になると考えられた。 2.保健医療・福祉サービスの提供体制の変化と集団の健康アウトカムとの関連の分析:COVID-19の流行拡大期における医療機関の受診動向を診療報酬明細書(レセプト)の情報などをもとに分析し、流行拡大期に受診が減少することと、減少の大きさや回復の速さなどは診療科によって大きく異なることなどが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年計画の1年目として、ステップ1A「国内外の事例収集・分析による課題の整理と類型化」、ステップ1B「保健医療・福祉サービスの提供体制の変化と集団の健康アウトカムとの関連の分析」を実施する計画としていた。ステップ1Aについて、特に米国のCrisis Stanadards of Careの適用状況やこれに関連する議論について、文献レビューを通じて、現状と課題を明らかにするとともに、わが国で導入を検討する場合の論点について整理することができた。ステップ1Bについて、COVID-19を事例として、健康危機における受診動向の推移を診療科ごとに把握することができた。COVID-19以外の健康危機の影響については現在調査中だが、1年目の計画は概ね順調に遂行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目以降は下記の計画で研究を実施する。 1.国内外の事例収集・分析による課題の整理と類型化:初年度に引き続き、わが国および同等の保健医療水準を有する主要先進国を対象として、健康危機における資源配分および保健医療・福祉サービス水準の調整に関連する法令・文献・事例報告等のレビュー、医療機関・保健福祉施設、保健福祉当局の担当者のインタビューを行い、医学的・法的・倫理的課題の整理と類型化を行う。 2.保健医療・福祉サービスの提供体制の変化と集団の健康アウトカムとの関連の分析:主にCOVID-19以外の健康危機発生地域の保健医療・福祉サービスの提供体制の時間的変化や地域間の差異と健康アウトカムの関連を統計学的に分析し、保健医療・福祉サービスの提供体制の水準の違いによる健康影響を明らかにする。 3.専門家による論点整理・方針案の作成:1)課題の整理と類型化およびデータベースを用いた解析等で明らかになった課題を小括し、専門家パネル向けの資料を作成する。2)医学、公衆衛生学、法学、倫理学等の専門家パネルを選定し、e-Delphi法を用いて、健康危機における資源配分および保健医療・福祉サービスの水準の調整について重要な論点と方針案をまとめる。 4. 一般市民・患者等の意見、価値観の分析:地方自治体で市民公募によるフォーラムを開催し公的討議(public deliberation)により意見・価値観を把握する。公的討議への参加前後に質問紙調査を行い、討議を介した意見・価値観の変化、対象者の属性との関連について分析する。3年目にはこの結果の分析を引き続き実施し、保健医療・福祉サービス水準の調整に関する基本的な考え方と解決すべき課題(法整備、継続的議論が必要な問題など)をまとめ、国や関連学会等に向けた提言を作成する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)