Project/Area Number |
23K25143
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Project/Area Number (Other) |
22H03889 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山内 勝也 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (10380718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中 貴一 関西学院大学, 工学部, 助教 (70981520)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | サイン音 / 自動車 / モビリティ / 音デザイン / 音響測定 / 視聴覚情報表示 / 自動車騒音 / デザインプロセス / 視聴覚統合認知 / 接近通報音 / 高齢難聴 / デザイン過程 |
Outline of Research at the Start |
高度化・複雑化する次世代モビリティの情報インターフェースとして,中でも聴覚情報インターフェース(サイン音)の適切なデザインを考える。知見を体系化するために,本研究では,次世代モビリティにおけるサイン音について,高齢者を含む歩行者安全に関わる接近通報音のデザイン,視聴覚情報表示におけるサイン音のデザインについて,評価実験に基づいて検討する。さらに,新たなサイン音を創造する過程を体系化するためデザイン実践を行い,高次のサイン音デザインのための知見を整理・体系化することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,次世代モビリティにおける聴覚情報インターフェース(サイン音)について,機能的要求と創造的要求について総合的に検討し,統合的な高次のデザインの 基盤的知見を体系化することを目的としている。そのために,<課題1>高齢者を含む歩行者安全に関わる接近通報音のデザイン,<課題2>視聴覚情報表示における音デザイン,<課題3>サイン音クリエイションの質的心理学研究を設定し,実験研究に基づいた知見を蓄積することを計画している。計画2年目にあたる本年度は,以下の成果を得た。 課題1:接近通報音デザインの基礎となる,電動車そのものの音響的性質を定量的に把握し評価するため,電動車の音響パワーレベル特性の調査および道路交通騒音の予測に基づく影響評価を行った。特に予測方法の高度化,および道路交通騒音のアノイアンス反応に及ぼす影響要因の統計的検討などについて,国際会議を含む学会発表を7件行った。 課題2:視聴覚情報表示における視聴覚情報の意味的調和・構造的調和が及ぼす影響について複数の実験を通した検討について,研究分担者との共著で原著論文を発表した。緊急感が高い聴覚刺激と,緊急感が高い視覚刺激が対応づけられた場合に被験者反応が促進され,視聴覚刺激に対する反応時間が短縮することを確認した。構造的調和に関しては,自動車運転状態をより具体的に模擬した実験環境を構築し,視覚情報表示の提示位置とサイン音の聴感的定位の一致性が情報探索精度に与える影響について,複数の実験によって検討を重ねた。 課題3:サイン音全般におけるデザインプロセスにおける暗黙知の考察,自動運転を想定した近未来の運転シナリオにおけるサイン音デザイン(クリエイション)過程の分析と評価,タイミングサイン音を題材としたプロトタイピングの実践を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の実施計画にて設定した複数の課題について,いずれも検討が進められており,概ね順調な進展をしているといえる。特に,視聴覚統合認知過程の理解による高度なデザイン基盤構築については,成果を研究分担者との共著で原著論文を発表した。その他の課題についても,国際学会で報告,国内学会での招待講演での成果報告など,活発な研究発表が実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
計画している各課題についての検討は,計画に則って概ね順調に進行しており,次年度以降も継続してさらなる検討に取り組んでいく。課題1に位置づける高齢者を含む歩行者安全に関わる接近通報音のデザインについては,高齢難聴が聴覚情報認知に及ぼす影響の検討,サイン音聴取の背景となる道路交通騒音の予測評価などに継続して取り組む。課題2に位置づける視聴覚統合認知の理解に基づく聴覚情報インターフェースデザインについては,特に音源の定位方向と情報認知の関係性についての実験を計画する。令和4年度より進められていた実験棟の改修工事が竣工し,大規模な半無響空間を実験フィールドとして活用できるに至ったことから,多チャンネルスピーカアレイによって音源定位を制御した実験を計画していく。課題3に位置づけるサイン音デザイン過程の分析についても,外部の連携研究者との協働も含めて引き続き検討に取り組む。さらに,各課題で得られる知見を統合した総合考察を行い,サイン音に対する高次の音デザインの基盤的知見の整理・体系化を目指す。
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