Project/Area Number |
23K24983
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Project/Area Number (Other) |
22H03729 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63010:Environmental dynamic analysis-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小豆川 勝見 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (00507923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 まゆみ 東京大学, 教養学部, 特任助教 (50782869)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥12,610,000 (Direct Cost: ¥9,700,000、Indirect Cost: ¥2,910,000)
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Keywords | 放射性セシウム / 淡水魚 / 海水魚 / 帰還困難区域 / 空間線量率 / 線量計 |
Outline of Research at the Start |
帰還困難区域内の淡水魚は河川によって基準値を大幅に超える放射性物質が検出され,海水魚ではほとんどが検出限界以下であるがまれに基準値を超える個体が確認される.本研究では「なぜ高濃度・基準越えの魚が発生するのか」を解明するために,1.線量率が空白地帯になっている山間部における常時観測可能な線量計の設置,2.淡水魚・海水魚およびその環境(餌・堆積物)の年間を通じた連続採取・測定の実施,3.チェルノブイリ原発周辺の魚類との比較を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、福島第一原子力発電所事故に伴って環境中に放出された放射性物質が原因で発生する諸問題の中で、「なぜ高濃度・基準越えの魚が発生するのか」を解明することを目的として、5か年計画で以下の3つの観点を挙げている。1.線量率が空白地帯になっている山間部における常時観測可能な線量計の設置,2.淡水魚・海水魚およびその環境(餌・堆積物)の年間を通じた連続採取・測定の実施,3.チェルノブイリ原発周辺の魚類との比較である。 本年度は上記1,2の視点から昨年度に引き続き、帰還困難区域内の山間部の尾根に設置した線量計では、10か月間にわたり連続して空間線量率を観測した結果、降雨などの日々の変動を越えて物理的半減期以上に空間線量率が減少し、除染基準(毎時0.23マイクロシーベルト)に到達する時期を具体的に推定することができた。本件に関しては現在論文の査読中である. さらに大熊町内を定期運行するバスにも線量計を設置したことで、住民が利用するバス路線の空間線量率の変動をこれまでにない高精度で観測することができた.本件については共同研究者が責任筆者となり査読論文が公開されている. 魚類に含まれる放射性セシウムの特異的濃縮を明らかにするために,Ge半導体検出器にU8容器50検体を連続で搭載可能なオートサンプルチェンジャーを導入した。その結果,本年度内に617検体のガンマ線分析を行い,海域においては浪江町・双葉町の沿岸の試料および,陸域においては浜通りの各河川における魚類の予察的な情報を得ることに成功した.測定値は資料提供者にも共有することで,統計値の特徴について議論を行うことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年目には真野川、上真野川、新田川、太田川、小高川、金谷川、川房川、泉沢川、宮田川、前田川、熊川、大川原川、富岡川の各河川において調査範囲を拡大するため,漁協関係者と協議の上,福島県から特別採捕の許可を得るために時間を要した以外には分析・解析・データ整理について問題は生じていない.
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Strategy for Future Research Activity |
3年目では,2年目に目標としていた淡水魚・海水魚の採取・分析に取り掛かり,さらに福島県より特別採捕の許可を得たことから浜通り全域の河川について調査範囲を拡大させることとする.地理的特性を踏まえた河川別の汚染度およびその汚染の原因を明らかにすることで,降海する魚の汚染度をより詳しく明らかにすることを目標とする.
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