Project/Area Number |
23K25082
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Project/Area Number (Other) |
22H03828 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
波佐間 逸博 東洋大学, 社会学部, 教授 (20547997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 珠良 明治学院大学, 国際学部, 准教授 (50770947)
田原 範子 四天王寺大学, 社会学部, 教授 (70310711)
梅屋 潔 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80405894)
森口 岳 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (00749848)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 現地化 / 支援 / カレンシー / 東アフリカ |
Outline of Research at the Start |
近年、国際政策の言説は現地化と難民の包摂にシフトし、難民主導のコミュニティ組織(RLO)との提携機会の増加が見込まれているにもかかわらず、難民の要衝的援助源であるRLOが国際的な評価や資金援助を受ける機会は絶無に近い。本研究では世界最大の難民受け入れ国であるウガンダにおいてRLOが担っている人道支援のアクターとしての役割に関する臨地調査を多元アクター型時空間追跡法により実施し、異種結節現地化概念を使ってグローバルな領域とローカルな領域を往還しつつ問題解決に取り組む能力を更新する過程を捉え、グローバル・ガバナンスとアフリカ難民社会の内在論理のギャップを克服する支援モデルを創出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
5月に科研費基盤研究(B)「アフリカ在来知の実践的研究―持続可能な共生社会の実現のために」(代表:田原範子)と合同研究会を開催し、昨年度の調査状況を共有した上で、研究組織メンバーの各調査地において長期化難民状況(PRS)と物質‐記号的連関を有する多元的なアクターの関係性を分析することによって難民主導のコミュニティ組織(RLO)の実践のダイナミズムを明らかにする点について合意、当初の計画に沿って以下の通り各自の調査地にて現地調査を実施し、調査資料を収集した。 ・牧畜民をインフォーマントとして人工的会話分析を実施し、ホスト社会における成員カテゴリー化装置の独特なあり方を確認した。また、難民化のライフストーリーと、ルワンダ難民、南スーダン難民と共に運営している住民組織の組織化についての語りを収集した(ケニア・トゥルカナ県)。 ・マケレレ大学研究者から移民の歴史的背景、土地問題の実態、北部カラモジョンにおける課題について情報収集、ホイマ県ニョロ地域のルワンディーズの難民化とその移動の経緯、コンゴ民主共和国との国境地帯におけるキャンプの状況について聞き取りを行った。国家弁護士事務所にて人権保護の取り組みの情報収集した(ウガンダ・ホイマ県、ブリッサ県)。 ・社会調査およびLangaa所属の研究者との学術交流を行った(カメルーン)。 ・ケープタウン大学の研究者、Stias所長などと学術交流を行った(南アフリカ・ケープタウン、ステレンボッシュ)。 ・エチオピアおよびエリトリアからウガンダへの移動、そのプッシュ要因について複数人からの聞き取りを実施した(エチオピア・アジスアベバ)。 ・ウガンダでの内戦の影響からイギリスに難民として移動した家族についての家族史の聞き取りを実施した(イギリス・ロンドン)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に計画していた、異種結節現地化(Currency localisation)の理論的彫琢のために、研究組織メンバーが各調査地において〈多元アクター型時空間追跡調査法〉という臨地調査研究手法(Konaka&Little 2021)を導入し、長期化難民状況(Protracted Refugee Situations: PRS)と物質‐記号的連関を有する多元的なアクターの関係性を分析することによって、難民主導のコミュニティ組織(RLO)の実践のダイナミズムを明らかにするという研究計画の大半は予定通り達成できたため、計画はおおむね順調に進行していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、異種結節現地化(Currency localisation)の理論的彫琢のために、研究組織メンバーが多元アクター型時空間追跡調査法(Konaka&Little 2021)を導入し、現地調査をおこなう。これにより、長期化難民状況(Protracted Refugee Situations: PRS)と物質‐記号的連関を有する多元的なアクターの関係性が分析にかけられ、その結果として、難民主導のコミュニティ組織(RLO)の実践のダイナミズムが立体的に明らかになることが期待される。昨年度の研究会と臨地調査で得られた成果を整理し、難民自身がもつ問題解決力更新作用によって人道支援・開発のギャップが乗り越えられる手法が検討にふされ、RLOの実践する異種結節現地化の観点から、難民支援・開発過程が理論的に再モデル化されるだろう。
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