Project/Area Number |
23K25502
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Project/Area Number (Other) |
23H00805 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07030:Economic statistics-related
Basic Section 07060:Money and finance-related
Sections That Are Subject to Joint Review: Basic Section07030:Economic statistics-related , Basic Section07060:Money and finance-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 慶彦 京都大学, 経済研究所, 教授 (30283378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
文 世一 同志社大学, ビジネス研究科, 教授 (40192736)
人見 光太郎 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (00283680)
小西 葉子 独立行政法人経済産業研究所, 研究グループ, 上席研究員 (70432060)
岩澤 政宗 同志社大学, 経済学部, 准教授 (50842994)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
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Keywords | ノンパラメトリック計量経済分析 / 機械学習 / データ駆動チューニングパラメータ / チューニングパラメータ選択 / 漸近理論 / 公共交通システムの設計 / コロナ感染による行動変容 |
Outline of Research at the Start |
多くのノンパラメトリック法、機械学習によるデータ分析において、分析者がチューニングパラメータを適当に選ぶことが求められる。理論的には様々な最適性をもつ選択法が提案されているものの、それ自体が未知の関数に依存するために、実際には実装することができない。他方、チューニングパラメータの値は分析結果に大きな影響を与えることが多く、実証分析において信頼性のあるパラメータ選択方法はこれらの手法を利用するうえで重要なテーマである。本研究では、推定、検定やモデル選択などの文脈においていくつかの統計手法についてデータに依存する形で適切なチューニングパラメータを選択する方法を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
回帰関数が想定したパラメトリックな関数であるかどうかの検定を研究した。対立仮設は一定の滑らかさを満たすノンパラメトリックな関数のクラスとして、その元でのminimax検定を導出した。また、データに依存して検出力を上げるバンド幅も提案している。この結果は査読付きの国際雑誌Econometric Reviewsに投稿して、掲載された。また、移転学習を取り入れた時系列データ分析の手法に関する研究成果を国際学会において報告し、査読付き国際学術雑誌に投稿した。コロナ禍における行動変容を明らかにする実証研究結果を国内の学会において報告した。この研究成果を査読付き国際学術雑誌へ投稿するために論文としてまとめている。また計量経済学で用いられるノンパラメトリック、セミパラメトリックな手法をまとめた図書を共立出版から出版した。 実証研究面では、地域における高校卒業者の大学進学選択と大学の入学者選抜の均衡モデルを構築し、学校基本調査における地域間移動データを用いてパラメータを推定した。このモデルは地域間移動にともなう費用、入試合格のための努力費用を導入した点で新しい。推定したモデルを用いた反実仮想シミュレーションにより、移動費用にともなうアクセス格差の厚生損失を定量化した。この研究成果を応用地域学会において発表した。2020年から2022年の3年間について、店舗ベース(POS)データと消費者ベース(家計簿アプリ)データを使って財とサービス両方の消費動向の変化について研究した。結果、コロナ禍での季節性の変化、各財の影響の多寡がわかり、今後類似の事象への備えとなる知見を得た。後半では、新たな調査を実施し、資産形成政策のうちふるさと納税制度についての政策評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定に比較すると、コロナの状況が好転したため対面での研究打ち合わせができるようになり比較的順調に進展している。ノンパラメトリックカーネル密度推定におけるデータ駆動型バンド幅選択に理論面については当初の想定以上の進捗があり、すでに学術誌への論文掲載が決まった。ニューラルネットワークに関するチューニングパラメータ選択の課題については、既存研究の整理に時間を要しており、若干進捗に遅延がある。公共交通システムの駅の間隔が均衡の人口分布に与える影響にかんするセミパラメトリックモデルを用いた実証分析については、ほぼ順調に進捗している。雑誌論文としての投稿に至るまでにはもう少し細部の検討が必要であるが、次年度において十分な進捗が期待できる。 また、機械学習を用いた推定量に関する研究、および、コロナ禍における行動変容を明らかにする研究については計画よりも順調に進捗した。コロナ禍が終息してきたを踏まえ、個人に対して資産形成政策やふるさと納税の利用に関する調査を行った。利用率の違いや、制度による歪みに関する研究を行った。これは新しいテーマであり、災害への寄附や地方自治体の魅力とも関係するので継続して研究する。
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Strategy for Future Research Activity |
移転学習を取り入れた時系列データ分析の手法に関する研究について、研究成果を査読付き国際学術雑誌に掲載することを目指し改訂を行う。コロナ禍における行動変容を明らかにする研究について、結果の頑健性の点検を行い、論文としてまとめる。論文を査読付き国際学術雑誌に掲載することを目指す。統計量に含まれる調整パラメータ(tuning parameter)のデータ駆動的な選択方法と、その方法により選ばれたパラメータを適用した統計量の理論的性質に関する研究に着手する。学習データより推定するパラメータが多いほうが予測の平均二乗誤差が小さくなるという機械学習での発見をシリーズ推定を使った回帰関数のノンパラメトリック推定に応用して推定の収束の速度を上げることを試みる。 人流データを用いて、公的統計調査で把握が難しい外国人旅行者の国籍別滞在者数と旅程の指標を作成し、災害に備えとなる研究を行う。また、能登地震の消費行動への影響をビッグデータで把握し、「災害への備えに」関しては調査を行い、行政のフォローが必要な属性について知見を得る。いずれも、ビッグデータや統計技術を活用し、公的統計調査の補完や社会への貢献を目指した研究である。 学会等で得られたコメントをもとにモデルの推定手法の改善に取り組む。
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