Project/Area Number |
23K25743
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Project/Area Number (Other) |
23H01046 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
新井 典子 (麻生典子) 神奈川大学, 人間科学部, 准教授 (70570216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 麻衣子 早稲田大学, 理工学術院, 日本学術振興会特別研究員(PD等) (10802580)
杉浦 裕太 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (40725967)
佐々木 恭志郎 関西大学, 総合情報学部, 准教授 (70831600)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 新生児 / 抱き方 / あやし / 抱っこ / アプリ / 赤ちゃんロボット / 赤ちゃんの泣き / 育児トレーニングプログラム |
Outline of Research at the Start |
2023年度は、育児行動の中の新生児の抱き方に注目し、社会実装を試みた。助産師の抱き方を教師データとし、機械学習にかけ、抱っこアプリの試作版を作成した。 2024年度は、抱っこアプリ試作版を改良し、効果検証を行う。また、抱っこ時の姿勢に関する基礎データを収集し、乳児の姿勢を推定する新たな画像評価アプリの開発を試みる。様々な年代層を対象に抱っこアプリを使用するワークショップを開催し、その効果や使いやすさ等をヒアリングする。 2025年度は抱っこアプリと画像評価アプリの完成を目指すと同時に、AI技術と子育て、心理学が融合した育児トレーニングプログラムを開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は, 新生児の抱き方をトレーニングするアプリ開発のための基礎的研究を行った. 研究1は, 助産師を対象に新生児の抱き方に関する面接調査を行った.新生児の良い抱き方のポイントは, 1) 胎児姿勢, 2) 親子共に身体的な負担が少ない抱き方, 3) 赤ちゃんに安心感を与える抱き方等であった(第35回日本発達心理学会にて発表). 研究2は, 助産師を対象に抱っこの行動実験を行った. 新生児人形に加速度計を装着し, 4つの場面(横抱き, あやし, 寝かしつけ, 授乳)の抱きを再現してもらった. 抱っこの動きに伴う加速度データを教師データとして, ぬいぐるみにスマフォを装着して新生児の抱き方を練習するアプリの試作版を作成した(SII2024にて発表). 研究3は, 大学生を対象に, 乳児の泣き声とストレス,個人特性に関する実験を行った. 乳児の泣き声を聞く前と後で, 精神性発汗(SCL)と主観的ストレスを測定した. 分析した結果, ストレス反応と個人特性との関連は見出されなかった(第35回日本発達心理学会にて発表). 研究4は,抱っこアプリの試作版の意見聴取のため, ワークショップ及び講座を開催した. 乳幼児を子育て中の親,幼児, 小学生, 保育士, 学生等よりヒアリングを行った結果, 子育て中の親よりも, 子育て経験がない子どもや学生において, 抱っこスキルが熟達したという報告が認められた. 一方, 改善点として, 1) 画面が見にくい, 2) 泣き声と笑い声の判別がしにくい, 3) フィードバック方法を工夫してほしい等の指摘が認められた. 2024年度は, これら課題をふまえ, 抱っこアプリ試作版の改良と効果検証を行いながら, 子どもから大人の幅広い年齢層に対して応用可能な抱っこアプリを完成させる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は, 新生児の育児指導に携わっている助産師及び看護師の方々が面接調査と行動実験にご協力いただき, 新生児の抱き方に関する基礎データを収集することが出来た. その基礎データを教師データとして, ぬいぐるみを使用した抱っこアプリの試作版の作成のステップまで進むことが出来た. その研究成果は,いずれも学会発表を行うことが出来た.現在は,論文投稿を目指して執筆している. 抱っこアプリ試作版の使用感に関しては, 小学生や乳幼児を持つ親, 保育者, 学生等にワークショップ及び講座を開催し, 様々な意見をヒアリングすることが出来た. 抱っこアプリ試作版による抱っこスキルの熟達化の報告は, 乳幼児を持つ親や保育者よりも, 子育て未経験の子どもや学生において認められた. 抱っこアプリにより最も教育的効果が得られる年齢や対象者を明らかにすることが出来た.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は, これまでの研究をもとに抱っこアプリ試作版の改良を行い, 実験的な効果検証を行う. また, 抱っこアプリを利用した育児教育プログラムの開発を検討する. さらには, あらゆる年代層の多様な子育て支援ニーズに応えるために, 非ウェラブルタイプの新たなアプリ開発に着手する. 最終的には, AI技術と心理学が融合した社会実装によって, 現代社会に蔓延る様々な育児問題が解決され, 人々が赤ちゃんの子育てを通じて, ウェルビーイングを実感することが出来る社会の実現を目指している.
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