Project/Area Number |
23K24799
|
Project/Area Number (Other) |
22H03542 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
渡部 文子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00334277)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
|
Keywords | 情動 / 摂食行動 / 可塑性 / 扁桃体 / マウス / 味覚 / 味覚嗜好性 / 味覚情動 |
Outline of Research at the Start |
摂食行動は個体の栄養状態に制御される一方、正や負の情動によっても後天的に制御される。しかしながら摂食と情動との相互作用にはいまだ不明な点が多い。さらに、糖尿病や喘息など、脳とは一見無関係な多様な慢性疾患において、味覚障害や摂食行動異常などの情動制御破綻が広く知られ、脳-身体連関を介した味覚情動と摂食行動の制御が示唆されるが、そのメカニズムはほとんど分かっていない。 従来の研究では食欲制御は視床下部を中心に、情動制御は扁桃体を中心に、個別に研究が進められてきたが、本研究では申請者らが負情動への関与を見出した神経回路ループに着目し、食と情動の相互作用における役割を明らかにすることを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
摂食行動は情動と密接な相互作用がある。摂食行動は満腹・空腹といった栄養状態に制御されるだけではなく、たとえば甘いものは別腹といったように満腹でも食べ過ぎることもある一方、緊張する場面やストレス下では食欲がなくなる。このように、食は栄養以外の要因にも左右されることは広く知られる。さらに、食習慣は代謝疾患や生活習慣病などにも直結し、代謝を介した情動と食行動との制御も示唆されるものの、その実態や制御メカニズムはほとんどわかっていない。従来の研究では、摂食行動の制御は視床下部を中心に、情動の制御は扁桃体を中心にそれぞれ個別に研究が進められることが多かったが、本研究では食と情動制御のハブとして、脳幹および扁桃体を中心とした神経回路に着目し、そのシナプス特性と細胞種および経路特異的な可塑性、さらには個体レベルでの生理的意義を明らかにすることを目的とする。 本年度は、我々がこれまで痛み負情動への関与を世界に先駆けて報告した脳幹-扁桃体経路と、新規に見出した脳幹-視床下部経路から、脳幹-扁桃体―視床下部ループに着目し、食行動と情動との相互作用における制御メカニズムの解析を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は脳幹―扁桃体回路の可塑性を人工的に操作するため、細胞内シグナルを光で操作するオプトツールを新規に開発し、急性脳切片および個体レベルでオールオプティカルに可塑性操作する実験系の構築に成功した。さらに、オプトツールの細胞内局在を制御するための局在タグの開発にも成功しており、研究は概ね順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は摂食―情動連関に関与する脳幹―扁桃体―視床下部ループの予備的知見を発展させ、その分子メカニズムを明らかにすることを目指す。具体的には、昨年度までに解析した扁桃体の細胞種特異的な修飾メカニズムをさらに解析を進めるとともに、絶食やストレスなどの外乱による可塑性変容を詳細に検討する。さらに、光電気生理学的手法により、それぞれの神経回路における可塑性メカニズム検討を進める。さらに、正常および疾患モデル動物において個体レベルで経路特異的に可塑性操作を行うとともに、電気生理学的手法により光誘発シナプス応答におけるプレ・ポスト相互作用や可塑性の分子メカニズムを明らかにする。さらに、開発中のオプトツールとオールオプティカル操作法を高度化し、脳領域および細胞種特異的に代謝制御メカニズムを操作介入するための実験系を構築する。
|