Project/Area Number |
23K25150
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Project/Area Number (Other) |
22H03896 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
奥田 紫乃 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (60352035)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2022: ¥11,570,000 (Direct Cost: ¥8,900,000、Indirect Cost: ¥2,670,000)
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Keywords | 質感 / 視環境評価 / 照明 / 分光条件 |
Outline of Research at the Start |
日常生活で身近にあるモノの多くは、その表面特性が極めて複雑な視対象物であり、求められるモノの色の見えの忠実性・好ましさのレベルは 、対象物の種類や状態、空間の用途や作業内容によって異なる。そこで本研究では、2次元分光放射計を用いて対象物の表面特性(色,分光反射率)を1画素ごとに測定し、測定データを元にシミュレート画像を生成する手法を採用することにより、現存しない照明光源を含む多種多様な分 光条件を設定することにより、生活空間に存在するモノの色・質感を好ましく見せる光色・分光条件を明らかにすることにより、モノの質感評 価の観点から生活空間に最適な照明環境デザインを提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
肌の見えに関連し、AIC2023(国際色彩学会)にて、"Effect of lip colours on colour appearance and preference of facial skin”の題目で発表を行った。リップカラーの彩度が高いほど、顔の肌の色が明るく、色相角を大きいほど肌の色が黄みに見え、同じ色相条件でも、C*が高いほど肌は赤みに見え、C*が50前後になるとやや黄みに見えることが示された。顔の肌の色と唇の色の間で色相同化が生じていることは、肌の見えと照明分光条件の関係を検討する上で重要な知見である。 内装材の見えに関連し、ARAHE2023(アジア家政学会)にて、"Effect of floor patterns and color on preference of family room"の題目で発表を行った。その結果、暗い床色は硬い質感を与え、明るく白っぽい床色は冷たい印象を与えること、木目調の濃い床は落ち着いた上品な印象を与え、タイル調の明るい床は明るく軽やかな印象を与えることが示された。 食品の見えに関連し、照明学会全国大会で「調理品の色の見えの自然さ・おいしさと好ましい照明条件 」の題目で発表を行った。その結果、複数の品目を視対象とした場合には、約5000Kの相関色温度が最適であることが示された。 2022年度にグラナダ大学のProf. Manuel Melgosa、セビリア大学のProf. Francisco Jose Rodriguez Pulidoとともに、JabugoにあるOsborne社の協力を得て取得した食肉(5J, Iberian Pork)の2次元分光放射データ、 及び木質系内装材を有する個人所有の戸建て住宅で取得した室内空間の2次元分光データを用いて、種々の照明光源下での見えをシミュレートして評価実験を実施し、 結果分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肌、木質系内装材、食品に着目し、それぞれ周辺色により色の見えや、色と質感評価との定性的関係、好ましさと照明光の相関色温度との関係などを分析し、それぞれ国内外の学会にて発表することができた。また、前年度に取得した2次元分光データを用いて、種々の照明分光条件下での対象物の見えをシミュレートにより画像生成し、主観評価実験を実施した。さらに、食肉の見えと照明条件との関係については、日本とスペインの両国で同条件で評価実験を実施し、これらの結果を比較分析している。以上、研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に実施した、木質系内装材を用いた室内空間、および食肉(生ハム)を視対象とした評価実験結果を分析し、適切な照明条件について検討する。また、2024年度には、肌の色の見えと照明光との関係に関する実験、種々の調理品と照明光との関係に関する実験のほか、内装材を対象とした質感に関する実験を計画しており、これまでに得られた知見を国内外の学会にて発表する予定である。
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