Project/Area Number |
23K25440
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Project/Area Number (Other) |
23H00743 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
高野 さやか 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (20586656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 吾郎 大阪大学, COデザインセンター, 教授 (20583991)
宮田 賢人 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (40881420)
中空 萌 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 准教授 (60790706)
高村 学人 立命館大学, 政策科学部, 教授 (80302785)
橋本 祐子 龍谷大学, 法学部, 教授 (80379495)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 法人類学 / 条理 / 自然の権利 / 法と感情 |
Outline of Research at the Start |
法人類学においては、法律の解釈論や判例分析だけでなく、人々の生活や、慣習法と名指されるものをはじめとする多様な社会規範との関係において法のありかたを考えることの必要性が長らく意識されてきた。研究代表者はこれまで、科学技術社会論など近年の専門知を主な対象とする文化人類学の研究潮流を参照しながら法の文化人類学的研究に取り組んできたが、本研究の目的はさらに、法哲学者・法社会学者との協力のもと、国家法の不安定性を意識した法学の議論の蓄積を参照して、「条理」の概念を多面的に検討し、法人類学の理念枠組みとしての可能性を探求することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究会を開催し、各自が国内外における文献調査・現地調査を行い、国際人類学民族学科学連合の研究大会のパネル(”Reimagining law and its plurality”)でここまでの成果を報告した。全体での研究会は3回実施し、概念や分析枠組みの整理、および関連する先行研究についての議論を重ねた(2023年4月23日「マルチスピーシーズ人類学と法」、7月8日・9日「条理についての概念整理」、「『法と感情の哲学』出版によせて」。12月10日「感情・情動から法へとはしごをかける」)。 高野は条理概念の系譜について文献調査を行ったほか、条理と重なるインドネシア法の概念である「法の発見」(rechtsvinding)論についての調査に取り組んだ。高村は条理の概念に近接する概念である生ける法、法意識、契約慣行、慣習についての内外の文献研究を行った。山崎は条理概念を「事物の本性論」から解釈する系譜について文献研究を進めた。同時に、自然法の現代的な意義と可能性について、近年の文化人類学にみられる「自然の人類学」の研究動向を踏まえて検討した。以上を踏まえて、「山の時間、社会体のリズム」と題した論文を執筆し、論集に寄稿した(2024年7月出版予定)。橋本は条理概念と正義感覚、衡平との関係に焦点をあて、国内外の文献研究を行った。宮田は条理概念を法現象学的な観点から考察するうえで必要な国内外の文献調査を行ったほか、条理概念が登場する近年の司法判決を調査した。中空は、条理概念を法人類学的な観点から考察する上で必要な理論研究を行なったほか、それをもとにインドのガンジス川の法人格訴訟やアマミノクロウサギ訴訟など国内外の「自然の権利」についてのフィールドデータを再解釈し、英語論文、編著の出版、国際会議での発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、研究会を通じて本研究の問題設定や意義について議論を深め、そのうえでそれぞれ文献調査や現地調査を進めることができたため、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も国内での研究会を開催し、各自の研究調査について情報共有しながら、国内外の学会などでの成果報告のため準備を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(17 results)