Project/Area Number |
23K24715
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Project/Area Number (Other) |
22H03457 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
中島 敏明 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (50227790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小尾 正太郎 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (10734452)
安田 智洋 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (20549604)
植松 梓 追手門学院大学, 社会学部, 准教授 (60613453)
福田 宏嗣 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70526269)
豊田 茂 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80332998)
柴崎 郁子 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80438689)
狩野 豊 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (90293133)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,470,000 (Direct Cost: ¥11,900,000、Indirect Cost: ¥3,570,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | sarcopenia / heat stress / waon therapy / Kaatsu training / skeletal muscle / micro RNA |
Outline of Research at the Start |
循環器疾患では、サルコペニアがしばしば見られ、QOLや生命予後に関与している。加齢に伴うサルコペニアでは、骨格筋の速筋線維が減少するが、心不全では遅筋線維が減少し、速筋線維への筋線維型のシフトがおこり、持久力が低下し、加齢による筋萎縮も加わると筋萎縮はさらに増強する。我々は、温熱刺激ならびに低強度の負荷にて筋蛋白合成を亢進し筋肥大をきたす血流制限下トレーニングについて、筋肥大、筋蛋白質合成系であるmTOR系を中心に研究を実施してきた。本研究は, こうした循環器疾患のサルコペニアの特徴から、サルコペニア対策・予防としてのこれらのリハビリ法に関する臨床・基礎的包括研究を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
臨床研究 1) 心血管疾患患者における軽負荷加圧トレーニング中の呼吸循環動態に及ぼす影響:軽負荷加圧トレーニングは,高負荷加圧なしよりも呼吸循環の変化が小さく,RPE が低いことから,身体的および主観的負担の少ないトレーニングであり,心臓リハビリにおいても安全なトレーニング方法になり得ると思われる. 2) 短期和温療法の血中adiponectin, 身体機能, BIA法による筋量に及ぼす効果:心不全で入院患者で,短期間(2週間)の和温療法を併用した. 血中adiponectin濃度は有意に低下したが,身体機能, 筋量には有意な変化はみられなかった. 3) 心大血管手術患者におけるサルコペニアの血中バイオマーカーとしてのGDF15の有用性:大動脈弁置換術を受けた女性患者(TAVIを含む)において, 術前の血清 GDF15濃度は, 健康な高齢者よりも有意に高く, サルコペニアの血清マーカーとなると思われた. また, GDF15 とミオスタチンのレベルから計算されたサルコペニア指数は, サルコペニア診断の有用なバイオマーカーとなると思われた. 基礎研究:1) マウス除神経モデルを用いた骨格筋肥大を誘導する温熱処置条件の検討: C57BL/6Jマウスの右座骨神経を切除したDEN群, 左座骨神経を切除せず皮膚を縫合したSham群を作成した. 1日1回の温熱刺激負荷2週間ではSham肢においてHEATで有意に筋湿重量が増加した.一方, DEN肢の筋湿重量は増加しなかった.さらに, このモデルで,遺伝子のarray解析を行った. 2倍以上増加した遺伝子は,1040遺伝子,0.5倍以下に低下した遺伝子は510個あった. KEGG pathway検索では, FOXOシグナル経路, autophagy, 細胞の老化などの生物学的機能に関与する遺伝子群が明らかとなった. また,網羅的なマイクロRNA解析では, miRNA-206などのマイクロRNAの変化が明らかとなり,現在, さらに解析中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床研究及び基礎研究とも概ね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究(1)当院ハートセンターに入院中の患者で, 握力・歩行速度・筋量からサルコペニアの有無を評価し, サルコペニアと診断された患者に対し, 臨床研究をこれまで通り実施する. リハビリ法は, 血流制限下トレーニングと和温療法であり, 運動の困難な症例では, 電気刺激を用いる. 臨床研究(2)循環器疾患のサルコペニアのバイオマーカーの探索:サルコペニア及び高齢健常者の血液サンプルとともに, 心不全患者(HFrEF, HFpEF)に対して血液採血を追加し, 循環器疾患のサルコペニアに関連する血液バイオマーカーを探索する. 基礎研究(1)ラットの実験的なin vivo 筋萎縮モデル(不活動モデルとしてマウスの神経を切除した除神経廃用モデル)を用いて, 今後も, 温熱負荷及び血流制限下の低強度電気刺激が筋萎縮に及ぼす有用性と分子的機序を検討する. 基礎研究(2)In vitroで骨格筋C2C12細胞を用いた検討:マウス骨格筋由来筋芽細胞(C2C12細胞)を用いて, 低酸素と温熱刺激による筋肥大とともに, 質的変化(筋線維型, 細胞接着や細胞外マトリックス, エネルギー代謝, オートファジー, apoptosisなどへの影響)についても検討する.
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