Project/Area Number |
23K25514
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Project/Area Number (Other) |
23H00817 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神事 直人 京都大学, 経済学研究科, 教授 (60345452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (40353528)
伊藤 萬里 青山学院大学, 経済学部, 教授 (40424212)
伊藤 匡 学習院大学, 国際社会科学部, 教授 (40550413)
稲田 光朗 宮崎公立大学, 人文学部, 准教授 (90750456)
小澤 駿弥 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 特任研究員 (61003926)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | 分断 / 経済安全保障 / 国際貿易 / 海外直接投資 / グローバルサプライチェーン |
Outline of Research at the Start |
グルーバルに活動を展開する企業は,経済の分断(デカップリング)や経済安全保障に基づく様々な制限に対応しなければならない状況にある.そこで,本研究は分断や経済安全保障が企業のグローバルな経済活動にどのような影響を与えるのかについて,特に国際貿易や海外直接投資,グローバルサプライチェーンへの影響に焦点を当てて,各種ミクロデータと最新の実証・定量分析手法を用いて多面的に分析する.具体的には,①日本の貿易に対する経済安全保障の影響分析,②海外直接投資の効果と分断・経済安全保障の影響に関する実証・定量的分析,③分断・経済安全保障に対する企業の対応に関する分析,という3つのテーマに焦点を当てて研究を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度の研究実績は以下の通りである. (1) 日本の貿易に対する経済安全保障の影響分析:経済安全保障政策が国際貿易にどのような影響を与えるのかについて,米国商務省産業安全保障局が発行している貿易上の取引制限リストであるエンティティ・リストに掲載された企業との取引が,掲載の前後でどのように変化するかを中心に,日本の輸出入申告データを用いた分析を進めた.また,日本の国際貿易の実態を概観する分析にも着手した. (2) FDIの効果と分断・経済安全保障の影響に関する実証・定量的分析:対内FDIの効果について,日本の企業間取引関係データを利用することで,外資企業からの技術や商習慣の伝播を通じた生産性向上の有無を企業レベルで経路を特定化して検証する準備を行った.また,日本の多国籍企業の親会社と海外現地法人の企業レベルデータを用いた実証分析として,親会社の金融制約が外国直接投資の際の出資比率に与える影響に関する分析を実施し,その成果を査読付国際学術専門誌に掲載した.次に,サービス事業の海外展開が親会社に及ぼす影響について分析する準備を進めた.さらに,FDIに対する不確実性や分断の影響について,FDIを組み込んだ定量的貿易一般均衡モデルを構築して反事実的分析を行う準備を進めた. (3) 分断・経済安全保障に対する企業の対応に関する分析:企業が経済安全保障問題や分断にどのように対応しているのかについて分析するために,次年度に実施を計画している日本企業に対するアンケート調査の準備を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特段の問題なく,おおむね計画通りに進められている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は以下の通りである. (1)日本の貿易に対する経済安全保障の影響分析:引き続き,経済安全保障政策が国際貿易に与える影響について,日本の輸出入申告データを用いた分析を行う.米国商務省産業安全保障局が発行するエンティティ・リストに掲載された企業との取引が,掲載の前後でどのように変化するかを分析する.また,経済安全保障政策が日本の貿易に与える影響について分析するにあたり,引き続き日本の国際貿易の実態を概観する分析を行う. (2)FDIの効果と分断・経済安全保障の影響に関する実証・定量的分析:FDIが投資受入国の経済に与える影響について文献整理を実施し,対日直接投資が日本経済に与えた影響についての分析を進める.また,サービス事業の海外展開が親会社に及ぼす影響に関する分析について,企業活動基本調査や海外事業活動基本調査等の政府統計の調査票情報に基づくデータセットの構築作業と予備的分析に着手する.さらに,FDIを組み込んだ定量的貿易一般均衡モデルによる分断の影響に関する定量的な反事実的分析について,分析結果をまとめて学会等での研究報告や学術専門誌への論文投稿を進めていく. (3)分断・経済安全保障に対する企業の対応に関する分析:経済安全保障問題や分断に対する企業の対応を分析するために,準備を進めている日本企業を対象としたアンケート調査の準備を更に進め,準備が整えば2024年度内に調査を実施する.また,アンケート調査によって得られる情報を,当該企業の財務情報や,企業活動基本調査,海外事業活動基本調査等の政府統計の調査票情報から計算可能な生産性や輸出依存度等の企業属性と接続する準備を進める.
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