自然免疫型T細胞を用いたがんの新たな細胞治療法開発
Project/Area Number |
23K25181
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Project/Area Number (Other) |
22H03927 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
若尾 宏 獨協医科大学, 医学部, 教授 (10280950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布矢 純一 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40466842)
杉本 智恵 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (60469955)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | キメラ抗原受容体 / MAIT細胞 / iPS細胞 / 分化誘導 / 抗がん / 養子移入 / マウスiPS細胞 / キメラ抗原受容体(CAR) / がん抗原 / 細胞傷害活性 / プロモーター / 抗がん活性 / CAR |
Outline of Research at the Start |
本研究ではヒト最大のT細胞亜集団を形成する自然免疫型T細胞であるMAIT細胞を用いたがん治療の開発を最終目標として、マウスの系を用いて以下の点を明らかにする。 1.MAIT細胞由来 iPS細胞にCAR遺伝子を導入することで、がん特異的抗原を認識し、これを発現するがん細胞を殺傷できるのか?、2. CAR-reMAIT細胞はin vivoでがん再発防止/がん治療に有効であるのか?、3. CAR-reMAIT細胞はマウスへの養子移入やがん細胞の有無によってどのようにトランスクリプトーム/DNAメチル化を変動させるのか?これら知見はヒトiPS細胞由来MAIT細胞を用いたがん治療実現の基盤となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
MAIT細胞は自然免疫細胞と適応免疫細胞の性質を併せ持ち、自然免疫と適応免疫を橋渡しする細胞で、ヒトがん浸潤リンパ球に豊富に存在する。マウスMAIT細胞由来iPS細胞から分化誘導したMAIT様細胞(以下reMAIT細胞)は複数のマウスがん細胞に対して細胞傷害活性を発揮し、マウスへの養子移入によって、移植されたがんに対して転移抑制能を示した。本研究ではマウスreMAIT細胞の持つ抗がん能をさらに強化するために、がん抗原を特異的に認識するキメラ抗原受容体(CAR)を発現するCAR-reMAIT細胞を作製し、これを使用してがんの再発防止・治療法開発を目指す。この目的のため、2022年度はマウスMAIT細胞由来iPS細胞にCARを発現させた。マウスMAIT細胞由来iPS細胞にニワトリの卵白タンパク質オバルブミン (OVA)を認識するCARを蛍光レポーター遺伝子と同時に発現するレンチウイルスベクターにて遺伝子導入した。しかし、遺伝子導入後、MAIT細胞由来iPS細胞でのCAR遺伝子発現を蛍光レポータータンパク質発現で解析したところ、発現レベルが非常に弱く、ウイルスベクターを再構築する必要が生じた。2023年度はCAR発現を担うプロモーターをEF-1aからユビキチンに変えてレンチウイルスベクターを再構築し、MAIT細胞由来iPS細胞に遺伝子導入した。その後、蛍光レポータータンパク質を発現するiPS細胞をCAR発現細胞としてフローサイトメータにて精製し、CAR-reMAIT細胞へと分化誘導した。CAR-reMAIT細胞を用いてOVAを発現するとされるマウス肺がん細胞に対する細胞傷害活性を測定したが、OVAを発現しない親細胞と比較して、顕著な活性亢進は見られなかった。またCARとしてヒトすい臓がん特異的とされる抗原を用いたが、公表されたCAR配列に誤りがあり、CARが機能しなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では2022年度中にがん抗原を認識するCAR遺伝子をマウスMAIT細胞由来iPS細胞に遺伝子導入し、これを分化誘導させてCARを発現するCAR-reMAIT細胞を作製する予定であった。しかし、遺伝子導入に用いたCAR遺伝子の発現を担うプロモーターがEF-1aであったため、iPS細胞での発現レベルが低く、これをユビキチンプロモーターに代替する必要が生じ、当初の予定より遅れてしまった。さらに、CARとしてヒト膵臓がん特異的とされるがん抗原を用いたが、予測されたCARの機能は発揮されなかった。種々の実験を通してこの原因が論文発表されたCARの配列に誤りがあり、当該抗原を認識しないためと理解するのに時間がかかってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
ニワトリ卵白タンパク質オバルブミン(OVA)を抗原として認識するCARを発現するマウスreMAIT細胞(CAR-reMAIT細胞)をiPS細胞から分化誘導し、OVAを発現するとされるマウス肺がん細胞株に対する細胞傷害を測定したが、OVAに依存した活性亢進が観察されなかった。この原因として当該肺がん細胞株のOVAの発現量が少ない/OVAを細胞表面上に発現していない可能性がある。よってOVAをCARの認識配列として利用するのではなく、ある種のヒト白血病に特異的とされるがん抗原であるCD19を認識するCAR-reMAIT細胞を作製し、CD19を発現するマウス白血病細胞株に対するCAR-reMAIT細胞の細胞傷害活性を測定する。さらに、CAR-reMAIT細胞のがん治療での有効性を明らかにするため、マウス白血病細胞株を移植したマウスにおけるCAR-reMAIT細胞養子移入がマウス病態・生存に及ぼす影響を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)