Project/Area Number |
23K25738
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Project/Area Number (Other) |
23H01041 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
明智 龍男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (80281682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠山 竜也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30315882)
橋本 大哉 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 室長 (50775715)
内富 庸介 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60243565)
酒井 美枝 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (80813120)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,070,000 (Direct Cost: ¥13,900,000、Indirect Cost: ¥4,170,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
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Keywords | 慢性痛 / がんサバイバーシップ / 再発恐怖 / 心理療法 / デジタル / 乳がん / 術後疼痛 / 不安 / スマホ精神療法 / 慢性通 |
Outline of Research at the Start |
女性特有の乳がん、子宮がん、卵巣がんは、再発すると治癒が望めないため、患者の半数以上に再発恐怖がみられ、治癒切除後の患者の20-30%以上が慢性疼痛を経験するが、いずれも標準的治療が存在しない。 我々は、世界に先駆け、スマートフォンを用いた認知行動療法(CBT)の治療アプリを開発し、再発恐怖に対する有効性を示した。 新世代のCBTであるアクセプタンス&コミットメント・セラピーは再発恐怖と慢性疼痛の双方への有効性が示唆されている。 本研究では、女性がんサバイバーの再発恐怖と術後疼痛症候群の双方に有効なACTのスマホ治療アプリを開発し、その有効性をランダム化比較試験にて検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
女性特有の乳がん、子宮がん、卵巣がんは、再発すると治癒が望めないため、患者の半数以上に再発恐怖がみられ、治癒切除後の患者の20-30%以上が慢性疼痛を経験するが、いずれも標準的治療が存在しない。 我々は、世界に先駆け、スマートフォンを用いた認知行動療法(CBT)の治療アプリを開発し、再発恐怖に対する有効性を示した。新世代のCBTであるアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)は再発恐怖と慢性疼痛の双方への有効性が示唆されている。 本研究では、女性がんサバイバーの再発恐怖と術後疼痛症候群の双方に有効なACTのスマホ治療アプリを開発し、その有効性をランダム化比較試験にて検証する。 2023年度はマインドフルネスなどの要素をスマホ上で自習として実施可能なACTアプリを開発するともに患者が来院することなく臨床試験に参加できる分散型臨床試験臨床試験の基盤を構築した。ACTアプリは、1回10-15分程度で実施可能とし、ホームワークを含め全8回、8週間でセッションを終えることができるように構成した。なお本アプリの開発にあたっては、患者・市民参画としてがんサバイバーの意見も取り入れながら実施した。加えて研究計画を策定し、名古屋市立大学病院の倫理審査委員会に提出して承認を得た。これらを用いてまずは術後痛を有する単施設の無再発の乳がんのサバイバーを対象に実施可能性および予備的有用性の検討を主目的とした介入群と待機対照群を比較するパイロットのランダム化比較試験を実施し、最終的に45名の参加を得た。データの欠損値はo%であった。本パイロット試験の結果、全例がアプリを80%以上実施するなど実施可能性は高いことが示された。ACTアプリの有用性に関しての結果は現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、女性がんサバイバーの再発恐怖と術後疼痛症候群の双方に有効なACTのスマホ治療アプリを開発し、その有効性を分散型臨床試験基盤を構築したうえで、ランダム化比較試験を実施し検証する予定となっている。 2023年度はマインドフルネスなどの要素をスマホ上で自習として実施可能なACTアプリの原案を開発した。ACTアプリは、1回10-15分程度で実施可能とし、ホームワークを含め全8回、8週間でセッションを終えることができるように構成した。なお本アプリの開発にあたっては、患者・市民参画としてがんサバイバーの意見も取り入れながら実施した。一方、本アプリの開発にあたっては、時間の制約のため、共同研究企業であるサスメド社が有する限られたアプリ開発基盤上での開発となったため、アプリを実施する際に過去の実施記録を振り返ることができないなどの限界があるといった問題点が明らかになった。 患者が来院することなく臨床試験に参加できる分散型臨床試験臨床試験の基盤構築に関しては順調に進捗し、本基盤を構築したうえで、予定通りパイロットのランダム化比較試験を実施し、最終的に45名の参加を得て終了することができた。データの欠損値はo%であるなど本基盤が極めて優れていることが示唆された。本パイロット試験の結果、全例がアプリを80%以上実施するなど実施可能性は高いことが示された一方、治療アプリとして前述した治療の振り返りができないなどの問題点に対しては改良が必要であることが示唆された。その他、参加者にアプリに関しての意見を求めた質的検討で多くの改善点を指摘された。 研究全体としては概ね順調に進捗していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、女性がんサバイバーの再発恐怖と術後疼痛症候群の双方に有効なACTのスマホ治療アプリを開発し、その有効性をランダム化比較試験にて検証することを目的としている。 2023年度までにマインドフルネスなどの要素をスマホ上で自習として実施可能なACTアプリの原案を開発した。ACTアプリは、1回10-15分程度で実施可能とし、ホームワークを含め全8回、8週間でセッションを終えることができるように構成した。なお本アプリの開発にあたっては、患者・市民参画としてがんサバイバーの意見も取り入れながら実施した。一方、本アプリの開発にあたっては、時間の制約のため、共同研究企業であるサスメド社が有する限られたアプリ開発基盤上での開発となったため、アプリを実施する際に過去の実施記録を振り返ることができないなどの限界があるといった問題点が明らかになった。 患者が来院することなく臨床試験に参加できる分散型臨床試験臨床試験の基盤を構築したうえで、パイロットのランダム化比較試験を実施し、最終的に45名の参加を得て終了した。本研究に参加した対象者のうち介入群に割り付けられた患者を対象にアプリの良い点と改良点について電話による質的調査を行ったところ、多くの改良点が示唆された。前述したアプリを実施する際に過去の実施記録を振り返ることができないという問題点に関しては予想以上に多くの指摘があった。限界を行ったうえで再度予備試験を実施する必要性が示唆された。 2024年4月以降に本アプリをプログラム医療機器として開発するうえでの用件等についてPMDAにコンサルテーション(全般相談)する予定となっており、予備試験の量的な検討結果とあわせて検証試験の方向性について検討する予定としている。
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