個別最適な学びと協働的な学びを結ぶICT活用型アーギュメント指導のプログラム開発
Project/Area Number |
23K25719
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Project/Area Number (Other) |
23H01022 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09080:Science education-related
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
山本 智一 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70584572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神山 真一 大阪体育大学, 教育学部, 准教授 (40846531)
和田 一郎 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (70584217)
舟生 日出男 創価大学, 教育学部, 教授 (20344830)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,860,000 (Direct Cost: ¥12,200,000、Indirect Cost: ¥3,660,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | アーギュメント / ICT / 協働的な学び / 個別最適な学び |
Outline of Research at the Start |
本研究では,個別学習でICTを活用してアーギュメントを構成し,それをもとに協働的な学びで説得を促す授業観やその支援方略を教師教育に導入する。アーギュメントは,「事実と理由付けを提示しながら,自らの主張を相手に伝える過程」であり,学習者が個別の学びの中で証拠・理由付けによって自らの主張を構成し,協働的な学びの場で互いの主張を交わすための重要なツールとなる。「令和の日本型学校教育」で述べられている「言語能力や情報活用能力」「複数の文書や資料から情報を読み取って根拠を明確にして自分の考えを書くこと」といった課題を克服するために, ICT環境を活かしたアーギュメント指導の教師教育を実現する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,ICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びを結ぶアーギュメント指導のための小学校教師教育プログラムを開発する条件整備としての2つの段階を実施した。 第1段階は理論的検討であった。国内外の科学教育関連の学会に参加したり,学術誌の論文を購読したりして,ICTを活用した実践や個別最適な学びと協働的な学びを結ぶアーギュメント指導に必要な要件を抽出した。さらに,アーギュメント指導を行う教材開発のために,科学博物館や自然史博物館から教材内容の情報を収集した。 第2段階はプログラム試案の開発であった。小学校児童にアーギュメントを指導した教育実践(神山ら,2015;山本ら,2019)をベースに,食育や環境等の文脈で理科の知識を活用したアーギュメント指導やそこでのICT活用方法を試行した。また,メタ認知による自己調整学習,協調学習における社会相互作用の知見を加えながら,小学校理科授業において実践できた。これと合わせて,i-padを活用したアーギュメント指導のためのICTシステムと教材コンテンツの開発を行った。 以上の取り組みについて,日本科学教育学会年会(愛媛)で1件,同研究会(福岡)で1件,日本理科教育学会全国大会(高知・オンライン)で3件,同支部大会(沖縄・奈良)で2件,日本教科教育学会(弘前)で1件,31th International Conference on Computers in Education Conference(島根)で1件の計9件において,研究成果を公表することができた。これらのうち,日本科学教育学会研究会(福岡)の研究成果においては,学術論文としても公開されている。さらに,『理科教育学研究』に2本,『科学教育研究』に1本の計3本の学術論文を投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びを結ぶアーギュメント指導を教師教育に導入するための条件整備として,メタ認知による自己調整学習,協調学習における社会相互作用の知見を取り入れた授業を開発したり,ICT機器の準備とシステムの試作を行ったりすることができた。児童を対象に実験的に授業を実施・分析・評価できたことは大きな成果であった。 2023年度は,タブレット端末に開発したシミュレータやアーギュメント構成ソフトを搭載し,第4,5,6学年の理科授業でこれらを導入した授業の効果を検証するとともに,日本科学教育学会年会,同研究会,日本理科教育学会全国大会,同支部大会,日本教科教育学会の他,島根で開催された国際学会「31th International Conference on Computers in Education Conference」において,計9件の研究成果を公表することができた。さらに,『理科教育学研究』に2本,『科学教育研究』に1本の計3本の学術論文を投稿中である。 これらの実績から,「おおむね順調」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,ICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びを結ぶアーギュメント指導のための小学校教師教育プログラムを開発するために2つのフェーズを設定している。 第1フェーズは小学校理科授業への導入実践である。これまでに蓄積した理論に基づく知見をベースに,昨年度からの実践を改良したり新しく教材開発したりして,小学校理科授業において, ICTを活用した実践や個別最適な学びと協働的な学びを結ぶアーギュメント指導を実施する。これらの研究成果について,ASSERA55-2024Conference,XXI IOSTE 2024,日本科学教育学会(年会・研究会),日本理科教育学会(全国大会・支部大会),日本教科教育学会(全国大会)において発表するとともに,『理科教育学研究』『科学教育研究』といった学術誌において,研究成果を投稿する予定である。 第2フェーズは教師教育プログラム試案の開発である。小学校児童にアーギュメントを指導した教育実践(神山ら,2015;山本ら,2019)をベースに,メタ認知による自己調整学習,協調学習における社会相互作用,教員養成における実践研究の知見を加えながら,プログラム試案を作成する。これと合わせて,科学博物館や自然史博物館から教材内容の情報を収集しながらICTシステムと教材の開発を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)