転写調節因子FOXO1に着目した筋萎縮と筋機能低下の分子機序解明
Project/Area Number |
23K24796
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Project/Area Number (Other) |
22H03539 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
亀井 康富 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70300829)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 骨格筋 / 転写調節因子 / サルコペニア / 筋萎縮 / 神経筋接合部 / 健康寿命 / 筋機能 / 代謝 / 標的遺伝子 / ミトコンドリア |
Outline of Research at the Start |
筋萎縮は加齢や不活動、低栄養、疾患(がん等)といった様々な要因で起こり、生活の質の低下と健康寿命の短縮につながる。本研究では、「FOXO1はどのようにして筋萎縮・筋機能低下を引き起こすか?」に取り組む。すなわち① FOXO1の標的遺伝子の同定と骨格筋萎縮に関する機能解析、② FOXO1の骨格筋特異的発現制御に関する解析、および③ FOXO1の転写活性を抑制する食品成分の探索と分子機序の解析、を中心に研究を実施する。本研究課題の遂行により、超高齢社会の健康寿命延伸の手がかりとなり、また骨格筋を主体とした生理・病態生理現象の解明により健康科学分野進展への波及効果が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
筋萎縮は加齢や不活動、低栄養、疾患(がん等)といった様々な要因で起こり、生活の質の低下と健康寿命の短縮につながる。本研究では、「FOXO1はどのようにして筋萎縮・筋機能低下を引き起こすか?」に取り組む。本研究課題の遂行により、超高齢社会の健康寿命延伸の手がかりとなり、また骨格筋を主体とした生理・病態生理現象の解明により健康科学分野進展への波及効果が期待される。そのため、 FOXO1の標的遺伝子の同定と骨格筋萎縮に関する機能解析およびFOXO1の転写活性を抑制する食品成分の探索と分子機序の解析を取り組む。 本年度の解析では、骨格筋特異的にFOXO1を過剰発現させたマウスと骨格筋特異的なFOXO1, 3a, 4欠損マウスを用いて、網羅的遺伝子発現解析によって、FOXO1の新規標的遺伝子(C/EBPδなど)を複数同定した。FOXO1はC/EBPδのプロモーター活性を増加させ、FOXO1とC/EBPδは協調的にいくつかの新規FOXO1標的遺伝子のプロモーター活性を増加させた。また、絶食時のFOXOによる転写制御には転写因子C/EBPδやATF4が中心的な役割を担うことが明らかとなった。さらに、FOXO1の新規標的遺伝子としてはポリアミン代謝酵素であるオルニチン脱炭酸酵素Odc1を発見した。筋萎縮におけるポリアミン代謝の役割が示唆された。 またFOXO1の転写活性を評価できるGAL4-FOXO1レポーターアッセイ系により520種類の食品・植物由来化合物をスクリーニングすることで、FOXO1活性を抑制する化合物を探索した。FOXO1/3aの転写活性を抑制する化合物が8種類見つかり、グルココルチコイド誘導性筋萎縮時に増加する遺伝子の発現を抑制した。FOXO1活性を抑制する化合物は筋萎縮を抑制することが示唆され、筋萎縮抑制機能を持つ食品や医薬品に応用されることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FOXO1の標的遺伝子の同定と骨格筋萎縮に関する機能解析およびFOXO1の転写活性を抑制する食品成分の探索と分子機序の解析に関して、網羅的な遺伝子発現解析およびin vitro、in vivoの解析により新しい知見が得られつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続きFOXO1の標的遺伝子の同定と骨格筋萎縮に関する機能解析について研究を進める。 FOXO1の新規標的遺伝子の同定:野生型コントロールの骨格筋と比較して、FOXO1過剰発現マウスで発現増加(減少)し、FOXO欠損マウス(筋萎縮刺激)で発現減少(増加)する遺伝子(FOXO1の標的遺伝子)を探索する。網羅的な遺伝子解析とバイオインフォマティクス解析により、FOXO1の新規標的遺伝子を同定し、遺伝子産物の筋萎縮における機能を明らかにする。この解析により、FOXO1がどのような遺伝子を活性化あるいは抑制し、筋萎縮を引き起こすかの重要な手掛かりが得られることが期待される。 FOXO1の標的(候補)遺伝子に関する機能解析:絶食時のFOXO欠損マウスサンプルを用いて、新規標的遺伝子候補としてOdc1 (Ornithine decarboxylase)などが得られた。培養細胞(C2C12筋芽細胞や筋初代培養)を用いて、FOXO1の活性化や抑制をした時に、Odc1の下流であるポリアミン経路に着目して解析する。この実験により、FOXO1がポリアミン代謝を介して筋萎縮に寄与するか否かを明らかにする。 FOXO1はPGC1βの発現を抑制する。FOXO1が、PGC1βの機能として知られるミトコンドリア活性に与える影響を解析する。また、FOXO1およびPGC1により神経筋接合部の遺伝子発現(Dok-7など)や機能が低下するか否かを検討する。この実験により、筋萎縮に伴って生じる(健康に不利益な可能性のある)現象を明らかにし、筋萎縮の病態生理学の手掛かりが得られる。さらに食品成分によりFOXO1活性に与える影響を解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)
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[Journal Article] The endothelial Dll4?muscular Notch2 axis regulates skeletal muscle mass2022
Author(s)
Fujimaki Shin、Matsumoto Tomohiro、Muramatsu Masashi、Nagahisa Hiroshi、Horii Naoki、Seko Daiki、Masuda Shinya、Wang Xuerui、Asakura Yoko、Takahashi Yukie、Miyamoto Yuta、Usuki Shingo、Yasunaga Kei-ichiro、Kamei Yasutomi、Nishinakamura Ryuichi、Minami Takashi、Fukuda Takaichi、Asakura Atsushi、Ono Yusuke
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Journal Title
Nature Metabolism
Volume: 4
Issue: 2
Pages: 180-189
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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