Project/Area Number |
23K25302
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Project/Area Number (Other) |
23H00605 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
Basic Section 02020:Chinese literature-related
Sections That Are Subject to Joint Review: Basic Section02010:Japanese literature-related , Basic Section02020:Chinese literature-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
牧野 淳司 明治大学, 文学部, 専任教授 (10453961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 雅之 明星大学, 人文学部, 教授 (00209389)
森田 直美 明治大学, 経営学部, 専任准教授 (10552945)
佐々木 孝浩 慶應義塾大学, 斯道文庫(三田), 教授 (20225874)
小川 剛生 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (30295117)
村井 良介 岡山大学, 教育学域, 教授 (30419684)
石澤 一志 鶴見大学, 文学部, 非常勤講師 (30507752)
日比 佳代子 明治大学, 学術・社会連携部博物館事務室, 専任職員 (40468830)
久留島 典子 総合研究大学院大学, なし, 理事 (70143534)
樹下 文隆 神戸女子大学, 文学部, 教授 (70195337)
西本 寮子 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (70198521)
高橋 一樹 明治大学, 文学部, 専任教授 (80300680)
中村 成里 明治大学, 商学部, 専任講師 (80756643)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
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Keywords | 毛利家文庫 / 大名家蔵書 / 目録学 / 毛利家旧蔵書 |
Outline of Research at the Start |
近代以前、全国各地の大名家では、それぞれ特色ある蔵書が形成された。それらのうち、もっとも重要なものの一つが毛利家の蔵書である。現在、毛利家の蔵書は、全国各地の文書館・博物館・図書館に分散して保管されている。所蔵機関の多くでは毛利家文庫旧蔵書の整理がなされているが、毛利家の蔵書の全体像は未だ不明である。いくつかの機関で整理が終了していないからである。明治大学図書館所蔵の毛利家文庫旧蔵書はその一つで、本研究ではこれを調査・整理して目録を作成する。同時に、関係諸機関と連携をはかりつつ、かつて毛利家が築いた蔵書の全体像とその性格に迫ることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
明治大学図書館に所蔵される毛利家文庫旧蔵書の調査と整理を開始した。かつて毛利家が蒐集した書籍や記録類の大部分は、現在、山口県文書館と毛利博物館に保管されているが、明治大学図書館にも、毛利家の蔵書の一部が伝来している。戦後、毛利家文庫の一部が明治大学図書館に譲られたからである。しかし、明治大学図書館に保管される分については整理がなされておらず、目録もない。かつての毛利家が築いた蔵書・アーカイブズの全体像を知るためには、明治大学図書館に所蔵される毛利家文庫旧蔵書を整理する必要がある。ただ、明治大学図書館の毛利家文庫旧蔵書は一つの場所にまとめられておらず、和装本コーナー・第3書庫・貴重書庫・一般書庫に分散して配架されている。そのため、書庫内の書籍を全て点検して、毛利家文庫旧蔵書の全点を洗い出すことにした。 2023年度は和装本コーナーと第3書庫の点検を行った。和装本コーナーでの作業は完了し、第3書庫は半分程度まで点検を進めることができた。これにより、明治大学図書館が所蔵する毛利家文庫旧蔵書の大半を把握することができるようになった。この作業は次年度も継続して行い、全点を抽出できるようにする。 明治大学図書館での作業を行うと同時に、山口県文書館に所蔵される毛利家文庫に関係する目録類の調査を行った。その結果、山口県文書館が所蔵する目録類のうち『毛利家文庫書籍目録』(第1冊~第5冊)が明治大学図書館へ移管した分と深く関係していることが分かった。今後、この目録の性格を分析する。 書庫での作業と目録調査の他、明治大学図書館が所蔵する毛利家文庫旧蔵書のうち、中世に遡る歌書のいくつかについて、文献学的研究を行い、解題と翻刻を公にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
明治大学図書館において、毛利家文庫旧蔵書は、和装本コーナー・第3書庫・貴重書庫・一般書架に分散して配架されている。そのため、毛利家文庫旧蔵書の全点を把握するためには、各書庫から毛利家文庫旧蔵書を探し出さなければならない。全点を遺漏なく抽出するために、全ての蔵書の書誌データを請求記号順に並べかえたファイルを作成し、これと現物とを照合することにした。毛利家文庫旧蔵書であることが判明したものには、データ上にその旨を入力することで、全書誌データから毛利家文庫旧蔵書を抽出することができるようになる。照合作業の際には、図書館の要望で、1点ごとの書誌IDを確認し、毛利家文庫旧蔵書には印となるカードを挟み込む作業を行うこととしたため、予定した以上の時間がかかることになった。しかし、図書館と交渉した結果、年度途中から書庫での作業時間を増やすことができ、アルバイトの協力を得ることで、点検を滞りなく進めることができた。和装本コーナーでの作業は完了し、第3書庫での作業も半分程度まで終えることができた。 明治大学図書館に所蔵される毛利家文庫旧蔵本の位置づけを明らかにするためには、毛利家文庫のうち、どの部分が明治大学図書館に移されたのか明らかにする必要がある。そのために必要になるのは、文庫の目録類や道具帳である。今年度、山口県文書館に所蔵される目録・目次関係の資料について、予定通り調査することができた。 明治大学図書館所蔵の毛利家文庫旧蔵書の全点調査を進めるのと同時に、積極的に紹介すべき資料については研究を進め、その価値を発信していかなければならない。この点については、歌書を専門とする研究分担者の協力を得て、順調に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
明治大学図書館所蔵の毛利家文庫旧蔵書については、全点を把握する作業を継続して進める。和装本コーナーの点検は完了しているので、今後は第3書庫と貴重書庫の点検を行う。貴重書庫については、主に歌書について、室町時代の写本が複数保管されている。これらについては、解題目録を作成するために、丁寧な調査を実施したい。毛利家文庫旧蔵書の全点を抽出することができるようになった後は、目録作成作業に移る。全点の棒目録を作成すると同時に、貴重書については解題目録を作成する。そのために必要な調査も随時、実施する。 明治大学図書館の毛利家文庫旧蔵書を起点に、毛利家の蔵書・アーカイブズ全体の復原的研究に取り組む。そのために、文庫の古目録や道具帳の調査と研究を進める。山口県文書館に保管される目録類については概ね調査を終えたので、毛利博物館に保管される分について、可能な範囲で調査と研究を進めたい。また、明治大学には図書館以外に、博物館にも毛利家文庫旧蔵の史資料が保管されている。これらも図書館に入った分と同様の経緯で明治大学に移されたものと考えられるが、博物館の協力を得て、博物館が所蔵する分についても、目録を作成する。なお、明治大学図書館・博物館に入った史資料については、予備的調査により、山口県文書館に保管される史資料の写が相当数含まれることが分かった。明治大学所蔵の書籍や古文書がどのような性格の文書群かを判断するためには、山口県文書館に所蔵される史資料との重複状況を明らかにすることが求められる。この調査結果も反映した目録を作成する。 目録作成作業を進めると同時に、価値ある史資料については個別の研究を進め、解題・翻刻を公にするなどして、積極的に紹介していく。
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