Development of "Semi-vivo Biogel" to investigate the mechanism of neural network reconstruction
Project/Area Number |
23K25205
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Project/Area Number (Other) |
22H03951 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
中路 正 富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (10543217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小熊 規泰 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (00464032)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ハイドロゲル / 中枢神経 / 細胞移植 / 生体の力学強度 / 動物実験の代替 / 疑似脳組織 / パーキンソン病 / インジェクタブルゲル / Semi-vivoゲル / アストロサイト / 神経 / semi-vivoゲル |
Outline of Research at the Start |
中枢神経疾患であるパーキンソン病の治療法として,神経前駆細胞や幹細胞の移植が試みられているが,神経細胞再建が不十分であるため治療法の確立には至っていない。代表者はこれまでに,細胞移植治療用ゲルシステムにより,ドーパミン神経の補填とパーキンソン病態の大幅な改善,分解・消失の時間軸や分解産物の生体内安全性を明確にした。しかし,どのように神経網が再構築され最終的な病態改善に至っているか十分には解明できていない。そこで,移植ドーパミン神経が神経網再建においてトリガーとなっている要素を semi-vivo ゲルを用いた in vitro 評価によって明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き,疑似脳組織の構築を進めてきた。具体的には,①ゲルに埋入するアストロサイトの適切な分化誘導条件および期間の決定,および②昨年度に判明した,アストロサイトが共存したゲルにおいて,神経前駆細胞が埋入部位から伸展・遊走する主たるドライビングフォースについて詳細に調査することの2点を重点的に進めた。 アストロサイトへの誘導における最適条件の探索を行った結果,100 ng/mL 毛様体神経栄養因子および 10% ウシ胎児血清を含む培養液の方が適していると判断した。アストロサイトへの誘導効率は,95±1.8% であった。他の条件では,活性化アストロサイトに分化してしまうこと,神経細胞が共存して疑似脳組織の構築には不適であることも明らかとなった。 コラーゲン・ヒアルロン酸混合ゲルにアストロサイトを埋入させ,疑似脳組織体の構築を目指した。まず,アストロサイト埋入ゲル上での神経前駆細胞の培養および挙動評価を行った。その結果,アストロサイト非埋入ゲル上で培養した細胞は,接着量も少なく,且つ3日目の細胞も伸展がほとんど認められなかったのに対し,アストロサイト埋入ゲル上の細胞は,接着量が有意に多く,且つ3日目の細胞において,顕著な細胞伸展が認められた。この結果から,埋入したアストロサイトが,神経系細胞の足場を形成していると考えることができる。加えて,この神経前駆細胞の伸展は,アストロサイトから産生される「タンパク質・制御因子」によって促進していると強く示唆された。 上記の結果を踏まえ,アストロサイトを培養した上清 (コンディションドメディウム) を用いた神経前駆細胞スクラッチ培養を実施した。スクラッチ部分が約2日で観察できなくなり細胞が伸展してきていることが認められた。このことから,アストロサイトによる足場タンパク質の発現が,神経細胞の遊走に大きく関与していると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書類に記載した研究計画およびマイルストンの通り,研究が進められていることから,順調と考えている。しかしながら,申請書類にも記載した通り,2024年度からが正念場だと考えている。特に2024年度は,神経ジャンクション形成のトリガー因子の探索を始める計画になっているが,数多く存在する因子から探し出すことになるため,地道な調査になる可能性も否定できないためである。昨年度までの成果から,アストロサイトに深く関係するのではないかという点が明らかになったことから,予想・仮説を立てつつ調査していきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年は,申請時の計画通り,神経前駆細胞-ゲルシステムを疑似組織体に埋入し,中脳黒質・腹側被蓋野などの様々な脳組織部位から採取した神経やその他推測される因子をゲルに埋入し,ホスト神経と移植ドーパミン神経との統合を追跡する (顕微鏡でのリアルタイム観察や共焦点レーザー顕微鏡による観察) ともに,埋入した細胞の遺伝子解析・プロテオーム解析 (マイクロダイセクションを活用) を並行して実施することにより,得られる結果から神経網再建に寄与するトリガー要素を見出す。 また,semi-vivo 試験で得られた知見や予想・想定を in vivoで再現・確認するための動物実験を実施する。これにより,semi-vivo ゲル評価系で得た結果の真偽を明らかにすることができると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)