Central mechanisms of stress-induced pain and its physical therapy
Project/Area Number |
23K24716
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Project/Area Number (Other) |
22H03458 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
田口 徹 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90464156)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
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Keywords | ストレス / 痛み / 線維筋痛症 / 中枢神経 / 理学療法 / 筋・筋膜性疼痛 / 侵害受容 / 脊髄 / 下行性疼痛抑制 / 視床下部 |
Outline of Research at the Start |
筋・筋膜性疼痛症候群や線維筋痛症のような慢性痛は難治性であり、人々の日常生活やQuality of Lifeを著しく低下させる。これら慢性痛患 者は本邦において人口の約2割にのぼり、その発症や増悪には「ストレス」が深く関与する。このような「ストレス誘発性疼痛(SiP)」は莫大 な医療費高騰の温床でもあり、超高齢化/高ストレス環境下に直面している本邦では、患者個人のみならず、社会的にも大きな問題である。本 研究は、SiP の病態機構解明、および、その理学療法による鎮痛効果/作用機序の実証を通じ、医療や社会への貢献を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、過度な肉体的・精神的ストレス負荷により生じる「ストレス誘発性疼痛(stress-induced pain, SiP)」やストレスがその発症・増悪に深く関与する「線維筋痛症(FM)」など、痛覚変調性疼痛に分類される難治性疼痛のメカニズム解明を目的としている。2022年度は、レセルピン投与によるFMモデルおよび社会的敗北ストレス負荷によるSiPモデルラットを用いた痛覚テストや免疫組織化学、電気生理学実験により、SiPの痛覚過敏行動やその脊髄機構の一端を解明し、その研究成果を論文化した。具体的には、上記モデルラットでは、ホルマリン投与による化学的痛み刺激に対し、痛み関連行動が増大すること、この際、痛覚受容と関係が深い脊髄後角(特に、表層)におけるc-Fos陽性細胞数(※神経活性化マーカー)が顕著に増加することを見出した。このうち、レセルピン投与モデルでは、脊髄後角ニューロンの発火頻度が対照群と比較して有意に増加することがわかった。また、繰り返し寒冷ストレス(RCS)負荷による異なるSiPモデルラットを用いた行動解析および免疫組織化学実験より、このRCSモデルのさらなる特徴づけと脊髄機構の一端を明らかにし、現在、論文投稿中である。さらに、SiPにおける視床下部の関与を遺伝学的に明らかにするため(今後、ノックアウトマウスを用いた解析を予定しているため)、レセルピン投与およびRCSの「マウスモデル」の作製に着手した。また、SiPやFMの痛覚過敏に対するトレッドミル運動の鎮痛効果を明らかにするため、運動負荷プロトコルを確立することができた。2023年度は引き続き、SiPやFMの脊髄および脳機構解明と理学療法による鎮痛効果およびその作用機序の解明を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度はレセルピン投与による線維筋痛症モデルおよび社会的敗北ストレスモデルを用いた痛覚過敏の脊髄機構の一端を明らかにし、論文化した。後者は2022年度の「基礎理学療法学」雑誌の最優秀論文賞に選出された。また、繰り返し寒冷ストレスモデルの疼痛行動の特徴づけとその脊髄機構の一端を明らかにし、論文投稿中である。ストレス誘発性疼痛における視床下部の関与についての解析にも着手しており、おおむね予定通りに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)SiPにおける視床下部(特に、外側野に散在するオレキシンニューロン)の関与をノックアウトマウスを用いた遺伝学的手法により明らかにする。 2)レセルピン投与および繰り返し寒冷ストレス(RCS)の「マウスモデル」を研究室内で確立する。 3)SiPやFMの痛覚過敏に対するトレッドミル運動の鎮痛効果や脊髄および脳における作用機序を明らかにする。 4)得られた成果を速やかに論文化する。
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Report
(1 results)
Research Products
(37 results)