Project/Area Number |
23K25442
|
Project/Area Number (Other) |
23H00745 (2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
|
Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
二文字屋 脩 愛知淑徳大学, 交流文化学部, 准教授 (50760857)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園田 浩司 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (20795108)
平野 智佳子 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 准教授 (90889586)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥14,820,000 (Direct Cost: ¥11,400,000、Indirect Cost: ¥3,420,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
|
Keywords | 狩猟採集民 / 感情 / 社会性 / マルチモーダル / 共同性 / マルチモーダル人類学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、社会的凝集力が極めて弱いとされる狩猟採集民における共同性の生成プロセスを明らかにするために、「感情」を切り口に、文字情報だけでは表現しきれない狩猟採集民の感情世界を描き出すものである。そのためにも本研究では、従来主流としされてきたテキストという形式のみに拘泥することなく、映像資料を豊富に用いながら、テキストと映像を融合させたマルチモーダルな手法を通して、上記の目的を遂行していくものである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、社会的凝集力が極めて弱いとされる狩猟採集民における共同性の生成プロセスを明らかにすべく、「感情」を切り口に、文字情報だけでは表現しきれない狩猟採集民の感情世界を描き出すものである。そのためにも本研究では、従来主流としされてきたテキストという形式のみに拘泥することなく、映像資料を豊富に用いながら、テキストと映像を融合させたマルチモーダルな手法を通して、上記の目的を遂行していく。そのためにも本研究では、(1)感情をめぐる理論研究のレビュー、(2)映像資料を収集するために必須となる技術の習得、(3)テキストと映像を融合させたマルチモーダルな手法の確立、(4)それらを統合した上に成り立つ狩猟採集民の感情世界の描写、が必要となる。 そこで1年目となる2023年度は、月一回ペースで主にオンラインでの研究会を実施することで、(1)と(2)を重点的に行なった。とくに(1)では重要文献の読解を各研究者が担当することで感情をめぐる理論研究のレビューを効率的に行いながら、各フィールドでの経験から意見を交換し議論を行なった。また(2)では各研究者が機材を揃えた上で、その基本的な取り扱い方を習得しながら、フィールド調査における映像資料の収集方法を共有した。とりわけ映像資料については撮影・編集に相当な時間がかかるため、2023年度は民族誌映像の完成には至らなかったが、2024年度に向けた貴重な資料の収集やそのための技術向上は達成できたと考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各研究者は本研究課題における自身の役割に応じて文献研究と実地調査を実施してきた。初年度となる2023年度に得られた知見は本研究課題を遂行する上で極めて重要なものであったと自負している。なお、2023年度の各研究者の研究活動は以下の通りである。研究代表者である二文字屋は、社会性をめぐる理論のレビューを行いつつ、ムラブリ(タイ)にて調査を実施し、映像資料を収集した。研究分担者である園田は、感情をめぐる理論のレビューを行いつつ、次年度に実施予定の調査に向けた準備を行なった。研究分担者である平野は、感情をめぐる理論のレビューを行いつつ、アボリジニ(オーストラリア)にて調査を実施し、映像資料を収集した。また、それぞれのフィールドからもたらされた映像資料を共有し、互いの知見を持ち寄ることで、議論を重ねてきた。各研究者の研究成果はまだ明確なものとはなりえていないが、初年度としてはおおむね順調に進展してきているものと思われる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も各研究者が引き続き各自のフィールドに基づいて本研究課題を実施していくと同時に、それぞれの知見を統合していくための作業を進めていく予定である。そのためにも、オンラインにて月1回ペースの研究会を開催し、相互に研究調査の進捗状況を確認しながら、研究課題の完遂に向けた活動を行っていく予定である。そのためにも継続して重要文献の読み合わせなどを行いながらフィールド調査を通した民族誌映像の収集と理論の構築を進めていく。なお、2年目となる2024年度は学会発表や論文執筆に向けた準備を進め、本研究課題の成果を積極的に公開していく予定であり、3年目については進捗状況に応じて成果発表の形式などを再検討していく。
|