半乾燥草原における地質-地下水-植生クロスチェックを用いた地下水集中地点の抽出
Project/Area Number |
23K25419
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Project/Area Number (Other) |
23H00722 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04010:Geography-related
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
河合 隆行 秋田大学, 国際資源学研究科, 准教授 (20437536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高槻 成紀 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員 (00124595)
森永 由紀 明治大学, 商学部, 専任教授 (20200438)
坂中 伸也 秋田大学, 国際資源学研究科, 助教 (20323131)
土屋 竜太 明治大学, 研究・知財戦略機構(和泉), 研究推進員 (40568432)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 浅層地下水 / 地下流水音 / 地盤探査 / 植生群落構造 / 乾燥草原 / 水資源 / 地下水 / 植生分布 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,乾燥地の草原地帯において,遊牧民が日常的利用する浅井戸をどこに掘 れば生活に十分な水量が得られるかという問題を解決するため,地下水が浅くて井戸掘削が容易,かつ,地下水が集まりやすく十分な水量を確保できる「水文地質」地点を,「地下水の音」と「植生分析」から簡易かつ速やかに抽出する手法を開発する。 地下水が周囲より集まりやすい水みち地点では,地下流水音の周波数にどのような特徴が出るのかを複合的地盤探査で明らかにし,将来的には地下流水音探査のみで浅井戸掘削地点の抽出を可能にする。また,水みちが地表面の植生に及ぼす影響を明らかにし,空撮情報による画像解析から水みち地点の絞り込みを可能にする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年7月に日本側の地下水,地盤探査,植生の研究者と,モンゴル側のカウンターパート及び行政責任者とで,本研究に適した測線を設定した。測線はブルガン県モゴド郡内に5本設定した。内訳は1. 測線内に湧水が湧き出している湿潤測線,2. 測線内に小河川が存在している湿潤測線, 3. 測線内の乾燥度が高く植生に乏しい乾燥測線, 4. 測線内に湧水が湧き出しているが植生に乏しい乾燥測線,5. 測線内にワジが存在している乾燥測線,である。 2023年8-9月にプロジェクトに参加している全研究者が渡航し,各分担の調査を測線1,2で実施した。地下水部門では,地下流水音探査装置(GAS-04,拓和社)を用いて,地下流水音の加速度を測定した。同時に地下流水音の録音をおこない,周波数解析を実施した。後述する比抵抗法とのクロスチェックの結果,地下流水音の分布形状により浅層地下水が水平方向に卓越分布しているか,あるいは断層などを伝って鉛直方向に卓越しているかを判断できることが分かった。また,地下流水音の周波数が100-600Hz帯域と1000-1200Hz帯域に特徴を有することも明らかになった。この周波数は,断層構造上では一般的な地下流水音とは異なる特徴を示すことも明らかになった。 地盤探査部門ではSYSCAL Pro(IRIS社)を用いた比抵抗法を実施した。その結果,地下の堆積構造,浅層地下水の存在箇所,断層構造などが明確になり,研究プロジェクトを進める際の地下の基本データが得られた。 植生部門では,コドラート法によりバイオマス量を求めた。全72種を対象としたクラスター分析により3群に分類され,前述の2次元比抵抗映像法とのクロスチェックの結果,地下水が地表面付近の非常に浅い地域に卓越するA群,地表面付近は乾燥しているが深度10m付近に地下水面が存在するB群,地表も地下も乾燥しているC群と区分された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた計画は,1.カウンターパートとの協定締結後に調査ラインを複数本(10本程度)設定する,2. 地下流水音,地盤探査,食性調査を実施し得られたデータの解析を行う,であった。2023年度の研究開始以降,計画通りカウンターパートへの説明,現地行政機関への説明,調査ラインの設定を実施した。ただし,当初の計画とは異なり,調査ラインの設定は10本ではなく5本とした。その理由は2023年度夏季のモゴド郡の降水量が平年値の3倍以上あり,植生状態がイレギュラーな状態であったことにある。調査地の候補は2024年度以降に,気象データの平年値との比較をしつつ再度検討する。一方,計画していた現地調査については,予定以上に進行した。また,得られたデータの解析にあたっては,地下流水音の周波数解析,および植生群落と地下水環境との相関解析に予定以上の進展が見られた。これは夏期の降水量が多く,半乾燥地としては希少な地下水の活発な動きや植生の過分な成長があったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の調査は予定以上に進展したため,2024年度も引き続き計画通りに現地調査を実施する。5本設定した測線のうち,3種類目の「測線内の乾燥度が高く植生に乏しい乾燥測線」にて地下流水音探査,地盤探査,植生調査を実施する。また,2023年度夏季の異常な降水量が各因子に及ぼした影響をチェックするため,2023年度と重複する測線での一部データの再測定を実施する。また,2024年度からは本格的に植生画像の取得及び画像解析を実施し,研究目的の柱のひとつであった」「地下水の集まりやすい水文地質地点で植生調査・画像分析を実施し,水みちが地表面の植生に及ぼす影響を明らかにする」調査を開始する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)