Project/Area Number |
23K25253
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Project/Area Number (Other) |
22H03999 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90150:Medical assistive technology-related
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
硯川 潤 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究部長 (50571577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 和徳 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (10357775)
劉 毅 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 流動研究員 (00912859)
近藤 知子 杏林大学, 保健学部, 教授 (90274084)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 筋骨格モデル / 認知的インタラクション / ハンドル形電動車椅子 / 座位保持 / 画像認識 / 操作ログ / 安全性 / 慣性センサ / 認知的インタラクションデザイン / 神経筋骨格モデル / オプティカルフロー / ハンドル型電動車椅子 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,シニアカーの安全性向上のために,ユーザがより安心して搭乗・操作できるよう,身体特性に合わせて車体・制御を調整するための適合支援技術を構築する.車体側の危険回避技術ではなく,操作者の状態理解に主眼を置き,安定した姿勢で違和感なく操作できる状態の確実な実現を目指す.そのためにまず,全身神経筋骨格モデルと,認知的モデルをそれぞれ構築し,操作者と車体・環境のインタラクションを定量的に理解する.その上で,介護現場で利用可能な適合評価技術と,既存製品に対応した調整機構を開発し,それらの有用性を確認する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,昨年度に構築したシニアカー適合支援技術に向けた基盤的モデルにもとづき,操作者による環境変化の認識と操作反応の時間的・量的関係性を調査した.また,モデルベースの適合調整に必要となる実生活環境で簡易に利用可能な計測手法を開発した. シニアカー走行中の操作者の環境認識動作についてはこれまで十分な研究例がなく,定量的な検討がなされてこなかった.そこで,これまでに開発した慣性センサを用いた操作ログ計測システムと,画像認識による頭部方位計測手法とを組み合わせ,様々な走行環境下での両者の関係性を調べた.頭部方位はシニアカー操作者の注意方向を反映していると考えられ,昨年度は旋回操作に先行した同方向への頭部旋回が確認された.今年度は,操作ログのハンドル角度と頭部方位角度との相互相関関数を求めることで,両者の時間的関係性を定量化することを試みた.その結果,旋回を含むすべての走行課題において,頭部旋回がハンドル操作に先行することが明らかになった.また,この傾向は実環境での長時間走行時でも観察され,汎用的な安全評価指標として有用である可能性が示唆された. このような計測をシニアカー導入後に継続して実施し,安全利用の促進に活用するためには,計測システム設置の容易さが重要になる.今年度用いたシステムは慣性センサの設置・キャリブレーション工数が実用上問題となることが想定され,機種依存性も大きい.そこで,360度カメラを用い,昨年度に開発したvisual odometryによるアクセル・ハンドル操作推定と頭部方位角度推定をワンデバイスで実行する手法を新たに提案した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終年度である次年度にはモデルベースの適合技術の確立を目標としており,今年度までに必要な要素技術の開発を完了できた.操作ログと操作姿勢の同時計測による安全性評価は,360度カメラワンデバイスの計測に収斂させる予定であり,次年度はその制度及び有用性評価を実施できる.従って,おおむね研究計画通りに進捗していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は,実用性の高い評価システムの完成を目指し,visual odometryによる簡易計測手法の精度評価を中心に最終的な評価実験を進める.これまでに開発・使用してきた操作ログ収集システムは,慣性センサによる重力加速度の計測を用いており,車種ごとに設置用治具を設計する必要があった.また,操作系の座標軸とセンサ間の設置誤差の一部はキャリブレーションでも除去できず,実用上の課題があった.姿勢計測と合わせた360度カメラによるワンデバイス化が十分な計測精度を達成できれば,開発手法の普及を促進するための大きな利点となる.広角レンズの歪曲補正が操作角度推定に及ぼす影響や,推定誤差が頭部方位角度との相互相関関数を用いた安全指標の導出に与える影響などを定量評価し,必要に応じて誤差低減手法を考案・実装する.
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