Project/Area Number |
23K25776
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Project/Area Number (Other) |
23H01079 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
福泉 麗佳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00374182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 壮登 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (20823206)
前田 昌也 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (40615001)
岡本 葵 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (40735148)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,990,000 (Direct Cost: ¥12,300,000、Indirect Cost: ¥3,690,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 確率偏微分方程式 / ホワイトノイズ / 量子物理 / 実解析 / 時空ホワイトノイズ / 特異確率偏微分方程式 / 量子物理モデル / 非線形シュレディンガー方程式 / 非線形波動方程式 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題の軸となる Hairer の正則性構造理論は, 確率非線形波動方程式には場合により何とか適用できるものの, 確率非線形シュレディンガー方程式などの確率項を伴う非線形分散型方程式一般においては, 方程式に十分な平滑化効果がないため限定的である.一方, Bourgainの Gibbs 測度の不変性を用いたほとんど全ての初期値に対する解の時間大域化の方法は非線形分散型方程式の分野において良く発達しており, 前者と密接に関連している. この関連性についてより深く追及することで, ランダムな要素が関わる非線形分散方程式についての研究方法や議論を国内外の共同研究により発展させる。
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Outline of Annual Research Achievements |
非線形確率偏微分方程式を考える上で問題となるのが, 多くの場合超関数となる未知関数に対して, その非線形項をどう定義するかである. Hairerの正則性構造理論では未知関数を「既知のノイズ超汎関数を基底とするTaylor展開」として記述し, 元の方程式をTaylor展開が満たす方程式に持ち上げて考える. 本年度星野は, この持ち上げ方程式の適切性を, 元の方程式の主要部の微分作用素から生成される作用素半群を用いて示し, 従来のものより簡単な証明を得ることに成功した. 分担者前田は, 非線形シュレディンガー方程式のソリトンの周りの解について, ソリトンがインターナルモードと呼ばれる中立固有値を持ちかつ線形不安定な場合についてその挙動を調べた. 具体的にはソリトン周りに多様体を構成しその多様体の元を初期値にもつ解はソリトンの近くにとどまり続けなおかつソリトンと散乱波に分解されることを示した. 岡本は, 確率非線形波動方程式について研究を行った. 乗法的ノイズをもつ場合, 確率非線形熱方程式では局所的には線形解で近似されるという局所線形化が起こる. 一方, 確率非線形波動方程式では確率非線形熱方程式と同じような局所線形化は成立しないことが知られている. そこで確率非線形波動方程式がもつ局所的な変動について考察した. 福泉は非線形シュレディンガー方程式に時空ノイズを加えた方程式の可解性について, どのくらいのノイズの正則性で一次元2次の非線形項が扱えるようになるかを調べた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画以上に価値のある研究成果を出せている. これらの成果をまとめた論文は投稿中であるため, 今年度の実績データに反映はされていないが, 良い雑誌に掲載されるものと思う.
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Strategy for Future Research Activity |
福泉は2024年度9月, 3月にフランスに滞在し, de Bouard, DebusscheとのGibbs測度に関する議論を進める. また, 岡本は Bielefeld で2024年度6月に行われる非線形分散型方程式の研究集会において講演し, Oh, Tzvetkovらとの共同研究のアウトリーチを行う. 2025年度9月には日仏交流研究集会を早稲田大学において行う予定であり, 本研究課題に関わる研究者を招聘し活動の活性化を図る. またその交流研究集会の後には, 確率非線形分散型方程式にランダム行列理論を応用したAndrea Nahmod氏を招き, 京都大学において集中講義を行ってもらう予定である.
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