Multi-scale analysis based on statistical mechanics for materials informatics
Project/Area Number |
23K24858
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Project/Area Number (Other) |
22H03602 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60100:Computational science-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
新宅 勇一 筑波大学, システム情報系, 助教 (80780064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 賢二郎 東北大学, 工学研究科, 教授 (40282678)
高安 亮紀 筑波大学, システム情報系, 准教授 (60707743)
堤 成一郎 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70344702)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥13,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000、Indirect Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | マルチスケール解析 / 統計力学 / 有限要素法 / 確率論 / 均質化法 / 破壊力学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、マテリアルズ・インフォマティクスの実現に向けて、金属材料における結晶組織や介在物などのミクロ構造の違いによって生じるマクロ的な材料強度の変化を予測するための統計力学に基づくマルチスケール解析を構築する。具体的には、ミクロ構造における変形の不均一性から生じるマクロ構造における変位場に不連続性が発現する過程を表現し、その強度を統計力学の観点から予測可能とする。並行して、実験との比較や数値解析の精度を研究の各段階で検証することで、ミクロ構造の違いによる材料強度の変化や、そのバラつきの違いを定量的に評価可能な手法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、マテリアルズ・インフォマティクスの実現に向けて、材料組織や介在物などのミクロ構造の違いによって生じるマクロ的な材料強度の変化を予測するための統計力学に基づくマルチスケール解析を構築する予定である。それに向けて、本年度は統計量を評価するための確率論に基づく数値解析手法を構築した。一般的に広く用いられているモンテカルロ法では、確率変数に対して乱数を用いて区分求積的に統計量を算出するために多くのサンプル数が必要であるのに対して、本研究で採用したStochasitc collocation method(以下では、確率論的選点法と呼称する)では数値積分法を用いることで、計算コストを削減可能である。実際、研究代表者らが脆性亀裂の進展解析に用いた数値解析の結果では、平均値と標準偏差の計算に必要なサンプル数は、モンテカルロ法ではそれぞれ約100と300であるのに対して、確率論的選点法ではそれぞれ2と3であった。すなわち、確率論的選点法の計算コストはモンテカルロ法の約100分の1であることが実証された。ただし、確率論的選点法だけでは、確率変数が増加した場合に計算コストが指数的に増加する“次元の呪い”を解決できないことも確認された。そのため、現在、応用数学者らが中心となって開発が進められている“次元の呪い”を回避可能な最新の数値積分法について文献調査を行なった。併せて、弾塑性変形や破壊挙動を表現するための材料モデルにおいて生じる数値不安定性を解決するために、主双対内点法を適用することで、この課題を解決した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究成功の鍵となる確率論的選点法のコードを開発でき、実際に脆性亀裂の進展解析へ応用することができたため、概ね順調であると考えている。また、実際の数値解析例を通して、確率論的選点法の計算コストはモンテカルロ法の約100分の1であり、当初予想していた通りの性能を有していることを確かめられた。しかしながら、確率論的選点法だけでも確率変数の増加に伴って計算コストが指数的に増加する“次元の呪い”を解決できない。そこで、現在、応用数学者らが中心となって開発が進められている最新の数値積分法について検討を進めており、Sparse gridを用いることで“次元の呪い”による計算コストの増加を抑える目処が立ちそうである。並行して、弾塑性変形や破壊挙動を表現するための材料モデルの数値解析手法として主双対内点法を適用することで、数値不安定性の問題を解決した。
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Strategy for Future Research Activity |
確率論的選点法だけでも確率変数の増加に伴って計算コストが指数的に増加する“次元の呪い”を解決するために、最新の数値積分法であるSparse gridを採用することで計算コストを従来よりも低減する予定である。また、開発した確率論的選点法のコードは正規分布のみにしか対応していないが、実際は扱う現象によって様々な確率分布が必要となるため、その他の確率分布も採用できるように改良する予定である。最終的に、研究代表者がこれまでに開発してきたマルチスケール解析に対して、Sparse gridおよび任意の確率分布を適用した確率論的選点法を組み合わせることで、ミクロ構造の違いによって生じるマクロ的な材料強度の変化を予測するための解析手法を構築する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)