| Project/Area Number |
23K25470
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| Project/Area Number (Other) |
23H00773 (2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 05070:New fields of law-related
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| Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
平野 哲郎 立命館大学, 法務研究科, 教授 (00351338)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯部 哲 慶應義塾大学, 法務研究科(三田), 教授 (00337453)
浦松 雅史 東京医科大学, 医学部, 准教授 (00617532)
佐和 貞治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10206013)
松村 由美 京都大学, 医学研究科, 教授 (10362493)
手塚 則明 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (40303771)
米村 滋人 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (40419990)
渡辺 千原 立命館大学, 法学部, 教授 (50309085)
上向 輝宜 志學館大学, 法学部, 講師 (60805092)
松宮 孝明 立命館大学, 法務研究科, 教授 (80199851)
小谷 昌子 神奈川大学, 法学部, 准教授 (80638916)
小西 知世 明治大学, 法学部, 専任准教授 (90344853)
中部 貴央 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (90883645)
李 庸吉 大阪公立大学, 人権問題研究センター, 特別研究員 (90975947)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,200,000 (Direct Cost: ¥14,000,000、Indirect Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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| Keywords | 医療訴訟 / 医療安全 / ADR / 紛争解決 / 医療事故調査 / 医療事故調査制度 / 医療ADR / 医療事故 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では、国内外の各種の制度を調査し、日本で実現可能性のある医療安全と紛争解決の連携を促進する制度のモデルを提言することを計画しており、研究過程で以下のことを明らかにする。各国の医療事故に対する医療安全面と紛争解決面の対応を調査し、比較分析する。日本の医療事故に対応する医療安全の各制度(産科医療補償制度、医療事故調査制度等)、紛争解決の各制度(訴訟、調停、ADR等)の実情(利用状況、予算・人員等の課題、運営・利用両サイドからの意見・感想等)を分析する。各国の対応と日本の対応を比較し、日本の状況を踏まえて、医療安全と紛争解決の有機的な連携を促進するモデルを考案する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は、3回の研究会(定例2回、特別1回)を開催した。 2024年度第1回の研究会では、中島和江氏(大阪大学医学部附属病院中央クオリティマネジメント部部長・教授)による「マスキュレート(筋弛緩剤)誤調剤および誤投与による患者死亡事故のSafetyⅡによるシステミック分析」および研究分担者・松村由美氏(京都大学医学部附属病院医療安全管理部部長・教授)による「医療事故調査から学ぶ SafetyIとSafetyⅡの考え方」の報告を受けて、医療安全におけるいわゆるスイスチーズモデル(SafetyⅠ)から動態的に変化する環境下での適切な対応を評価するSafetyⅡへの展開と、それに伴うの紛争対応への在り方の変化を検討した。 第2回研究会では、研究代表者が「全国の医療ADRの実情」について紹介し、その後、東京の三弁護士会が合同で運営している医療ADRについて、鈴木利廣弁護士・児玉安司弁護士から、あっせん人および患者側・医療機関側の代理人としてADRに携わった経験を踏まえて、ADRの長所と改善すべき点などについて報告を受けた。特に東京の医療ADRでは医師があっせん人等として参加していないことから、その参加の要否、医療事故調査制度との連携可能性などについて議論をした。 特別研究会は、専門的な事故調査と、医師と法律家の連携による調停で、医療事故被害者救済において目覚ましい成果を上げている韓国医療紛争調停仲裁院のパク・ウンス院長を招いて、ハイブリッド形式で開催した。同院では、重大な事故については医療機関の応諾がなくとも手続が開始する「自動開始」という制度の採用によって、処理件数が増加しており、その結果、当初、手続参加に躊躇していた医療機関も自動開始対象外のケースについて応諾することが増えているということであり、制度の普及に当たっては一定の強制的な契機の必要性を認識した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内および国外の医療ADRの実情について、順調に調査を進められている。 国内については、本研究課題の先行研究である、「医療安全と紛争解決の有機的連携の促進のための複数領域による国際比較研究」(18H00811)において、愛知、仙台、千葉の各弁護士会の医療ADRおよびNPO法人医療事故情報センターのADRについて調査をしていたが、最大規模でありながら、他と異なり、医師の関与なしに実施されている東京三会合同の医療ADRについて、約20年前の設立当初から現在まで、運営および利用者として関与しているベテランの弁護士から詳細な報告を受けることができた。 国外については、本年度は韓国について集中的に調査を行い、2回にわたる訪韓調査を実施した。その結果、韓国では、政府機関の医療紛争調停仲裁院が事故調査と紛争調停を一体で行い、医師・法律家・消費者代表が協力する合議制により年間1200件以上の医療紛争を迅速かつ専門的に解決していること、申立てにより手続が自動的に開始される消費者院でも年間約600件の医療紛争が専門家の諮問に基づいて解決されていることなどが判明した。これらの制度は患者側からも医療者側からも近年高い信頼を得ていることから、日本への示唆を得られた。
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度は、国内で医療ADRに熱心な取組が見られる地域として、まだ調査を行ってない、札幌および福岡の各弁護士会に実地調査を行う予定である。また、大都市でありながら医療ADRが盛んとはいえない大阪の総合紛争解決センターについても調査を行う。 海外については、9月にフランスで開催される鑑定人協会の大会に合わせて渡仏し、医療訴訟と医療ADRの利用状況などについて調査を行う。 また、医療安全分野で、「医療事故調査」という言葉への抵抗もあり、調査が行われる件数が予測ほど伸びていないという状況がある。調査がされなければ、患者や遺族・家族の十分な納得が得られず、紛争化につながるという悪循環がある。そのため、「医療安全調査」という言葉を用いることを研究分担者松村由美が提案しており、それも踏まえた提言を今後進めていくことを計画している。
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