Project/Area Number |
23K24767
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Project/Area Number (Other) |
22H03510 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
金子 賢太朗 明治大学, 農学部, 専任講師 (30636999)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 脂質構造 / 脳機能 / 自然界油脂 / 食シグナル学 / 摂食調節ホルモン / 食シグナル / 脂質の質 / エネルギー代謝 / 糖代謝 / 呼吸商 / 視床下部 |
Outline of Research at the Start |
成人では高脂肪食の摂取により脳機能(代謝恒常性、血糖制御、認知機能など)が障害され、肥満や糖尿病、認知機能障害などを誘発する。しかし、同じく高脂肪である母乳を摂取する乳児においては、摂取する1年間に発語や独立歩行が可能となるまで脳機能が発達する。つまり脂質摂取には大きな矛盾があるものと想定され、本研究では脂質の構造に着目した研究を実施している。さまざまな脂質構造に由来する特殊飼料を給餌し、脂質シグナルと生体の相互作用についての実態解明と、その分子機構を紐解くことを目指している。本研究により、脂肪酸組成だけでなく脂質の構造の視点からの健康長寿戦略を提示していきたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
成人では高脂肪食の摂取により脳機能(エネルギー代謝・糖代謝恒常性維持機能や認知機能、ホルモン感受性など)が障害され、肥満や糖尿病、認知機能障害などを誘発する。しかし、母乳も高脂肪であることが知られている。そこで本研究では、脂質摂取には大きな矛盾があるものと想定し、自然界油脂に着目した研究を展開する。摂取した脂質について、生体がその脂質構造をどのように認識しているのか明らかにするため、マウス個体を用いた実験を実施することにより、代謝、食欲、行動、学習、運動等の生体機能を標的とすることで個体における脂質の構造認識実態を体系的に調べる。 本年度は、脂質の違いと生体の相互作用を解明するため、構造の異なるさまざまな自然界油脂を用いた高脂質食を作製することで、マウス個体における体重、エネルギー代謝、各種行動における影響を解析した。牛脂、牛酪、豚脂、パーム油などの油脂を高含有させた高脂肪食をマウス個体に12週間以上の給餌を実施した結果、摂食量(摂取カロリー)に大きな差が無いにも関わらず、体重増加量に有意な差が生じることを明らかにした。そこでエネルギー代謝解析を実施したところ、給餌した自然界油脂の違いにより、酸素消費量、二酸化炭素排出量、熱産生、呼吸商が異なっていることを見出した。特に、呼吸商に関しては有意な差を生じることから、脂質により生体における燃焼効率が異なることが示唆された。さらに血糖値測定やグルコース負荷試験を実施することにより、糖代謝についても検討を開始し、空腹時血糖や耐糖能についても有意な変化を確認した。 来年度は、不安様行動、認知学習、運動機能、睡眠の質、ホルモン感受性などに焦点を当てた解析を実施していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、摂取した食由来脂質の構造の違いを生体がどのように認識しているのか、その実態解明を目的としている。 本年度の進捗状況として、牛脂、牛酪、豚脂、パーム油などのさまざまな自然界油脂を高含有させた特殊高脂肪食を作製し、4週齢のマウス個体に12週間以上の給餌を実施した。摂取カロリー量には差が生じていないにも関わらず、体重増加量が有意に異なることを確認した。そこで異なった自然界油脂摂取により、体重増加が変容する原因を解析することを目的とし、エネルギー代謝解析を実施した。Columbus Instruments 社製 Oxymax 呼吸代謝モニタリングシステムを用いて、体重一致条件下にて酸素消費量、二酸化炭素排出量、熱産生、呼吸商の測定を行った結果、体重増加量が低い自然界油脂食では他の油脂と比較して、呼吸商が低下していることを明らかにし、脂質を主に燃焼することにより体重増加を抑制していることが示唆された。さらに、血糖値測定やグルコース負荷試験を実施することにより、空腹時血糖値、耐糖能に有意な違いが認められることを明らかにした。 以上より、摂取カロリーが同じであっても異なる自然界油脂の摂取によって、体重増加やエネルギー代謝、糖代謝に与える影響が異なることを見出した。さらに、不安様行動試験、認知学習試験、運動機能、睡眠の質、ホルモン感受性評価に向けた取り組みを実施していることから、本研究がおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の検討結果より、様々な脂質組成の自然界油脂を高含有させた特殊高脂肪食をマウス個体に給餌することにより、摂取カロリーが同じであっても体重増加、エネルギー代謝、糖代謝に及ぼす影響が異なること、を明らかにした。そこで次年度においては、引き続き特殊高脂肪食を給餌させたマウス個体を用いて、高架式十字迷路を用いた不安様行動試験、オープンフィールドを用いた新奇環境摂食抑制試験や物体認識試験、位置認識試験、ロータロッドを用いた協調性運動機能、ピエゾスリープによる睡眠試験を実施することで、摂取した脂質構造の違いが生体における精神的ストレス、認知学習、運動、睡眠の質に与える影響について解析を行っていく。また、エネルギー代謝や糖代謝に関連して、摂食抑制ホルモンであるレプチンやインスリンなどの視床下部における感受性に与える影響についても、これらのホルモンをマウス個体に脳室内投与することによって直接解析する。さらには、視床下部における炎症や小胞体ストレスなどのホルモン感受性に関わるネガティブレギュレーターの相対発現量を解析していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)