Project/Area Number |
23K25608
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Project/Area Number (Other) |
23H00911 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
長野 隆男 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (20304660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 博己 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (20248272)
西内 巧 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 准教授 (20334790)
小柳 えり 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (50804647)
増尾 友佑 金沢大学, 薬学系, 准教授 (90708140)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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Keywords | ナノファイバー / 野菜 / 腸内細菌叢 / メタボローム / 胆汁酸 / 運動 |
Outline of Research at the Start |
ナノファイバー化技術を用いて野菜を試料として微粒子化を行い、粘弾性特性と胆汁酸結合能を調べる。次に、高脂肪食肥満モデル動物実験を用いて、微粒子化試料の摂取と運動による肥満抑制効果を検証する。さらに、腸内細菌叢とメタボロームの解析を行い、その作用機序を明らかにする。これらを通じ、生活習慣病予防に役立つ知見を得ること、ひいては肥満抑制作用を高めた野菜加工品の開発を目標として行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
1) 微粒子化と粘度特性 加賀野菜の一つである金時草を試料として、湿式グラインダー(WG;増幸産業)を用いて微粒子化を行った。粘度性特性を、予算により購入したレオメーター(MCR302e;アントンパール)を用いて測定した。粘度は、WG処理を行うことにより高い結果となり、粘度曲線はせん断速度の増加に伴って低下するシアシニング流動を示した。これらの結果から、WG処理により金時草の肥満抑制効果が向上している可能性が考えられた。 2)肥満モデル動物実験系を用いた評価 高脂肪食肥満モデル動物実験系を用いて、微粒子化した金時草の肥満抑制効果を調べた。実験は、普通脂肪食群、セルロース摂取高脂肪食群、未処理金時草摂取高脂肪食群、WG処理金時草摂取高脂肪食群の4群で行った。餌と水は自由摂取として、12週間の飼育を行った。12週間後の体重は、普通脂肪食群と比べて高脂肪の3群で増加が観察された。セルロース摂取高脂肪食群と比べて、未処理金時草摂取高脂肪食群とWG処理金時草摂取高脂肪食群で体重増加抑制が見られた。未処理金時草摂取高脂肪食群とWG処理金時草摂取高脂肪食群では、体重の増加に差はみられなかった。飼育10週間後に、グルコース耐性試験(GTT)を行った。セルロース摂取高脂肪食群と未処理金時草摂取高脂肪食群では、GTTの結果に差はなかった。セルロース摂取高脂肪食群、未処理金時草摂取高脂肪食群と比べて、WG処理金時草摂取高脂肪食群で、グルコース耐性能の改善が観察された。以上の結果から、WG処理により金時草のグルコース耐性能が改善することが示された。現在、メカニズムを明らかにするために、胆汁酸、短鎖脂肪酸、腸内細菌叢、メタボロームの分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
湿式グラインダーにより微粒子化した金時草の粘度特性を明らかにした。さらに、動物実験を用いてそのグルコース耐性能の向上を示すことができた。これらの成果は、ナノファイバー化技術を利用した野菜の生活習慣病予防効果の向上を示すことができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 微粒子化金時草のグルコース耐性能改善効果におけるメカニズムの解明: WG処理により金時草のグルコース耐性能が改善することが動物実験により示された。そこで、その機序を胆汁酸、短鎖脂肪酸、腸内細菌叢、メタボロームの分析により明らかにする。胆汁酸の分析は、便を試料として総胆汁酸アセイキットで測定する。さらに、胆汁酸の組成について解析を進める。短鎖脂肪酸の分析は、盲腸内容物を試料として、GC/MSを用いて短鎖脂肪酸を測定する。腸内細菌叢解析は、結腸便を試料として16S rRNA遺伝子のアンプリコン解析を行う。メタボローム解析は、糞便と肝臓を試料としてLC-MS/MSを用いて行なう。 2) WG処理金時草の摂取と運動による肥満抑制効果: 高脂肪食肥満モデル動物実験系を用いて、WG処理金時草の摂取と運動の効果について検討する。 3) 微粒子化野菜の粘弾性特性と胆汁酸結合能の関係: 6種類の野菜(おくら、ほうれん草、人参、小松菜、ゴボウ、明日葉)について検討を行う。微粒子化は、湿式グラインダーを用いて微粒子化を行う。微粒子化試料の粘弾性特性はレオメーターを用いて調べる。胆汁酸結合能を調べる。粘弾性特性と胆汁酸結合能の関係を明らかにする。
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