幹細胞の可視化によるがん化プロセス解析マウスモデルを用いた放射線発がん機構の解明
Project/Area Number |
23K25008
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Project/Area Number (Other) |
22H03754 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63040:Environmental impact assessment-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
笹谷 めぐみ (豊島めぐみ) 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (80423052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土居 主尚 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 放射線規制科学研究部, 主任研究員 (40455382)
志村 勉 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (40463799)
金井 昭教 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任准教授 (60549567)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 放射線発がん / 低線量・低線量率 / 幹細胞 / モデルマウス / 微小環境 / 放射線発がん、化学発がん / 変異 / 老化 / 炎症 / 微少環境 |
Outline of Research at the Start |
我々は、放射線被ばくを高感度に検出できるモデルマウスを作成して得られた知見から、放射線による発がんリスク増加には幹細胞の動態解析が重要であることを示唆する知見を得ている。そこで、本研究では、幹細胞の可視化によるがん化プロセス解析間数を用いて、放射線発がんの機構解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
発がんは環境変異原や環境放射能による生物影響のエンドポイントであり、様々な要因により制御されている。放射線発がん、化学発がん機構の解明には、組織幹細胞のみならず、その周辺の多様な標的を考慮した研究が重要であると考える。しかしながら、組織幹細胞への影響、周辺の細胞への影響を個別に検出するin vivo実験系が乏しいのが現状である。 そこで本研究では、組織内で3次元的に、組織幹細胞の動態と微小環境を考慮したがん化過程が検出できる系を作成する。得られた系を用いることにより、子ども期から老齢期における放射線発がんリスク増加に寄与するがん化プロセスの解明を目指す。最終的には、低線量(率)被ばくを含む放射線発がんおよび、化学発がん機構の謎に迫る。 今年度は、組織幹細胞特異的かつ年齢特異的にがん化に関連する変異を誘導することが可能なモデルマウスを用いて、子ども期から老齢期における発がんリスク評価を行った。その結果、子ども期が最も発がんリスクが高いという結果を得た。子ども期においては、細胞増殖が盛んであり、クローン増殖頻度が高いことを示唆する知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに我々が確立した、組織内で3次元的に、組織幹細胞の動態と微小環境を考慮したがん化過程が検出できる系を用いて、子ども期から老齢期における発がんリスク評価を行った。その結果、子ども期が最も発がんリスクが高いという結果を得た。また、クローン増殖頻度について検討した結果、大人期、老齢期ではクローン増殖頻度が低いが、子ども期では、クローン増殖頻度が高いという知見を得た。また、大人期においても、クローン増殖を促進させるような環境下では、発がんリスクが増加することを示唆する知見を得た。 上記の結果を得たことから、研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、幹細胞を取り巻く微小環境に注目する。実際には、幹細胞を取り巻く微小環境を蛍光免疫染色で検出し、子ども期から老齢期における微小環境の違いを解析する。さらに、急性照射および慢性照射が微小環境に及ぼす影響について解析する。得られた結果を解析することにより、 子ども期、成年期、老齢期において、放射線発がんリスク増加に関与するがん化プロセスを明らかにすることを目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)