Thirty Years of Retailing and Distribution System in Japan and the UK ; Toward the International Dissemination of Common Research Methods and the Construction of Relevant Theories
Project/Area Number |
23K25558
|
Project/Area Number (Other) |
23H00861 (2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
東 伸一 青山学院大学, 経営学部, 教授 (70368554)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 雲鎬 日本大学, 商学部, 教授 (10410383)
戸田 裕美子 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (50383948)
横山 斉理 法政大学, 経営学部, 教授 (70461126)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥18,330,000 (Direct Cost: ¥14,100,000、Indirect Cost: ¥4,230,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
|
Keywords | 流通システム / 日英比較研究 / 質的比較分析(QCA) / 過程追跡法 (Process Tracing) / 小売業 / 過程追跡法 (Process tracing) / 流通 / 商業 / 過程追跡法(Process tracing) |
Outline of Research at the Start |
「流通革命」というキーワードが産業界と学界を賑わせた高度経済成長期からすでに半世紀が経過している。その間、流通の役割はさらに重要性を増し、その社会的仕組みもより複雑化している。表層レベルでの流通活動の変化は激しく、ある種の混迷状態が発生しているともいえる。 本研究はこれまでの基礎的研究の成果を踏まえ、日英国際共同研究を通じて現代の流通インフラの下での主要な流通理論・仮説の妥当性を多様な方法を通じて検証・精緻化するとともに、流通現象の新潮流を捉えるための理論的枠組みの構築を試みることを研究目的とする。そのために不可欠となる新たな方法論の知見を蓄積・実践することも目的のひとつである。
|
Outline of Annual Research Achievements |
5年間の研究期間の初年度にあたる2023年度においては、本研究課題の準備段階において体系的に整理をおこなった研究領域と各領域の具体的な研究テーマについての研究計画を策定するとともに、国際共同研究を推進するスターリング大学ならびにエディンバラ大学の研究者との間でそれらの共有化を図ることに焦点をあてた活動をおこなった。2023年8月にスターリング大学(Steve Burt教授ら)、エディンバラ大学 (John Dawson教授、David Marshall教授)と本研究組織3名(東・横山・戸田)にて研究会を開催し、「方法論」、「流通構造の実態把握」、「理論・仮説とその実証・精緻化」、「流通現象の新潮流とその抽象理解」という本研究課題の主要領域に関する議論をおこなった。 一連の議論に基づいて作成した年間研究活動スケジュールに沿って、各テーマ領域の具体的な研究活動に着手した。方法論の領域では、近年における質的比較分析 (QCA)の基本と実践についての網羅的な書籍として知られているPatrick Mello氏による書籍の翻訳書を刊行した。この実績を生かしつつ、QCAを適用した国際共同論文を複数執筆し、国際学術誌への投稿(ないし投稿準備)をおこなっている。また、単独事例による研究方法では、日英共同執筆による論文がすでに刊行している。 「新潮流」の領域では、欧州におけるエコデザイン規制が「ファストファッション」と呼ばれる一連のファッション専門店小売チェーンの行動に与える影響についての論文を発表している。また、小売業で適用されているデジタルマーケティングにおける活動・組織統合概念に関するシステマティック・レビューに基づく論文を発表した。 これらのほか、2024年度以降に実施する個別研究テーマの研究に向けた準備をおこない、それらのうちのいくつかは24年度中の調査実施を検討している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度においては、共同研究先のひとつであるスターリング大学にて在外研究をおこなっていた研究組織メンバーを中心に、英国側の共同研究者とのコミュニケーションをスムーズにとることのできる体制を構築するとともに、夏期にスターリング大学およびエディンバラ大学にて本課題研究組織メンバー3名と英国側研究者4名が会して研究会を開催することができたため、研究課題初年度で不可欠となる研究目的の共有に根差した具体的研究計画の策定が可能となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度における研究成果を踏まえ、2024年度以降の研究を当初計画に沿って進行させてゆくことを基盤として位置づけている。方法論領域では質的比較分析(QCA)の方法論的基礎とその活用方法についてこれまでの研究を通じて方法論論文・書籍を中心にある程度体系的な研究が進んでいるが、今後は(現時点で執筆中・投稿中のものも含め)実証研究を推進してゆく。QCAを適用した実証研究については、研究分担者の横山、研究代表者の東とスターリング大学のSteve Burtおよびエディンバラ大学のDavid Marshallが中心となり、小売国際化、買い物(あるいは医療)アクセス問題、小商圏における小売競争といったテーマでの研究を継続し、それら成果の学術雑誌への投稿準備を進めるものとする。 また、流通現象における新潮流の検討に際しては単独事例による因果推論技法が不可欠となるため、過程追跡法(Process tracing)の研究方法についての体系的整理も進めてゆく。この作業は研究代表者の東と分担者の金が主担当となる。過程追跡法も含む歴史研究の具体的な事例研究については、研究分担者の戸田および金が取り進める。その対象は例外的であるが極めて重要性の高い先端流通事例である。先端事例から得た知見をより抽象的なレベルでとらえるための枠組みについての検討もおこなう。 これら相対的に新しい研究手法と従来型の多変量解析の組み合わせによる混合研究法 (mixed-method approach)を用いてこれまで実証研究が難しいと考えられていた流通研究の諸テーマにアプローチすることは、本研究課題を通して研究組織構成員および英国の共同研究者全員が共通して取り組むターゲットである。本研究課題は国際共同研究に依拠する部分が大きくなっているため、研究最終年度(2027年度)における最終成果(書籍)執筆に向け、綿密なスケジューリングに従って研究活動を推進することを2024年度以降も重視してゆく。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)