Project/Area Number |
23K24697
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Project/Area Number (Other) |
22H03439 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宮崎 充功 広島大学, 医系科学研究科(保), 准教授 (20632467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪田 敏男 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (10207441)
山口 良文 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (10447443)
渡邊 正知 福山大学, 薬学部, 准教授 (30306203)
下鶴 倫人 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (50507168)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
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Keywords | 骨格筋 / 冬眠 / シリアンハムスター / 萎縮耐性 / タンパク質代謝 / ハムスター / ツキノワグマ / 骨格筋萎縮耐性 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの身体は、使わないと衰える。しかし冬眠動物には、5-6ヵ月におよぶ不活動状態を経験するにも関わらず様々な身体機能を維持することができる、使わなくても衰えない身体という未解明の生理機能が存在する。本研究では冬眠を「能動的に誘導される全身性の低代謝状態の継続」と捉え、低代謝誘導によって獲得される身体機能維持機構のうち、特に運動機能に大きな影響を与える「筋肉量の維持」に着目した研究を展開している。
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Outline of Annual Research Achievements |
冬眠動物には、5-6ヵ月におよぶ冬眠前後で筋肉量や筋力がほとんど衰えない、骨格筋萎縮耐性ともいえる未解明の生理機能が存在する。本研究では冬眠を「長期間の身体不活動状態の継続」と捉え、冬眠動物がいかなる適応機構を用いて骨格筋萎縮耐性を獲得するのかを解明し、さらに非冬眠動物のマウスで “衰えない筋肉” を再現させるのが本研究の目的である。この目標を達成するために、本研究では特に課題1) 冬眠動物の骨格筋に共通して発現誘導・抑制される遺伝子群(DEGs)の網羅的解析を基盤とし、課題2) 骨格筋衛星細胞を用いて冬眠誘導性遺伝子の発現制御による筋タンパク質代謝調節機構を明らかにする。さらに課題3) 冬眠誘導性遺伝子のマウス骨格筋でのin vivo機能解析を通じ、冬眠動物の骨格筋萎縮耐性能を非冬眠動物であるマウス骨格筋で再現させる。 研究開始2年目である2023年度においては、2022年度に完了させた冬眠動物の骨格筋における冬眠誘導性遺伝子の探索結果を基盤とし、絞り込みを行った候補遺伝子の全身性ノックアウトマウスおよび骨格筋組織特異的ノックアウトマウスの作出に着手した。ファウンダーマウスはすでに作出を完了しており、現在その機能解析を進行中である。また冬眠動物骨格筋からの組織幹細胞単離方法の確立および低温誘導性細胞死に対する抵抗性の分子機構解明についても検討を進めており、その結果の一部については国際学会および招待講演にて報告をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始2年目である2023年度においては、2022年度に完了させた冬眠動物の骨格筋における冬眠誘導性遺伝子の探索結果を基盤とし、当初の予定通り候補遺伝子の全身性KOマウスおよび骨格筋組織特異的KOマウスの作出を行った。CRISPR/Cas9システムによるゲノム編集技術を応用し、ファウンダーマウスの作出に成功している。現在は系統化の後に、冬眠誘導性遺伝子による筋萎縮耐性獲得機能の詳細について解析を行なっている。また筋萎縮耐性に獲得に寄与しうる分子メカニズムのうち低温誘導性細胞死に対する抵抗性の分子機構解明についても着目し、その解析を進行させている。以上の研究成果の一部については、国内学会・国際学会および招待講演にて報告をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度においては、研究計画に従い獲得された冬眠誘導性の筋萎縮耐性候補遺伝子のin vivo機能解析を遂行していく。特に、有力な候補因子として同定したタンパク質分解系因子の骨格筋特異的遺伝子改変マウスを作出済みであるため、このマウスの筋萎縮耐性獲得機構について詳細な解析を進めていく。また筋萎縮耐性に獲得に寄与しうる分子メカニズムのうち低温誘導性細胞死に対する抵抗性の分子機構解明についても解析を進めており、有力な候補因子については同様のストラテジーを用いて遺伝子改変動物の作出・in vivo機能解析を行う予定である。
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