Project/Area Number |
23K24806
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Project/Area Number (Other) |
22H03549 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60010:Theory of informatics-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀山 貴史 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (60314530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伝住 周平 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 協創情報研究部, リサーチアソシエイト (90755729)
和佐 州洋 法政大学, 理工学部, 准教授 (00781337)
栗田 和宏 名古屋大学, 情報学研究科, 助教 (40885266)
脊戸 和寿 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (20584056)
中畑 裕 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (50942067)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 列挙アルゴリズム / 数え上げアルゴリズム / サンプリングアルゴリズム / 離散構造 / 計算モデル |
Outline of Research at the Start |
制約条件を満たす解の列挙、解の個数の数え上げ、すべての解の中からのランダムサンプリングなどのアルゴリズムの設計は、互いに深く関連しつつも、それぞれ独自の技法が必要とされることが多い。このため、それぞれのアルゴリズムは個別に設計されることが多い。本研究課題では、制約条件が定義する解空間の性質についての理解をもとに、基本的なアイデアを記述し、その記述から各アルゴリズムを統一的に導出するための基盤技術の研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
列挙、数え上げ、サンプリングなどのアルゴリズムは、互いに深く関連しつつも、それぞれ独自の技法が必要とされることが多い。ここで、同じ制約条件のもとで、つまり同じ解空間において、解の列挙、数え上げなどタイプの異なるアルゴリズムそれぞれを個別に設計する状況を見つめ直し、アルゴリズム設計者が頭の中に持つ解空間に関する理解をもとにアルゴリズムを導出する過程を明らかにすることで、列挙、数え上げ、サンプリングなどのアルゴリズム設計を統一的に扱うための指針を与えることを本研究課題の目的としている。 連携研究者も交えた議論を通して、列挙や数え上げなどのアルゴリズム設計の過程の再検討を行った。具体的には、たとえば、グラフの同型性の観点から代表元のみを列挙する同型性の除去について、ZDD (Zero-Suppressed Binary Decision Disgrams; 零抑制型二分決定グラフ) を用いるアプローチの検討を行った。これまでの同型性の除去手法では ZDD 構築時に同型性の認識のために保持する情報が膨大であり、新たな手法の模索・開発を行った。展開図の重なり判定に回転展開法により得られた展開図の重なりを元にそれと同型な部分展開図を ZDD で管理することで、多面体の展開図の重なりを網羅的に調査できるようになった。切頂二十面体では375,291,866,372,898,816,000個の展開図の97.6%が重ならないなど、莫大な個数の展開図を効率的に扱うことができる。また、アルキメデスの角柱や反角柱に対して、上下の正n角形のnと重なりを持たない展開図の割合との関係を調査し、角柱はn=28, 29で88.7%, 48.7%、反角柱はn=17, 18で91.6%, 18.7%と大きなギャップを持つことが分かった。他にも組合せ遷移や文字列等の関連分野への応用に関する検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題内外の研究者との議論を通して、列挙、数え上げ、組合せ遷移問題などに関するアルゴリズム設計や計算モデルと計算量理論の見地からの知見を蓄えており、またその知見を研究成果として発表しており、順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、以下の3つのアプローチからなる。(i) 列挙や数え上げなどに関するアルゴリズム設計者の問題解決のアイデアを記述する手法について考察を行う。(ii) アイデアの記述から列挙や数え上げなどの個々のアルゴリズムを導く統一的なフレームワークを基盤技術として提供する。(iii) 関連分野と連携して、このフレームワークに基づくアルゴリズム設計技法を各分野へと応用する。 アプローチ (i) では、本研究課題の構想の源流である2端子直並列グラフに関する列挙・数え上げ・サンプリングのアルゴリズム設計に関する知見に基づき、非同型な木の列挙問題に主として取り組む。アルゴリズム設計を通じて列挙や数え上げなどのアルゴリズム設計の背後にあるアイデアを整理する。BDD/ZDDアルゴリズムの見地からの検討、逆探索アルゴリズムの見地からの検討、計算モデルと計算量理論の見地からの検討を中心に研究を進める。アプローチ (ii) では、列挙、数え上げ、サンプリングのアルゴリズム設計の過程を再検討し、統一的な導出へと発展させるための検討を進める。アプローチ (iii) では、列挙と深い関連を持つ遷移問題も含めて検討を行う。ここで、遷移問題は、与えられた2つの解から解へ、微小な変形のみで解空間の中を遷移してたどり着くことができるかを問う問題であり、アルゴリズム設計の観点からも、計算量理論の観点からも、研究が盛んになってきている。遷移問題の一つとして、あみだくじの遷移問題を扱う。逆探索によるあみだくじの列挙や、最適遷移に関する基礎的な研究をもとに、BDD/ZDDアルゴルズムの見地からの列挙や数え上げアルゴリズムの設計、実装、計算機実験を行う。以上3つのアプローチを連携させ、基礎から応用へとつなげる。また、理論と実践を念頭に、アルゴリズム設計の理論のみならず、アルゴリズム実装にも取り組む。
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