Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
本研究は、土器残存脂質に含まれる「ミリアシン(キビのバイオマーカー)」、「イソプレノイド類(水棲生物のバイオマーカー)」、アルキルフェニルアルカン酸(APAAs)などの各種バイオマーカーの時空間変動をマッピングすることによって、日本列島における縄文弥生境界期以降のイネ・キビ・アワなどの大陸性栽培穀物の伝播と灌漑水田稲作の受容、それに伴う水棲、陸棲資源利用の様相を総合的に明らかにすることである。したがって、煮炊きに用いた土器を列島の各地域で、通時的に分析することができれば、「キビ」を含む大陸系穀物と「水棲(陸棲)動物」利用の変遷を議論し、確からしい弥生像を再構築することができる。