活動量の変化に伴う骨格筋の可塑的変化のメカニズムの解明
Project/Area Number |
23K24738
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Project/Area Number (Other) |
22H03481 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences (2023-2024) National Cardiovascular Center Research Institute (2022) |
Principal Investigator |
渡邊 大輝 大阪体育大学, スポーツ科学部, 助手 (30823281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 美幸 京都大学, 薬学研究科, 研究員 (60183894)
竹島 浩 京都大学, 薬学研究科, 教授 (70212024)
和田 正信 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 教授 (80220961)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | ミツグミン23 / スキンドファイバー / 骨格筋疲労 / 細胞内遊離Ca2+ / 筋小胞体 / カルシウム漏出 / 筋疲労 / 不活動 |
Outline of Research at the Start |
骨格筋は,活動量が変化することで,その機能が可塑的に変化する器官である.この特性は,トレーニングによる筋機能向上や不活動に伴う筋機能低下の際に顕著に認められる.この可塑的変化のトリガーとなっているのが,筋小胞体からのCa2+漏出であると言われている.本研究では,なぜ骨格筋が機能を可塑的に変化させられるのかを,生理機能が未知の陽イオン透過チャネルである,ミツグミン23に着目して明らかにすることとする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,運動および不活動に伴う筋の可塑的変化の原因を,ミツグミン23(MG23)に着目して明らかにすることである.2023年度は,2022年度に行った実験の論文化,および「MG23が筋疲労に及ぼす影響」の検討を行った.前者については,「MG23は筋小胞体のカルシウム(Ca2+)漏出チャネルとして働く可能性がある」という内容の論文をアメリカ生理学会誌に投稿し,受理された.後者に関しては,C57BL6系統の野生型(Wt)およびMG23欠損(KO)マウスの片脚の底屈筋に対して,電気刺激(疲労収縮)を負荷し疲労を誘起するモデルを使用した.疲労収縮の収縮様式として,等尺性収縮と伸張性収縮の2パターンを行った.伸張性収縮を行うと,細胞質Ca2+濃度の上昇が等尺性収縮よりも著しく生じ,等尺性収縮では見られ難い炎症性の筋損傷が生じる.等尺性収縮による疲労刺激終了2時間後にWtよりもKOのほうが高い筋収縮力を示した.一方で,伸張性収縮による疲労刺激終了1日後および3日後においては,WtとKOの間で筋収縮力の回復の程度に違いは認められなかった.メカニカルスキンドファイバーの解析からは,等尺性収縮による疲労刺激終了2時間後にはWtよりもKOの筋小胞体のCa2+放出機能が増加し,Wtにみられる筋小胞体Ca2+含量の低下がKOでは見られないことが明らかとなった.一方,伸張性収縮による疲労刺激終了3日後においては,WtとKOのどちらも筋小胞体のCa2+含量が同程度低下した.これらの結果は,MG23を介したCa2+漏出は等尺性収縮後の疲労に関与するが,伸張性収縮後の疲労には関与しないことを示唆する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度から行っている「MG23と筋疲労の関係」についての研究は,種々の収縮様式について検討することで2023年度において大きく進展した.また,「MG23と活性酸素種の関係」についても予備実験が順調に進行しており,当初の計画以上に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は「MG23と筋疲労の関係」と「MG23と活性酸素種の関係」の2つのテーマの研究を進めることとする.前者に関しては,MG23と他のチャネルの関連性に着目し,種々のチャネルの薬理的阻害および遺伝的阻害を用いて,MG23と他のチャネルの関係性が筋疲労に及ぼす影響を検討する.後者に関しては,MG23の複合体形成に着目して,活性酸素種がMG23の複合体形成にどのような影響を及ぼすかを検討する.
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)