Project/Area Number |
23K25180
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Project/Area Number (Other) |
22H03926 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
石川 義弘 横浜市立大学, 医学研究科, 学長 (40305470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 景充 横浜市立大学, 医学部, 助手 (40903654)
梅村 将就 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50595353)
永迫 茜 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70902675)
中鍛治 里奈 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80845511)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 抗細胞増殖作用 / 交流磁場 / すい臓がん細胞 |
Outline of Research at the Start |
これまでの医工連携により、交流磁場そのものに細胞増殖を抑制する作用を見出した。従来の温熱療法とは異なる。先行研究では、膵がんや神経膠芽腫の悪性度の高い癌に対して、交流磁場が増殖抑制効果を持つことを見出した。特徴的な周波数依存と共に、電子伝達系への磁場効果、メタボローム解析による細胞内代謝およびシグナル変化の解明をきっかけに、カルシウム動態を中心とした分子レベルでの磁場感知と抗腫瘍メカニズムが明らかになりつつある。そこですい臓細胞をはじめとして様々な癌細胞を用いることにより、これらの細胞系をがんモデルとして活用し、交流磁場による抗増殖作用の分子メカニズムを検討することが研究の概要である。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は特定の周波数の交流磁場が培養膵がん細胞やその担がん動物に対して抗腫瘍効果を示すことを発見した。交流磁場は正常細胞に対する明らかな影響は認めていない。また、動物実験においても交流磁場は明らかな副作用や有害事象は認めなかった。将来的には、このユニークな現象を膵がん治療に応用し、新しい膵がん治療機器の作製に繋げる。交流磁場が膵がん細胞に対してなぜ抗腫瘍効果を示すのかについてのメカニズムはまだわかっていないため、膵がん培養細胞を用いて、分子生物学的手法にて実験を行った。具体的には、質量分析を用いてメタボローム解析による網羅的なリン酸化タンパクの評価を行った。また、定量的PCRやウエスタンブロッドを用いて遺伝子レベルやタンパク質レベルでの解析を行った。その結果を基盤として、細胞内エネルギー代謝やカルシムシグナル伝達を中心に検討をさらに継続している。また、ヒト培養膵がん細胞を免疫不全マウスに皮下移植して作成した担がんマウスに対して交流磁場治療を行い、未治療群と腫瘍の大きさを比較し、良好な結果を得た。現在は、交流磁場の最適条件の同定を、培養細胞やがんモデルマウスを用いて行い、検討中である。膵がん細胞における交流磁場感受性分子の同定を進める。低侵襲で副作用のない高齢者にも安心して用いることが出来る膵がん治療のための医療機器開発に必要な複数の特許の出願や権利化も進んでおり、今年度は新たに特許を出願した。今までの研究結果をまとめ、2024年度4月には米国癌学会(AACR)での発表を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
網羅的に交流磁場が培養膵がん細胞に与える影響を評価するために、質量分析にて蛋白質のリン酸化を評価した結果に基づき、ウエスタンブロッドでその変化を確認した。さらに、培養膵がん細胞を皮下移植した膵がんマウスモデルを用いて動物実験を行い、交流磁場の治療効果の評価を行い、良好な結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、研究成果をまとめた論文を作成し、リバイス中である。出来るだけ早期にアクセプトを目指す。また、引き続き交流磁場が細胞内カルシウム動態に及ぼす影響について、カルシム感受性蛍光試薬を用いて評価を行う。また、交流磁場に対する反応性を他のがん細胞と比較検討する。質量分析の結果を踏まえて、ウエスタンブロッド法を用いて、個別にたんぱく質への影響の評価を継続する。2024年4月には米国がん学会での学会発表を予定する。
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