Development of biomimetic nano-antibody that neutralizes target molecules in blood for cancer therapy
Project/Area Number |
23K25211
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Project/Area Number (Other) |
22H03957 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
小出 裕之 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (60729177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 初 名城大学, 薬学部, 教授 (30457288)
星野 友 九州大学, 工学研究院, 教授 (40554689)
奥 直人 帝京大学, 薬学部, 教授 (10167322)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ペプチド / 毒素 / 抗体 / がん / アミノ酸 / ナノ粒子 / 吸着剤 / 分子認識 |
Outline of Research at the Start |
申請者らは、種々の非共有結合を生み出す機能性モノマーを用いて生体内で標的分子を吸着・中和するナノ粒子「プラスチック抗体」を開発してきた。しかし、炭素―炭素結合を主鎖とする合成高分子は生体内で分解されずに臓器に蓄積するため臨床応用には課題が残る。本研究ではアミノ酸を原材料に生体内で標的分子を大量に吸着・中和可能で生分解性に優れたバイオミメティックなナノ人工抗体開発に関する基盤技術を構築し、解毒・がん治療の実現を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、標的モデル分子としてミツバチ由来の溶血毒素であるメリチンを用い、その毒性を中和可能なナノ粒子の開発を試みた。メリチンを吸着・中和する解毒剤は、負電荷アミノ酸としてL-Cysteic acid(CyA)、疎水性アミノ酸としてL-tert-Leucine(Tle)を用いて合成した。はじめにペプチドの簡便な合成法を探索するため、アミノ酸の中で最も単純な構造を有するL-Glycine(Gly)を用いて縮合剤、触媒、反応時間や反応溶媒などの条件を最適化した。次に、負電荷アミノ酸と疎水性アミノ酸を共に水に溶解させ、縮合剤として1-(3-dimetylaminopropyl)-3-ethylcarbodiimide Hydrochloride(EDC)、触媒としてN-Hydroxysuccinimide(NHS)を加えてペプチドを合成した。その後、透析により未反応のアミノ酸や副生成物などを除去した。LC/MSを用いてペプチド鎖長の解析を行った結果、合成したペプチドはどの合成条件においてもオリゴペプチド程度であることが明らかになった。また、合成したペプチドのメリチン毒性中和能を検討するために、メリチンによる赤血球の溶血阻害試験を行った結果、ペプチドは赤血球の溶血をわずかに阻害した。そこで、メリチン毒性中和効果を向上させるため、まずはCyAとTleのみでペプチドを合成し、その後連結させることを考えた。LC/MSを用いて各ペプチドの鎖長を測定した結果、CyAペプチドは4 mer、Tleペプチドは5 merを多く含むペプチドが合成されていた。CyAペプチドとTleペプチドを連結(CyA-Tleペプチド)させて溶血阻害試験を行った結果、アミノ酸単体、CyAペプチド、Tleペプチドと比較し、CyA-Tleペプチドは高い溶血阻害作用を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システイン酸とtertロイシンを用いてペプチドを合成することで、生体内でメリチンの毒性を中和することに成功している。そのため、本研究は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、アミノ酸からナノ粒子を合成する方法を一般化する。ナノ粒子の合成方法を一般化した後は、生体内でのメリチン毒性の中和効果を検討する。具体的には、致死量のメリチンをマウスに静脈内投与後にナノ粒子を静脈内投与して、マウスの生存率が延長可能かどうかを検討する。その後、蛍光標識したメリチンと蛍光標識したナノ粒子を静脈内投与して、それぞれが体内のどの部位に存在しているのか、また、臓器に存在する際にそれぞれが共局在しているかどうかを明らかにする。さらに、放射標識ナノ粒子を静脈内投与して、24時間後に臓器を回収して放射活性を測定することで、ナノ粒子の体内分布を解析する。本研究で用いるナノ粒子は、アミノ酸から合成されているため、一定時間後に生体内で分解されて体内から排泄されることを期待している。そこで、放射標識ナノ粒子をマウスに静脈内投与後、2週間、4週間後に解剖することで、ナノ粒子の体内残存量を明らかにし、ナノ粒子自体の安全性を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(15 results)